日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

“日本一のバリアフリー” 温泉地のおもてなし

2016-08-16 07:15:00 | 報道/ニュース

7月23日 おはよう日本


九州有数の温泉地 佐賀県の嬉野温泉。
街を歩くとまず目に入る案内板。
「車いすでどうぞ」
体の不自由な人も安心して店に入ってほしい。
「イングリッシュOK」
外国人ももてなしたい。
「お子様連れも大歓迎」
赤ちゃんと一緒も歓迎。
訪れた人が誰もが楽しめるようにと店先に設置された。
嬉野温泉では宿泊客の掘りおこしにつなげようと
日本一のバリアフリーの町を目指して
温泉地全体でおもてなしの普及を進めている。
今まで温泉をあきらめていた人にも楽しんでほしい。
その思いから新たなサービスが始まった。
その1つが1人で温泉に入ることができない人の入浴介助である。
この日は80代の女性が訪れた。
福祉施設の介護士が2人1組で安全に入浴できるよう手助けする。
入浴介助は予約制で
旅館など15か所で利用できる。
個別の旅館だけでなく
温泉地全体で連携して行うのは全国で初めてである。
「安心して入れるんですね。
 何十年ぶりかに温泉に入れました。」
(介護士)
「涙を流す方もいて
 本当にやって良かったなと感じます。」
旅館の客室も誰もが使いやすいように工夫されている。
スロープが設置されて入りやすい入り口。
浴室には足を滑らせないようにと防水の畳が敷かれている。
嬉野温泉にあるこうしたバリアフリーの客室は
8年前の2部屋から
今では17部屋に増えている。
(旅館 女将 光武洋子さん)
「旅行に行きたくても行けないと思ってあきらめていた方が
 こういう部屋や入浴介助のシステムがあるということで
 まだまだ旅行に行けるんだという気持ちを持っていただけたら
 一番うれしい。」
より快適に
そしてより優しく。
それぞれの旅館で独自のおもてなしが生まれている。
この旅館の女将は
赤ちゃんがいる旅行客向けの宿泊プランを考えた。
部屋にはおもちゃやベビー布団、赤ちゃん用のいすを用意。
食事は朝も夜も部屋で取ることが出来る。
そして赤ちゃんには離乳食、細かく切ったバナナやうどんなどを
月齢に応じて出している。
(母親)
「何でも用意してもらっていることと
 周りの目がすごく気になるが
 食事を部屋で用意してもらえるのですごく助かる。」
(旅館 女将 光武洋子さん)
「バリアフリーは人の優しい気持ち。
 お客様にどうしてあげたいか
 くつろいでもらうにはどうしたらいいだろうか。
 そういうことを考えるのがおもてなしだと思うし
 みんなに優しい町になればいい。
 うちの旅館もそうなりたいと思う。」
訪れた人たちを笑顔にしたい。
町の人たちが一丸となって
誰もが楽しめる温泉地作りが進められている。



コメント

スポーツ×IT ②観戦スタイルが変わる

2016-08-15 07:15:00 | 経済フロントライン

7月23日 経済フロントライン


大観衆の前で繰り広げられるサッカーの試合。
席によっては決定的瞬間が見えにくいことがある。
選手を360度好きな角度から見る。
こうした映像を観客のスマホなどに配信する仕組みがいま開発されている。
NTT横須賀研究開発センター。
4台のカメラと赤外線センサーだけで
あらゆる角度からの映像を合成する。
この技術がさらに進めば
見えにくかったシュートシーンも
上下左右どこからでも見ることが可能になるという。
(NTTメディアインテリジェンス研究所 竹内広太さん)
「今は静止画だが
 リアルタイム(動画)でもきれいにしていきたい。」
東京工業大学ではボール視点の映像の研究も。
選手が蹴るとボールは回転しているためぐるぐる回った映像になる。
その中から地面が下になっている映像だけをつなぎ合わせると
ボールから見下ろしたようになる。
開発は始まったばかりだが
将来はサッカーやバレーボールなど球技全体での実用化を目指している。
(東京工業大学 情報理王学院 小池英樹教授)
「東京オリンピックで
 様々な球技のエキシビションマッチで使うところから始めてもらいたい。」
試合会場での臨場感を別の場所でも楽しめるようにする研究も。
試合をしている選手の映像を切りとり
実物の卓球台と合成。
パブリックビューイングの新たな可能性である。
被写体が素早く動いても輪郭がぶれない画像処理ができるようになり
実現のめどが立ってきた。
2020年にはトップアスリートの戦いを意外なところから楽しめるようになるかもしれない。
(NTT 栗山浩樹取締役)
「実際にスタジアムに来た人だけでなく
 それ以外のファン層を拡大していく。
 それはものすごい可能性。
 雪だるま式に膨れる可能性がある。」




