
空のように
きれいになれるものなら
はなのように
しずかになれるものなら
価(あたい)なきものとして
これも捨てよう
あれも捨てよう
花はなぜ美しいか
ひとすじの気持ちで咲いているからだ。
(八木重吉)
もしも空になれるなら
もしも花になれるなら、なにもいらない。
しかし、私たちは日々、やるべきこと、しなければならない雑多なことといっしょに生活しています。
これがしたいと思っても、なかなかできずにいるうちに、自分の気持ちが翻弄されてしまいます。
だから、ときには、このような詩に触れると、自分の中から、価なきものが流れ出します。