箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

他者やものごとに対して、寛容でありたい

2021年06月02日 06時59分00秒 | 教育・子育てあれこれ


他者に対して寛容でない「度量の狭さ」がいまの日本社会を覆っています。

新型コロナウイルス感染症に関してなら、「マスクをしないのは許せない」であり、時短営業を守っていない店に脅迫じみた落書きをしたりなど、度量の狭さがうかがえます。

これは、ある件について、正しいか、正しくないかを、時と場合により柔軟に判断して行動するのではありません。

ただ安心したいために、いろいろな事情を考えず、まわりの人と同じような行動をしたり、させたりすることから寛容のなさになっていると考えることができます。

このような「思考停止」による硬直性や閉鎖性が広がれば、多様性を認めないことになります。

多様性に背中を向け、画一的に「これはこう」「これはこうすべきもの」という人が多い組織では、斬新なアイデアや技術の革新は生まれなくなります。

学校教育でも同じで、教職員が子どもに寛容でないと、子どもから「先生、こうしようよ」という意見や提案は生まれません。

教職員同士でも、硬直化した組織の場合、新しい教育活動をやってみようという雰囲気はできませ。.

教育行政と学校の関係も、「これはこう」「あれはああすべき」と指示や通知をトップダウンばかりで出すことが多くなると、学校の教職員の士気は高まりません。

柔軟さ(flexibility)は、いまの日本社会に、とくに必要な行動規範であると思います。


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