コメント

スポーツ×IT ①選手強化が変わる

2016-08-14 07:15:00 | 経済フロントライン

7月23日 経済フロントライン

体操の白井健三選手が世界で初めて完成させたH難度の技「シライ3」。
後方に2回宙返りしながら3回体をひねる。
白井選手にしかできない大技である。
こうした技をITを駆使しての選手も習得できないか。
白井選手が所属する日本体育大学にやってきたのは富士通の社員たち。
選手の体に37のセンサーを装着して
特殊なカメラで撮影を始めた。
旋回するときの足の伸び具合
倒立での体の軸
あらゆる動きを数値化し
いわゆる技の辞書を作っている。
それをもとに開発しようとしているのが
演技の精度を判定するシステムである。
人工知能が選手の動きを技の辞書と照合。
もともと審判の採点を補助する目的で始まったが
選手の強化にも役立つと期待されている。
これまで体操の指導はコーチの経験や感覚に頼ることがほとんどだった。
このシステムが完成すれば
関節の角度まで数値を使って具体的に指導できることになる。
(北京五輪銀メダル 日本体育大学 中瀬卓也コーチ)
「私たちでも白井選手が調子のいい時のひねりのスピードだと
 同じ技に見えない時がある。
 角度などを説明の材料に付け加えながら説得していけるのはメリット。」
富士通はこのシステムを足掛かりに
7年間で合わせて2千億円の売り上げを見込んでいる。
(富士通 藤原英則統括部長)
「体操競技で培ったデータベースを元に
 それ以外の競技への展開が図れる。
 そこにビジネスのチャンスがあると思う。」
鹿児島で行われている7人制ラグビーの代表合宿。
ここでもITの活用が進んでいる。
ラグビーの代表チーム(15人制)は
ドローンを使ったフォーメーションの撮影や
GPSによる選手のスピードの計測など
いち早く取り入れていた。
データを解析し
スピード不足やスクラムの弱さなど
弱点の克服につなげてきた。
IT活用のキーパーソン 日本代表チーム アナリスト 中島正太さん。
データを解析し
注目したプレーがある。
それはセカンドエフォード
ディフェンスの選手がタックル。
そのあとすぐ立ち上がり相手の次の攻撃を防ぐ重要なプレーである。
強豪チームと比べると
日本はその成功率が著しく低いことがわかった。
(日本代表チーム アナリスト 中島正太さん)
「明らかにディフェンスのパフォーマンスが良くない。
 この数字をもっと高めなきゃいけない。」
こうした解析のもとになるデータを提供するイギリスのパフォーム社。
世界のトップチームの年間2,500試合以上をデータ化。
いつ
どの選手が
どんなプレーをしたか。
そのときのフォーメーションやボールの動きは?
データは13の代表チームで活用されている。
ITによって導き出された弱点セカンドエフォード
日本代表は本番ぎりぎりまでその練習を繰り返している。
(日本代表チーム アナリスト 中島正太さん)
「そこの部分が出来るようになれば試合に勝つことが出来るし
 自分たちのラグビーが完成すると思う。
   

コメント

貧しい子供に医療を 日本人写真家の奮闘

2016-08-13 07:15:00 | 報道/ニュース

7月23日 おはよう日本


重さ20kgの大型カメラ。
操作するのはニューヨーク在住の写真家 井津建郎さんである。
井津さんは
現像の際に白金を利用するプラチナ・プリントという技法の第一人者として
世界的に知られている。
井津さんの作品の特徴は
光と影のコントラストである。
世界各地の遺跡や歴史的建造物等をとらえた
深い陰影のある作品を数多く発表してきた。
(写真家 井津建郎さん)
「写真というのは光と陰でできていると思う。
 ご覧になってわかるように
 光がないと写真にならない。」
井津さんには写真家の他にもう1つの顔がある。
東南アジアのラオスとカンボジアで
小児病院を運営するNGOの代表を務めている。
井津さんの作品を売った収益や
一般の人たちからの寄付などで運営されるこの病院。
世界中から集まった医師や看護師が
貧しい子どもたちのために無料で医療を提供している。
「子どもを無料で診察してくれてとても助かります。」
年に何度も病院を訪れ
患者やスタッフたちの様子を視て回る井津さん。
病院の運営は大切なライフワークと考えている。
井津さんが医療支援を始めたきっかけは23年前
内戦後のカンボジアを訪れた際
目の当たりにした社会の光と影だった。
(写真家 井津建郎さん)
「アンコールワットの遺跡群は素晴らしいけど
 それが“光”だとしたら
 “影”はその裏で貧困に苦しんで
 医療は全く無い子たちをたくさん見て
 それが見えたときに
 ただ美しい遺跡を撮って発表するだけでは
 やっぱり写真家として自分のミッションが果たせない。」
社会の影の部分にも光を当てていくことを決意した井津さん。
病院の運営だけでなく
通えない人たちのため訪問診療も行っている。
この日向かったのはラオス西部の山岳地帯にある村。
今までこの村にはNGOの支援も届いていなかった。
そこで井津さんの病院のスタッフが毎月のように訪れ
健康診断をすることにした。
目指しているのは
医師と患者が家族のように触れあう“心のかよった医療”である。
スタッフは家の中にも入り
台所や食器棚が清潔に保たれているかどうか確認する。
(日本人看護師)
「すごくきれいにしています。
 前はめちゃくちゃだったけど。」
これまで衛生状態が悪く
伝染病が発生しやすかったからである。
何度も村を訪れてきたスタッフに村人たちも次第に信頼を寄せ
今では家族のように受け入れられるようになった。
(写真家 井津建郎さん)
「ただ医療をする病院じゃない。
 ドクターが患者の目を見て手を握る。
 それだけの行為で子どもが非常に心が休まるんです。」
井津さんはアジアの貧しい子どもたちへの支援をさらに充実させたいと考えている。
その活動に協力したいという人たちが集まってチャリティー・オークションが開かれた。
この日は2,000万円ほどが寄せられた。
井津さんはこうした資金をもとに
支援の輪をさらに広げたいと考えている。
(写真家 井津建郎さん)
「1人だと小さな夢でも
 これだけたくさんの人が集まると夢が大きくなる。
 あんな大きな病院が1つでなく
 2つ3つになっていく。
 そういう心のかよったケアをする病院を
 あちこちにモデルとしてつくるのが夢です。」


