箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

大地の恵みと家族の恵みに身を置いて

2022年09月25日 10時07分00秒 | 教育・子育てあれこれ



相次ぐ自然災害、収束しない感染症、かなりの物価高、新興宗教の問題、子どもの熱中死などが頻発し、人びとは不安や怒りが高まります。

私が生きてきた年数のなかでも、今の時代はかなり生きづらい厳しい時代であると思います。


お金はあればあるに越したことはないでしょうが、今の時代、何が起こるかわからない不確実な時代です。

そのとき、お金がぜったいあてになるかといえば、そうでもないでしょう。



この歳になると、人生は自分の思い通りにはいかないものと、達観するようになります。

そう思うと、心にはゆとりが生まれてきます。

でも、頼れるものもないのに、一歩距離を置いてゆとりがうまれるのはなぜでしょうか。

それは、わたしが生まれてこのかたずっと自然豊かな環境の中で生きているからかもしれません。

畑で野菜を育てていると、たとえば大地に根をおろした苗が、たくましくいくつもの茄子を付けて大きく育ちます。

その自然の恵みに接すると、感謝の気持ちが湧き起こってきます。

スーパーで売っているような形の整った茄子ではなくても、それぞれが不揃いで、一つずつが個性を発揮しているのです。

それをぬか漬けにして、漬物にして食べると、口一杯に広がる懐かしい味。

それはまぎれもなく、子どもの頃母に漬けてもらった茄子の味が蘇るのです。

そこで、おばあちゃんが言っていた言葉を思い出すのです。

「漬物とご飯があれば、ほかには何もいらんわ」。

育ててもらった恩をあらためて感じて、わたしの心にはゆとりが生まれるのです。




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