緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

夏日の銀座:銀座三丁目交差点から銀座通り口交差点まで

2012年08月14日 19時33分20秒 | 中央区全域・銀座


銀座三丁目交差点から引き続き銀座一丁目方面へ向かって散策していきます。中央通りに沿って商業ビルが整然と立ち並んでいますが、どのお店も全国的に一流なものばかりです。街並みの美しさや気品、行き交う人々、雰囲気、どれを取っても銀座の町は日本一の繁華街であると思います。今後銀座地区では高層化も含めた再開発計画がいくつも立ち上がっていますが、この雰囲気だけは残して欲しいものです。




前方には「銀座マロニエ通り」とクロスしている「銀座二丁目交差点」と、交差点脇に立っている煌びやかな「大倉本館」の建物が建っています。百メートル離れた場所から見ても大倉本館の建物は目立ちますが、銀座の街の雰囲気に溶け込んでいるのが見事です。あのビルが立っている場所は明治時代に日本人による初の貿易商社である「大倉組商会」の本社がありました。




ホテルオークラや大成建設、帝国ホテルなどを創業した大倉喜八郎氏の活躍の原点がここ銀座二丁目だそうです。新潟県新発田市出身の大倉喜八郎は幼少時代に東京へ出てきた後に独立して鉄砲屋を開業、その後貿易事業に乗り出します。戊辰戦争で軍需品の供給を行い富を築いた後に欧米を視察旅行し、帰国後に日本人による初の貿易商社大倉組商会を東京銀座二丁目に創立します。




「銀座二丁目交差点」。敗戦後の財閥解体政策は大倉財閥も対象となり、その時に誕生した会社によってこの建物は管理・運営されています。現在はフランスのパリを本拠地に持つジュエリー・高級時計ブランド「カルティエ銀座店」が入居しています。




明治6年(1873年)に「大倉組商会」を設立した後は化学、製鉄、繊維、食品などの企業を興すことになります。明治15年、ここ銀座二丁目交差点前に建っていた大倉組商会本社ビルの2階にアメリカ製の発電機を付けて、夜になると歩道の上に出した二千燭光のアーク(白熱)灯に点灯させたそうです。当時はまだ電灯がまだなかった時代だったので通行人の人たちは驚いて大きな話題となったそうです。




大倉喜八郎は渋沢栄一らと協力して日本初の電力会社である「東京電燈株式会社」を成立します。日本が文明開化を成功させて、西洋の列強諸国と対等になるには電力供給が非常に重要だからです。その後東京電燈は買収や統合を繰り返し、戦時統合などを経て戦後「東京電力株式会社」となります。世界最大出力の原子力発電所を保有する東京電力も、最初は銀座二丁目の白熱灯から始まったのです。




「外国人に笑われないような、立派なホテルを日本に造りたい」、そんな欧米への対抗意識を持っていた大倉喜八郎は渋沢栄一と協力して鹿鳴館(現大和生命本社)の北隣にあたる場所に敷地四千二百坪、ルネッサンス様式の木骨煉瓦造り三階建てを建てます。完成した当時の「帝国ホテル」は木骨煉瓦造、3階建て、客室数約60の立派な建物だったそうです。




銀座二丁目交差点を抜けて銀座二丁目界隈を散策していきます。




「銀座一丁目交差点」に到着しました。この界隈はビジネス街である京橋地区に近いので銀行やオフィスビルなどが多いです。




銀座一丁目交差点で「銀座柳通り」と交差しています。銀座柳通りの地下には東京地下鉄有楽町線のトンネルがあり、銀座一丁目駅が交差点の真下にあります。




横断歩道を渡って有楽町側の歩道に移動します。平成21年(2009年)に建て替え工事がなされた「新・ポーラ銀座ビル」の脇を通り抜けていきます。




中央通りに面した銀座一丁目の再開発工事現場、工事用機械などが搬入されていますが、大きな動きはまだないようです。2008年の金融危機以降ずっと計画が頓挫していましたが、2011年11月にようやく計画が発表されたので今後に期待します。




「銀座通り口交差点」に到着しました。京橋川跡地に架かっている首都高速道路の高架橋の向こう側が中央区の京橋一丁目となります。この交差点の脇に「銀座テアトルシネマ」が入居している銀座テアトルビルが建っています。




交差点から振り返って銀座四丁目方向を撮影してみました。約2200平方メートルの広大な再開発予定地が目立ちますが、ここに新しい商業ビルが建つと、また景観が変わると思います。




JR新橋駅近くの新橋交差点からここ銀座通り口交差点までほぼ一直線だった中央通りを散策してきました。これで夏日の銀座の散策は終わりです。




明治時代の銀座二丁目から一丁目周辺は「銀座煉瓦街」と呼ばれていたそうです。

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