コメント

「南部風鈴」の音はいま

2016-08-12 19:00:00 | 報道/ニュース

7月23日 おはよう日本


江戸時代から続く南部鉄器の技術を生かし作られている「南部風鈴」。
独特の高い音が夏に響く。
鉄でできた風鈴の生産量日本一の岩手県。
南部風鈴は今も職人たちの手作業で作られている。
全盛期は1年に約400万個作られていたが
今では10分の1以下になった。
昔にくらべ町でその音を耳にする子tも少なくなっている。
(水沢鋳物工業協同組合 戸田努さん)
「マンションなどの集合住宅にお住まいの方が
 隣近所への騒音を気になさって買いにくくなっていると聞いています。
 風鈴の音色に和んでいただきたいので
 そういった声はちょっと残念です。」
南部風鈴の音を形を変えて楽しむ人がいる。
東京に住むグラフィックデザイナーの大竹康寛さん(39)。
大竹さんはスマホのアプリで南部風鈴の音を聞いている。
(大竹康寛さん)
「風鈴の音色の落ち着いた感じが安心なのかなと思います。
 人混みがありながら
 騒音がありながら
 1回聞くとあの場所にいながら自分の時間がある感じがします。」
マンション暮らしの大竹さん。
締め切った部屋で周りを気にせず風鈴の音を楽しむことが出来る。
(大竹康寛さん)
「形がないから何もないってわけではい。
 スマートフォンの中にあるいろんなアプリの中の1つなので
 部屋に誰かが来た時にBGMとして流す楽しみ方もあるし
 楽しみの1つが増えた。」
たとえ形が変わっても
響き続ける岩手の音である。

コメント

加熱するラン活 家族が託す思い

2016-08-11 06:15:00 | 報道/ニュース

7月21日 首都圏ニュース


ラン活”=ランドセル活動。
ズラリと並ぶ車の先にはランドセル専門店。
東京足立区の店に全国各地から人が押し寄せている。
かつて年末年始がピークだったランドセル商戦。
今年は早くも最盛期を迎えている。
「ゆっくりしてたら
 みんな買いだしていると聞き
 焦って今日来ている。」
「一生に1回
 こだわっている方がいい。」
お目当ては“工房系”と呼ばれる職人が手作りしたランドセル。
値段は5万円前後~8万円台。
紺や赤など
シンプルなデザインで丁寧な仕上がりが人気の秘密である。
ここ数年 急激に人気が高まっている工房系のランドセル。
この工房では50人の職人が120の工程をフル回転で行っている。
1日に作れるランドセルは100戸が限度である。
この手造りのランドセルを早く確保したい人たちが殺到。
7月中には完売する見通しである。
(中村鞄製作所 中村徳光専務)
「地方の人とか離島の人からもかなり注文が入る。
 1日に多い時で2,000~3,000くらい注文が入っています。」
なぜここまで“ラン活”が広まっているのか。
専門家は
ランドセルをめぐる思い出を家族で共有したいという気持ちの表れだと
指摘する。
(船井総合研究所 上席コンサルタント 岩崎剛幸さん)
「ランドセルを買うだけの活動ではなく
 行くまでの間
 買った後も含めて“ラン活”。
 思い出を消費しているという意味で
 “思い出消費”の代表格がランドセルなのでは。」
息子に工房系のランドセルを購入した山内由華さん。
きっかけは入学前の夏に工房の様子を見学した“ラン活”だった。
職人の仕事を食い入るように見ていた息子を見て
「これなら6年間大切に使ってもらえるだろう」と思った。
(息子に“工房系”ランドセルを購入 山内由華さん)
「もうちょっと見ていたい
 もうちょっと見ていたい
 工房の見学に集中しちゃって。」
手間をかけて作ったランドセルに毎日触れることで
ものに込められた思いを感じとれるようになってほしいと考えている。
(山内由華さん)
「ふとした瞬間に置き直したりとか
 ランドセルの日もにしわがつかないように手でこうやって置いているのを見ると
 大事にしてくれているのかなと思います。」
ランドセル選びは“孫の成長を見守っていきたい”という祖父母にとっても
大事なイベントである。
都内に住む吉田さん一家。
埼玉県で開かれたランドセルの展示会に訪れた。
2つ上の姉に続き橙哉くんにもランドセルをプレゼントすることにした。
家族会議では祖母のしげみさんが積極的に意見を出す。
(祖母 しげみさん)
「あえて赤と黒はつまらないと思って
 違う色を探した方が、というのはおばあちゃんの意見なんですけど。」
インターネットで探したり
カタログを集めたりして
好みのランドセルを探した。
(母 吉田実幸さん)
「どうしようねとか言って選んだりするのはすごく楽しい時間です。
 祖父母が子どもの成長や入学をすごく喜んでいるんだなと感じます。」
電車で約40分かけてやって来た展示会場。
3,600人が訪れ大混雑のなか
お目当てのランドセルを探した。
「孫に似合うランドセルを見つけてあげたい」
しげみさんは真剣である。
選び始めて約1時間半。
家族全員が気に入ったのは
手縫いで丈夫さが売りのランドセル。
祖父の忠昭さんが慣れない手つきでスマートフォンから注文した。
(祖母 しげみさん)
「一緒に来て楽しいという気持ちがありますね。
 親しみが違います。
 喜びも違いますしね。
 孫の後ろ姿
 身長とランドセルのバランスで大きくなったなとすごく感じます。
 そういうのを見ているのも楽しみですね。」
家族の一大イベントとなってきたランドセル選び。
子どもたちは成長を願う家族の思いも背負っている。

 

