7月23日 経済フロントライン
大観衆の前で繰り広げられるサッカーの試合。
席によっては決定的瞬間が見えにくいことがある。
選手を360度好きな角度から見る。
こうした映像を観客のスマホなどに配信する仕組みがいま開発されている。
NTT横須賀研究開発センター。
4台のカメラと赤外線センサーだけで
あらゆる角度からの映像を合成する。
この技術がさらに進めば
見えにくかったシュートシーンも
上下左右どこからでも見ることが可能になるという。
(NTTメディアインテリジェンス研究所 竹内広太さん)
「今は静止画だが
リアルタイム(動画)でもきれいにしていきたい。」
東京工業大学ではボール視点の映像の研究も。
選手が蹴るとボールは回転しているためぐるぐる回った映像になる。
その中から地面が下になっている映像だけをつなぎ合わせると
ボールから見下ろしたようになる。
開発は始まったばかりだが
将来はサッカーやバレーボールなど球技全体での実用化を目指している。
(東京工業大学 情報理王学院 小池英樹教授)
「東京オリンピックで
様々な球技のエキシビションマッチで使うところから始めてもらいたい。」
試合会場での臨場感を別の場所でも楽しめるようにする研究も。
試合をしている選手の映像を切りとり
実物の卓球台と合成。
パブリックビューイングの新たな可能性である。
被写体が素早く動いても輪郭がぶれない画像処理ができるようになり
実現のめどが立ってきた。
2020年にはトップアスリートの戦いを意外なところから楽しめるようになるかもしれない。
(NTT 栗山浩樹取締役)
「実際にスタジアムに来た人だけでなく
それ以外のファン層を拡大していく。
それはものすごい可能性。
雪だるま式に膨れる可能性がある。」