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「じぞちゃん」 描き続けて

2019-06-24 07:00:00 | 報道/ニュース

5月30日 おはよう日本


4月 下関市で開かれた個展。
頑張らないで
今できること
1つ1つ
メッセージを添えた地蔵菩薩の絵が展示されている。
地蔵菩薩の名前はじぞちゃん
(来場者)
「この絵を見て帰ったあと自然に笑顔が出てくる。」
「見ているみんなに訴えかけているような感じがして。」
じぞちゃんを描いているのは下関市に住む上田理美さん(52)。
上田さんは首の筋肉が自分の意志と関係なく収縮してしまうジストニアという病と闘っている。
その治療法は今のところ見つかっていない。
食べられるのはゼリーやおかゆなどやわらかいものだけ。
体全体のバランスが取れず知人の助けがなければ外に出かけることができない。
36歳のとき夫を亡くした上田さん。
福祉施設で働きながら3人の娘を育ててきた。
しかし47歳のとき突然ジストニアを発症。
仕事が出来なくなり将来に絶望したという。
(上田理美さん)
「毎日泣きよった。
 病気になったころは。
 こんな変な病気嫌だって
 治らんの嫌嫌ってずっと毎日泣いてた。」
上田さんの描くじぞちゃんにはもとになったものがある。
子どものころ祖母に連れられてお参りしていたという地蔵菩薩である。
(上田理美さん)
「小さい頃おばあちゃんが
 困ったときはお地蔵様が守ってくれるというお話をしてくれて
 何か困ったことがあるとこのお地蔵様のお顔を思い出します。」
上田さんがじぞちゃんを描き始めたのはジストニアになって1年半が経った頃。
お見舞いに来てくれた人たちにお礼の気持ちを伝えるためだった。
描いているうちに生きていることに感謝する気持ちを絵や言葉に込めるようになったという上田さん。
あるとき友人に勧められフェイスブックに投稿。
すると全国各地から“元気をもらった”などという反響が寄せられた。
さらに最近では地元のコンサートホールなどでじぞちゃんを描いたはがきやカレンダーなどを販売できるようになった。
じぞちゃんは人とのつながりを次々に作りだしている。
(コンサートホールの館長)
「手書きならではの良さがある。
 素朴な感じでひとつずつ違う。
 お客さんは実際に手に取られてどれにしようか悩んで買っていかれる。」
(上田理美さん)
「ご縁をいろいろな人といただいてありがたいなと思います。
 病気で引きこもってたらとてもそんなご縁はなかったと思います。
 生きる糧になっています。」
じぞちゃんを描き始めて4年。
病気は進行し筆を持つ腕のしびれが増しているという。
それでも上田さんは生きる力をくれるじぞちゃんに希望を見出している。
(上田理美さん)
「病気の不安と頑張ろうという気持ちがものすごく闘うんですよ 自分の中で。
 じぞちゃんが頑張ろうという気持ちにエネルギーをくれる。
 しぞちゃんは描き続けます ずっと。」



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