コメント

熱中症対策 鍵を握る「塩分」

2016-08-10 07:15:00 | 報道/ニュース

7月21日 首都圏ネットワーク


水分補給をしていたのに子どもが熱中症にかかるケースが各地で相次いでいる。
神奈川県内に住む中学1年生 飯村太一さん。
“躰道(たいどう)”という武道の練習中に熱中症の症状を訴えた。
(飯村太一さん)
「くらっとして
 もう立てないっていうか座り込む状態でした。」
ふだんは水筒にスポーツドリンクを用意しているが
この日は麦茶だった。
休憩中にこまめに飲んでいたという。
(飯村太一さん)
「水分はしっかりととっていたのにって。
 熱中症とはあまり感じなかったけど
 あとから先生に軽い熱中症って言われてびっくりした。」
なぜ水分を補給しているのに熱中症にかかるのか。
大量の汗をかくと体内の水分と塩分が失われる。
この時水分だけを補給すると塩分の濃度が下がる。
体には塩分の濃度を一定に保とうとする働きがあるため
補給した水分が体の外に排出される。
その結果 脱水症状に陥り
熱中症になってしまう。
熱中症予防の鍵を握る塩分。
子どもは運動でどれぐらいの量を失うのか。
体育の授業で
子どもたちが熱中症になるリスクを調べようという初めての調査。
小学5年生の授業で27人が参加して行われた。
授業の前後で体重を測って汗の量を計算し
失われた塩分の量を調べる。
調査を監修した医師の十河(そごう)剛さん。
「熱中症になると最初にどんな症状が出ますか?」
「頭が痛くなる。」
「倒れちゃう前に何とかしたいから
 気持ち悪いとか
 いつもと違ってだるいとか
 もしそういうことが起きたら
 我慢しないですぐに先生に言ってください。」
この日の天気はうす曇り。
気温 26,4℃
湿度 60%と高めだった。
子どもたちはゲームなどをしながら走り続ける。
授業が終わった後再び体重を測り
汗の量を計算する。
すると平均で1時間あたり385gにのぼった。
1時間の間に失われた塩分の量は最大で1,5g程度。
梅干し1個分にあたると推計された。
(生徒)
「運動しただけで300gくらい減っちゃうのがすごくびっくりした。」
「授業中そんなに汗をかいているんだなって思った。」
失われた塩分を水分とともに補給しなければ
熱中症の予防や症状の改善にはつながらない。
塩分と水分の両方をバランスよく含む“経口補水液”が最適だと
十河医師は言う。
(再正解横浜市東部病院 十河剛医師)
「やはり塩分が含まれているものを体育の授業といえども摂取しないと
 塩分が不足して
 そこから熱中症が発症するリスクが出てくる。
 体内に必要なものを入れてあげないといけないので
 すみやかに吸収されるものと考えると
 経口補水液を摂取するのが一番現実的。」
熱中症対策の切り札ともいえる経口補水液。
用意している学校はまだ多くはない。
学校の教師などを対象にしたセミナーでは
症状を訴えた子どもがすぐに飲めるよう
準備が必要だと指摘された。
(参加した教師)
「経口補水液はまだ用意がないですね。
 でも用意した方がいいなと思いました。」
「時と場合によっては経口補水液をすぐに飲ませることが必要だとわかりました。
 命が最優先ですので
 現場ではそちらを最優先でやっていきたい。」


コメント

タイ 緑を再生せよ!ドローン植樹大作戦

2016-08-09 07:15:00 | 報道/ニュース

7月21日 キャッチ!


6月 植樹を訴えるイベントがバンコクで開かれた。
専門家が急速な森林破壊の現状を報告。
大勢の市民のボランティアが
植樹に使われる木の種が入った泥団子作りに協力した。
(参加者)
「あまりに環境破壊が進んでいるので
 もっと緑を増やしたいです。」
そして森の再生に向けてある男たちが立ち上がった。
タイでドローンを使っているプロの写真家や愛好家たちのグループである。
林業省の専門家もドローンによる協力を歓迎している。
(林業省 緑化担当)
「ドローンで泥団子を運ぶのは
 人が入れない場所に落とすためです。」
グループの中心で
バンコク郊外でドローンの専門店を経営するキーさん。
これまで空の上からタイの緑が失われていく様子を目撃してきた。
(タイランド・ドローン キーさん)
「ドローンが撮った北部の山の写真です。
 森が消えていてショックを受けました。
 見渡すかぎりの山々から緑が消えていました。」
ひたすら経済成長を追い求めてきたタイ。
タイ北部では
高級木材の伐採や無秩序な焼き畑の影響で
この10年で森の3割以上が失われた。
かつては緑で覆われた山並みも
今では無残な姿をさらしている。
経済的な豊かさの一方で失われつつある自然。
いまこの大切なものを守ろうとする気づきが生まれている。
去年 娘が生まれたキーさん。
次の世代に緑を残すことが自分たちの責任だと考えるようになったという。
(タイランド・ドローン キーさん)
「環境破壊を目の当たりにして不安を感じるようになりました。
 自分の子供がひどい環境の中で暮らすのかと思うと情けない。」
効率的に種をまくにはどうるれば良いのか。
キーさんは試作機の製作と開発に取り組んでいる。
植樹プロジェクトの当日
バンコクから車で8時間以上離れたタイ北部の山に
2千人以上の市民が集まった。
少し遅れてドローンチームも到着。
各自工夫を凝らした14機ものドローンを持ち寄った。
キーさんはこの日 少し大きめのドローンを選んだ。
機体の下になるべく多くの泥団子を入れるためである。
次々と離陸するドローン。
さながらSF映画のような光景である。
人が近づきにくい場所まで飛んで行って
アームを動かす。
投下成功。
この日は半径800mの範囲内で
ローズウッドの種などの入った2,000個の泥団子やカプセルをまくことができた。
(タイランド・ドローン キーさん)
「やろうと思ったことができたので作戦は成功だと思います。
 次回はもっと準備をして
 効率的に種を落とせるようにしたいです。」
写真撮影に始まり
様々な分野で活用が広がるドローン。
森林再生にも一役買うことができるのか
期待を集めている。



