最近、思うのですが、ドラッグストアが増えています。
調べてみますと、市場規模は年々拡大しています。
2016年度のドラッグストアの市場規模は、2015年度比で、約6%増え、約6兆5000億円となりました。
これはデパートの市場規模を上回ります。
いまや、コンビニの市場を侵食する勢いです。
ドラッグストア業界が、これほど売り上げを伸ばせるのはなぜでしょうか?
それは、コンビニのように、誰でも参入できる自由競争の環境でない業界だから。
医薬品を販売するには、薬剤師などの専門的知識を持つ人を置かなければなりません。
さらに、医薬品や化粧品は利益率が高く、こちらで儲ければ、日用品や食料品で儲けなくてもいい。
日用品や食料品はついでに買ってくれればいいので、価格も比較的安くしてあります。
そこで、コンビニやスーパーにとってみれば、強敵のディスカウントストアとなります。
このドラッグストアの成長は最近のことで、これ一つとってみても、いまや市場や社会は変化し続けています。
そこで、教育の話につなげますが、この変化の激しい社会で、いまの中学生は将来、生きていくことになります。
「いまのままでいいねん」
と、現状維持をもとめても、周りの環境が変化するのだから、変化に適応していかなければなりません。
私が教職に就いた1980年代には、たとえばグローバル化がここまで進むとは、想像しませんでした。
ですから当然、求められる学力も、いかにたくさんの確実な知識・技能を身につけているかに、重きが置かれていました。
しかし、いまや知識・技能をしっかりと身につけたうえに、それらをどうつなぎあわせ(その意味で教科学習をクロスオーバーさせ、)生活の実場面で活用させていく方向に、学力はシフトしています。
身近でいえば、大阪府の高校入試の問題も、知識・技能を活用させる学力観を踏まえた出題がなされています。
三中の授業も、いまの学力観に基づき進めています。
また、一方、基礎基本となる知識・技能は学習習慣を確立することで、確実に身につけさせたい。
この一連の学力観は、学習塾の授業も同様です。
人は成人になっても、生涯にわたって学び続ける人になることが望まれるのです。
私は教頭・校長を務める前には、人権教育推進担当として、府内各地域の教職員と交流する機会が多くありました。
その経験からも思うのですが、そもそも、大阪府のなかでも、豊能地区はある意味異質で、大阪の「コテコテ感」が比較的薄く、教育熱心な地区です。
その豊能地区のなかでも、とくに三中校区はアカデミックな地域性が強いと、私は受け止めています。
今という時代の学力観に敏感で、関心をもたれる方が多いと思います。
土曜参観には、お父さんの参加が他校区より多いです。なかには、おじいちゃんも来られます。
学年の学習会には、大阪大学の学生がボランティアで、三中生の学習支援を希望する場合も少なくありません。
三中の子どもたちには、一生学び続ける人になるよう、学校・家庭・地域で教育を進めていきたいと考えています。