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人が幸福になるのは、
自分が好きなものを
手に入れてこそであり。
他人がよいと思うものを
もっているからではない。
(土光敏夫 『箴言集(しんげんしゅう)』より)
人はやっかいなもので、自分になくて他人がもっているものをうらやみ、欲しがります。
今のような消費社会は、「あの人がもっている、あの品物が欲しい」という欲望のうえに成り立っています。
でも、人の欲望はつきることがありません。
ふと気がつけば、自分が本当に欲しかったものか、他人が欲しかったものか、わからなくなることもあります。
中学生も、この物欲にさらされます。
品物だけでなく、部活で高い技術をもつ子を羨む場合もあります。
しかし、自分は自分。
自分が、なにを大切にして、なにを軸にして行動するのか。
このような価値観をたしかにもち、自分にとって本当に大切なもの(品物に限りません)を手に入れてこそ、その子の幸福は居場所をもちます。
実際、三中生のなかには、自分のなかにしっかりとした価値観をもって学校生活を送っている子がいます。
そのような子は、人をいじめたり、困らせたりの言動をけっしてしません。
でも、自分が困っているときは、「助けて」と言って人からの援助を受けます。そんな豊かな人間関係をもっています。
これを、私は「自立」と呼びます。
三中の子が、すこしでも自立に近づく大人になってほしいと願います。