 

コメント

ハラール認証の実態は

2016-08-08 07:15:00 | 報道/ニュース

7月19日 首都圏ネットワーク

 

イスラム教で禁じられている豚肉やアルコールが商品に入っていないことを証明する
「ハラール認証」。

東京で開かれたイスラム市場向けの商品の展示会。
ズラリと並ぶ食品などのパッケージに貼られているのはハラール認証である。
(イスラム教徒の女性)
「宗教上の義務ですから
 ハラール認証がある食べ物を優先します。」
中には認証を取得した物流サービスもある。
物流の過程で豚肉などに触れていないことを証明している。
(日本通運 事業開発部 大加戸保係長)
「豚と一緒に運ばれてくることに対し嫌がられる方がいらっしゃるので
 これからは必要になってくる。」
ハラール認証をとる企業が増えるにつれて
認証を出す側の団体も急増している。
ただ登録制度や全国組織などは無く
各団体が独自に検査を行っている。
そのうちの1つ
大阪のNPO団体 日本ハラール協会。
この日訪れたのは京都府にある化粧品会社の工場。
検査では
他の製品の材料が混じらないように専用のスペースがあるかどうかをチェック。
また原材料や包装紙に至るまで
調達先の会社にハラールであることを証明する書類を提出してもらっている。
さらにこの段階では
「DNAの検査をして動物性の反応がないかということで
 不検出。」
(MYYUKI 船橋学常務)
「原料資材・容器に至るまでハラールスペック。
 もう1つ大きなマーケットに進出したいなと。」
実はこのハラール認証は
1つの団体の認証だけで世界中どこでも通用するというわけではない。
輸出先の国によって認める認証が違うなど複雑な面がある。
愛知県でお菓子を製造する会社。
3年前 マレーシアへの輸出を念頭に
千葉市の団体に依頼してハラール認証を取得した。
(製造担当者)
「認証取得することで
 海外のイスラム教徒の方にも商品を販売することが出来る。」
他のお菓子の原料と混ざらないよう
カーテンに仕切られた専用の作業スペースを作るなど
130万円をかけて認証を取得した。
しかし現地を商談で訪れた際
問題が明らかになった。
(かとう製菓 加藤貴広社長)
「バイヤーとお話ししたときに
 “マレーシアのハラール認証じゃないとだめです”と。
 そのときは“あれ”って思いました。
 おかしいなと。
 今ある認証だと日本とシンガポールでしか販売できない。
 他の国では認証として効果がないとわかった。」
この会社ではあらためて別の認証を取るかなど
戦略の見直しを余儀なくされている。
この会社に認証を出した団体の代表は
マレーシアでは別の認証が必要だと
事前に説明したはずだと主張する。
(NAHA日本アジアハラール協会 サイード・アクター理事長)
「取得してもマレーシアに輸出はいまのところできない。
 MAHAの認証が
 マレーシアとインドネシアでは今現在流通が認められないと言っています。
 プレゼンテーションの中で。
 それは間違いないです。」
こうした行き違いを無くすため
国などがハラール認証に関する一定のルール作りなどは出来ないのか。
農林水産省の担当者に聞いたところ
意外にも
国家と宗教のかかわりを禁じる「政教分離」の原則が
壁となっていることがわかった。
(農林水産省 輸出促進課 山田英也さん)
「イスラム国家でもないので
 ああだこうだと判断することにもなりません。
 宗教と私ども行政
 そこは限界があるということだと思う。」
いま国では出来る対策を進めようと
関連する独立行政法人に補助金を出してセミナーを開いている。
企業に対し
輸出先に適合したハラール認証かどうか
そもそも認証が必要な商品かどうか
慎重に検討するよう促している。
(参加者)
「どこかの認証団体で取れば
 ある程度
 イスラム市場に行けるのかなと安易な考えだった。」
専門家は
企業は何よりもまず正確な情報を集めることが重要だと指摘する。
(早稲田大学 人間科学学術院 砂井紫里非常勤講師)
「ハラール認証をめぐる現状と市絵は
 情報が足りなかったり
 過剰であったり
 偏っていたり
 曖昧模糊とした状況だと思います。
 売り先 ターゲットとしている場所で
 パートナーの人たちと実際に会って
 はじめて認証を取得すべきかという検討が始まるべきだと思います。」



