テレビのトレンディドラマは、時代をうつしだす鏡のようなものです。
たとえば、「男女7人夏物語」や「男女7人秋物語」などは、明石家さんまらが出演して、1980年代のバブル景気の頃が時代背景になっていました。
しばしば高級レストランやカフェバーで男女数人が会話をするシーンが出てきています。
また、登場人物の住居は高価そうなマンションでした。
ところが、2020年版の「東京ラブストーリー」では、外食や外で飲むのではなく、家で飲食するシーンが多くなっています。
さとみさんが住むのマンションでなく、アパートらしきものになっています。
30年以上の開きがある両ドラマですが、日本人の生活は明らかに、貧しくなっていることが理解できます。
日本の人びとの生活は貧しい人と富裕な人の格差が広がり、貧困は衣食住にかかわり厳しさを増しています。
もっとも、こういう比較ができるのも、わたしが1970年代の高度経済成長、1980年代のバブル景気を過ごしてきたからです。
わたしの学生時代は、日本が豊かになる成長期と重なっていたので、世相は登り調子だったものです。
しかし、1990年代以降に生まれた人は、日本のバブル時代を知りません。
格差や貧困と言われても、「こんなもの」だからと考える人が多いのかもしれません。
衣食住に事欠くことがあっても、努力が足りなかったと「自己責任」にかえされる社会は間違っています。
人間は「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を有すると法で定められています。
何もぜいたくはしなくとも、ふつうに暮らしができる水準は維持されなければならないと思うのです。
今の学校教育のなかでは、保障された権利や果たすべき義務をきっちりと子どもが学ぶ学習が充実させていくべきです。
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