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車が走れる海岸 再生を目指せ

2016-08-17 07:15:00 | 報道/ニュース

7月27日 おはよう日本


能登半島の西側に位置する 
全長約8kmの千里浜海岸。
日本で唯一 
車で長い距離を走行できる砂浜として人気を集めている。
最近では評判が海外にも広まり
波打ち際を走るバスツアーに参加する観光客も増えている。
車が走ることが出来るのは砂浜が固くてタイヤが沈まないためである。
秘密は海水を含むことで固まる粒の細かい砂にある。
千里浜の砂はもともと白山から来たとされている。
手取川を通って海に流れ込み
粒の大きい思い砂は近くの海岸に
粒の細かい軽い砂のみが遠くに離れた千里浜にまで運ばれる。
しかし36年前に手取川にダムが作られ川岸がコンクリートで覆われたため
海に流れ込む土砂の量が大きく減ったという。
専門家は
この結果 千里浜海岸に運ばれる砂が激減したと見ている。
(海岸工学に詳しい 金沢大学 由比政年教授)
「水災害を未然に防ぐという意味では
 手取川ダムは十分な機能を果たしている。
 海岸への土砂供給に関しては減らす方向に作用した。」
20年ほど前の千里浜海岸と今の海岸を比べてみると20mほど少なくなっている。
最も浸食が進んだところではこの30年で40m以上も減少したという。
波が強くて車で砂浜を走れない日は10年前は1年に50日程度だったが
ここ数年は130日を超えるようになった。
(新潟県から訪れた男性)
「車で走れなくてすごく残念です。」
こうした現状を受け
石川県は7年前から砂浜の改革に乗り出した。
今年5月に空から撮影した千里浜海岸を見ると
北側は浸食が進み砂浜の幅が少なくなっている。
ところが南側は回復しているのがわかる。
理由は砂浜から150m離れた海底に作られた人工リーフにある。
コンクリートブロックと石を海に沈めて作られている。
これまでは砂浜の砂が押し寄せる大きな波で削られていった。
しかし人工リーフを作ると波の勢いが弱まり
砂を削る力が小さくなるという。
さらに沖に大量の砂を入れて
砂浜に運ばれる砂の量を増やした。
こうした対策で千里浜海岸の南側では砂浜が18m広がり
55mまで回復した。
さらに石川県は人工リーフを増やして
北側の砂浜の回復を目指すことにしている。
(県中能登土木総合事務所 小成正博河川砂防課長)
「千里浜は全国で唯一車が通れる海岸で
 石川県においてもとても重要な財産。
 現在 浸食対策によて効果も上がってきているので
 早く砂浜の幅が広がった千里浜を
 少しでも取り戻せるよう取り組んでいきたい。」


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