コメント

ゲームがスポーツに “e-sports”若者にブーム

2016-08-07 07:15:00 | 報道/ニュース

7月19日 首都圏ネットワーク


華麗な指さばき
真剣なまなざし
東京秋葉原にあるe-sportsカフェ。
仕事帰りのサラリーマンや学生たちが技を競っているのは
対戦型の格闘ゲーム。
キャラクターを動かす技術だけでなく
戦術や
相手の動きを推測する能力も求められる。
「家でやるのが練習
 ここでやるのが本番。」
「キャラクターの技を調べていこうとか試してみようとか
 やっぱり勝ちたいので
 どうしても勝ちにいきたい。」
いまこうした対戦型のコンピューターゲームが“e-sports”と呼ばれ
注目を集めている。
専門家は
将棋やチェスなどと同じような戦略性と
指先の技術が
海外ではスポーツとして認められているという。
(e-sportsに詳しい東京大学大学院 馬場章教授)
「世界的にはフィジカル(肉体的)スポーツと
 マインド(頭脳的)スポーツ
 両方ともスポーツ。
 e-sportsはフィジカル(肉体的)な要素とマインド(頭脳的)の要素
 体を動かす要素と頭脳を働かせる要素
 そういう2つの要素を持った
 両方にまたがったちょっと特殊なスポーツといえるかも。」
このe-sportsは海外では20年ほど前に始まった。
世界50カ国以上で行われ
国際大会には数万のファンが詰めかける。
スタープレーヤーも次々に誕生。
中には獲得賞金が1億円を超えるプレーヤも登場している。
海外のブームを受け
今年4月
プロのe-sportsプレーヤーを育てる日本初の専門学校ができた。
生徒は約50人。
世界の大会で高額の賞金が出る4つのゲームごとにクラス分けている。
このクラスが専攻しているのは
さまざまな武器を使って相手を倒すゲーム。
素早い判断と操作の正確性を実践的に学ぶ。
ゲームの技術だけではない。
海外での試合に必要な英会話や
プロ契約のための法律も学ぶ。
授業料は2年間で約300万円。
(専門学校講師)
「ここで学んだ学生がe-sports業界で羽ばたく未来を想像している。
この専門学校に入学した西澤和弥さん(18)。
福島から上京してきた。
幼いころから内気な性格だった西澤さん。
まわりから大学受験を勧められたが
e-sportsなら自分の才能を発揮できると
この世界に飛び込んだ。
(西澤和弥さん)
「ゲームをプレイしているときは
 自然と笑ってたり感情を出せた。
 これが本当の自分なんだなって。」
西澤さんはこの学校で
1対1位の戦いなら誰にも負けない技術が見についたという。
キーボードを操作する左手の位置を固定。
キーボードを見なくても正確にタッチできるようになった。
マウスを動かす右腕はできる限り曲げた状態にしておくことで安定した操作が可能になった。
一方で
仲間とのコミュニケーションという新たな課題も見つかった。
西澤さんが専攻しているゲームは5人が1組となって話が展開するため
チームワークが求められる。
いち早く敵を見つけた西澤さん。
しかし仲間に的確な指示を出すことができない。
「あ ごめん 2人いる 2人おりた。
 A面に1人。」
(講師)
「敵の足音がしたからいると思ったんでしょ?
 じゃあ“戻ってきて”と言えば済む。」
これが原因で仲間が全滅。
西澤さんは
技術だけでは勝ち進むことができないことを学んだ。
(西澤和弥さん)
「全然活躍できなかったが
 反省点が見えたので今後につなげたい。」
プロの世界で活躍できるのはほんのひとにぎり。
西澤さんにはこれから厳しい競争が待っている。
(西澤和弥さん)
「究極的には世界一。
 “自分はこれほど強いんだ”と見せられるような
 周りに感動を与えるプレーヤーになりたい。」
日本でも広がりを見せつつあるe-sports。
仮想空間で戦う次世代のアスリートが続々と誕生している。


コメント

注目集める“朝スイーツ”

2016-08-06 17:00:00 | 経済フロントライン

7月16日 経済フロントライン

開店と同時に客が入るのは東京渋谷のスイーツ専門店。
朝7時45分。
会社員などでつくる“朝カフェの会”のメンバーは
月2回ほど集まり
スイーツを朝食として楽しんでいる。
豪華なバフェやパンケーキなどをたっぷり食べる。
代表を務める会社員の岡庭未央さん。
朝活に参加するのが好きで
その際スイーツを食べると生き生きと活動が出来るため
この会を開くことにした。
「甘いものは嫌いな方じゃなければ食べて幸せになる。
 朝から食べると気持ちがあがったので始めた。
仕事などの前に甘いもので心と体を元気にできるのが朝スイーツの魅力だという。
(会社員)
「朝 気分がいいと一日ずっとモチベーションが高くいられる。」
(会社員)
「しゃきっと目が覚める。
 頭の回転が良くなる気がする。」
いま各地でこうした集まりがある。
最初に“朝カフェの会”ができたのは4年前。
いまは全国200か所で開かれている。
広がる人気に企業も注目している。
シリアル食品を作る日本ケロッグが飲食店向けに売り込みを始めた。
これまで家庭が中心だった消費を外食にも広げようというのである。
この日訪ねたのはスムージーの専門店。
「シリアルを外食で提供している店は
 まだまだ非常に少ないと思っています。
 食べていただく機会を増やしたいと思っていまして。」
売り込むのはシリアルを使った2つのメニュー。
飲食店用に開発した。
店員にスムージーの試食をしてもらうことにした。
シリアルを野菜や果物と一緒にすりつぶす
これまでにない食べ方を提案。
たくさんの量を消費してもらおうと考えた。
(ショップマネージャー 林大輔さん)
「もったりして食べづらいと思ったが
 ストローで吸っても飲みやすい。
 スムージーとして非常にいい質感。」
(日本ケロッグ 広報マネージャー 中畑会理さん)
「ここ最近 朝スイーツというのが人気ということで
 外食産業向けに営業をこれから強化していく。」
これまで朝食に縁が無かった企業も参入している。
菓子メーカーの湖池屋である。
朝食用のポテトチップスの開発を本格化。
今年はりんご・牛乳・トーストの3つの味を販売している。
午後に食べられることの多いポテトチップスを朝食に食べてもらおうというのである。
「“ポテトチップス牛乳味”を使って
 バナナパフェ風を再現しています。」
食べ方も試食を重ね研究している。
りんご味のミルフィーユ
牛乳味のパフェ風
トースト味のハムエッグetc.
そしてさまざまな食べ方をツイッターなどに公開。
朝食市場に食い込もうとしている。
(湖池屋 マーケティング部 河本理香子さん)
「おやつ・おつまみの時間
 夕方以降に食べるのが長く続いてきた。
 “朝食にポットチップスを”と伝えていく。」
朝から元気に動きたいという意識の高まりを上手くとらえることが
新たなニーズの掘りおこしになる、と専門家は言う。
(日本カフェプランナー協会 会長 富田佐奈栄さん)
「朝食ブームという波があるので
 うまく利用しながら客をつかんでいく。
 ちょっとオシャレなバランスを考えた朝食メニューが
 消費拡大のポイントになる。」




コメント

自動運転が社会を変える!

2016-08-05 18:30:00 | 経済フロントライン

7月1日 経済フロントライン


7月上旬に公開された小型のバス。
時速10km前後で走る。
運転席は無い。
周囲をカメラやセンサーで確認しながら自動で走行。
人や障害物があるとすぐに止まる。
運行するのは大手IT企業である。
8月から千葉市の公園で実際に走らせることにしている。
(ディー・エヌ・エー 中島宏執行役員)
「自動車業界×インターネットで
 新しいモータリゼーションを引き起こす。」
この企業では無人タクシーのビジネスを起ち上げようとしている。
候補地のひとつが山口県周防大島町。
高齢化が加速し交通も不便なため
個人タクシーのニーズがあると考えたのである。
町も公共交通に代わる手段として
無人タクシーに高い関心を示している。
(周防大島町 椎木巧町長)
「高齢者はどんどん免許を返上するという時代になってしまった。
 もし可能性があるのなら
 ぜひとも大きな期待をしたい。」
島に暮らす山根恵一さん(82)。
週に数回
約7km離れた病院まで通っている。
妻のけい子さんが軽自動車で送っているが
いつまで運転が続けられるか不安だという。
「ロボットさんが病院まで連れて行ってくれるって。」
「確かに利用できればありがたいことはありがたい。」
しかし現段階では法律上無人タクシーの走行は認められていない。
IT企業と町はまず無人タクシーの実証実験を可能になるよう
国に働きかけている。
(ディー・エヌ・エー 中島宏執行役員)
「実際に来て住民と話せば話すほど
 1年でも1日でも早くサービスを実現したい。
 しないといけないと思う。」


コメント

ここまできた自動運転

2016-08-04 07:15:00 | 経済フロントライン

7月16日 経済フロントライン


世界のIT企業が集まるアメリカ シリコンバレー。
日産はここで一般道にも対応した自動運転車の開発を進めている。
開発チームを率いる飯島徹也部長。
飯島さんたちは実際の公道で試験走行を繰り返している。
コースは約20km。
高速道路や信号や交差点のある一般道も含まれている。
このコースをハンドルやアクセルに触れずに
自動運転で走りきることを目指している。
「他の車が来ていないことを確認して合流しなければならないので。」
車には数多くのカメラやセンサーが搭載されている。
まずカメラは車全体を覆うように12か所に配置され
周囲に何があるか認識する。
電波を使ったレーダーは他の車などとの距離を測る。
さらに赤外線を使ったセンサーで
至近距離にいる人や障害物を正確に検知し
衝突を回避する。
中でも自動運転の精度を大きく左右するのがカメラである。
日産が手を組んでいるのはイスラエルに拠点を置く企業。
世界トップレベルの技術力を誇っている。
(日産自動車 飯島徹也部長)
「カメラは世の中で何が起こっているかを理解するために使う。
 これは車ですか
 これは人ですか
 信号はどうなっていますか
 道路の構造はどうなっていますか。
 カメラがいちばん人間の脳に近い。」
カメラを使って撮影された複数の映像は
ソフトウェアを使って瞬時に解析される。
道路に引かれた白線や縁石の位置
周囲を走っている車などを認識し
そのうえで最適なルートを選んで走行する。
交差点では信号の色を判別。
赤から青に変わると自動で走り出す。
さらにレーダーやセンサーの情報を組み合わせ
車線変更や合流もスムーズにこなす。
しかしこの日の試験走行はやや急なカーブで車線をはみ出してしまった。
いったい何が原因か。
開発チームはすぐに走行データの解析に取り掛かった。
「このカーブでは走行ラインが外側に膨らんで
 少し怖いです。」
自動運転で大きなカギを握るのは
画像から得た情報をハンドルからアクセルまで的確に伝えることである。
しかしこの日はカーブの情報がハンドルの制御にうまく伝わらず
曲がるタイミングがずれてしまった。
そこでこの走行データをイスラエルにいるソフトウェアの開発部隊へ送り
修正を依頼した。
その翌朝
改良されたソフトウェアがイスラエルから送られてきた。
すぐに車にインストールし
再びコースに出る。
前日に車線をはみ出してしまったカーブをスムーズにまわることができた。
自動運転車の開発はこれまでとは全く異なる技術を駆使して行われている。
2020年に一般道での自動運転を実用化するとしている日産。
開発競争がし烈さを増すなかで
世界最先端の技術を持つ企業と組んで
その実現を目指す。
(日産自動車 飯島徹也部長)
「世界最高レベルのイノベーションがここにできると思う。
 とにかくいちばん先を切り開くには
 世界中の英知を結集して全力でやるということ。」



コメント

ロシアで広がるステーキブーム

2016-08-03 07:15:00 | 報道/ニュース

7月14日 キャッチ!


香ばしい香りが食欲をそそる炭火焼のステーキ。
モスクワの中心部にあるステーキ専門店。
その名も“魚はありません”。
去年11月にオープンし
1日に約500人が訪れる。
(利用客)
「素晴らしいステーキだ。
 肉がいいね。」
「ステーキはよく食べます。
 とてもジューシーね。」
モスクワは近年ステーキブームで
このような専門店が相次いでオープンしている。
この店の自慢は厳選されたロシア産の牛肉である。
リブアイステーキ 1kg 約9,500円。
赤身と霜降りのバランスがちょうどよく
女性客からも注文があるという。
(レストラン幹部 リャベチコフさん)
「お肉が大好きというお客さんに満足してもらっています。
 良い肉が入手可能になったので
 今後も専門店は増えるでしょう。」
これまでロシアの焼肉料理の定番と言えば
豚肉などを串に刺して焼く“シャシリク”だった。
タマネギなど酸味のあるソースに漬け込んだ肉は柔らかくおいしく食べられる。
そんなロシアでなぜステーキが今ブームになっているのか。
(ロシア食肉協会 ユーシン会長)
「ロシア人にはステーキを食べる習慣はありませんでした。
 海外で食べる機会が増えたので
 国内にも専門店が出来ました。」
ソビエト崩壊後
ロシア人が頻繁に欧米へ旅行するようになり
肉本来の味を楽しむスタイルが浸透したという。
そしてステーキ人気をさらに高めているのが
目覚ましく向上した国産牛肉の品質である。
ステーキ専門店で提供している牛肉の生産地である西部ブリャンスク州。
ここを拠点にしているのは大手の食品会社。
牧場から工場に至るまで設備を整え
年間4万トンに牛肉を生産している。
育てられているのは肉牛として世界的にも人気があるブラック・アンガス
エサは自社農場で育てたトウモロコシなど。
輸入飼料は一切使用していない。
さらに肉質の向上のためにこの会社が導入しているのがカウボーイである。
牛になるべくストレスを与えないよう広い敷地で放牧するために
カウボーイが必要なのである。
本場アメリカのカウボーイの手ほどきを受けた。
獣医師と連携して子牛の健康管理を行っている。
さらにおいしさに一役かっているのは
一昨年完成した工場設備である。
肉の断面を撮影するだけで霜降りの度合いを判別できる優れものである。
より質の高い肉を求めるレストランの要望に応えている。
(食肉工場 担当者)
「商品は安価ではないので品質が一番です。
 質が悪いと二度と買ってもらえないので
 そんな肉は絶対に出荷しません。」
ロシアで広がるステーキブーム。
広大なユーラシアの大地で育てられた肉牛が
その人気を支えている。


コメント

新制度で進むロシア極東開発

2016-08-02 08:00:00 | 報道/ニュース

7月13日 キャッチ!


極東サハリン中央部のティモフスク地区。
広大な大地が広がり
地元の人たちが農業を営んでいる。
無料で提供された土地には
ジャガイモの芽がすでに育っている。
この土地で農業を始めた農家のアナトリー・グレベニュクさん。
新しい制度が始まるとの情報を聞きつけ
いち早く申し込んだ。
その結果
かつて国営農場の畑として使われていた1haの土地の提供を受け
ジャガイモなどの栽培を始めた。
(農家 アナトリー・グレベニュクさん)
「20年以上の休耕地なので育ちがいいです。」
グレベニュクさんが利用した法制度は
ロシア政府が5月に法律として成立させたもので
希望する国民に最大1haの土地を無償で提供。
5年間 農地などとして使用すれば正式に所有を認める。
開始から約1か月で2,000件余の申し込みが寄せられ
すでに約50人が国の審査をクリアし土地提供を受けた。
グレベニュクさんがもともと所有している土地は
新たに手に入れた土地から1キロほどの場所にある。
広さは100㎡
新たな土地の100分の1の広さしかない。
タマネギやニンジンなど8種類の作物を栽培してきたが
手狭なため生産量を限られてきた。
(農家 アナトリー・グレベニュクさん)
「狭いのでじゃがいもを植えることができません。」
グレベニュクさんは提供された土地で9月にもジャガイモの収穫を行う。
今年は6トンの生産を目標にしている。
この畑をさらに耕し生産を軌道に乗せることで
将来は息子に引き継ぎたいと考えている。
(農家 アナトリー・グレベニュクさん)
「農業を強化する素晴らしい制度です。
 しっかり耕して収穫を増やしていきたい。」
このようにロシア政府が極東地域で土地を無所提供する背景には
ウクライナ情勢に関連して
欧米からの輸入制限による農産物の不足を補うために
国内の農業生産力を強化する狙いがある。
また人口問題への対応もある。
ソビエト時代 800万を超えていた極東の人口は
現在 約620万人にまで減少している。
このためロシア政府はこの地域を中心に
2025年までに総額17兆円余を投じ
インフラ整備を進めて地域の活性化を図っている。
こうしたなか注目したのが極東地域の広大な土地の利用である。
土地の提供が決まったサハリンのティモフスク地区では
過去20年間で人口が40%以上減少しているが
これまで有効な対策を打ち出せないでいた。
地元政府では新しい制度の導入によって
農業の生産強化だけでなく
豊かな自然を売りに観光ビジネスを手掛ける企業の進出も期待できるとしている。
(ティモフスク町長 アレクサンドル・チュプロフさん)
「新しい発想や考えを持た人たちにたくさん利用してほしいです。
 この制度の運用が順調に進めば
 雇用創出やインフラ整備が進むでしょう。」

 

コメント