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六本木ヒルズ森タワー52階のフロアにある屋内展望台「東京シティビュー」の散策を続けていきます。この日は夏休みの期間だったので多くの人たちで展望台が賑わっているのかと思いましたが、予想に反してほとんど誰もいない状況に近かったです。そのため真夏の快晴の東京のパノラマを独占することができました。
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同じ52階のフロアには「森アーツセンターギャラリー」が併設されており、現在は「大英博物館古代エジプト展」が開催されています。むしろそちらの方の人通りが多く混雑しており、東京シティビューは閑散としていました。
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シティビューより西南西方向(JR田町駅方向)。港区の芝地区や三田地区のオフィス街がJRの線路に沿って続いていて、内陸側の緩やかな丘陵地帯には住宅地と業務地が混在しています。この界隈は港区(赤坂区・芝区・麻布区が合併して誕生)において、「旧・芝区」の地域となります。
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芝浦埠頭・日の出埠頭周辺をズームで撮影してみました。銀座の電信機工場が発祥となっている「東芝」の本社ビルを始めとして高層ビルがJRの線路や第一京浜(国道15号線)に沿って立ち並んでいます。その向こう側が日の出桟橋ステーションなどがある「日の出埠頭」です。
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シティビューより南東方向を向いてズームで拡大すると「麻布山善福寺」の緑地帯と「元麻布ヒルズ」のタワーマンションが見えます。約1200年の歴史がある名刹とされ、「麻布」という地名はこのお寺の山号から採用されたと言われています。このあたりも標高が約20~30メートル前後の丘陵地となっています。
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西南西方向(オーストラリア大使館方向)をズームで撮影すると首都高速都心環状線と2号目黒線が合流している「一ノ橋ジャンクション」が見えます。新宿御苑を源流に流れる「古川」が流れており、それに沿って首都高速の高架橋が建設されています。上の写真の左側に見えるこんもりとした緑地帯は「参議院副議長公邸」の敷地です。
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南東方向には太陽が迫っているので、若干逆光気味になってしまいました。一ノ橋ジャンクション周辺は芝公園ほどではないですが、中規模・小規模の緑地帯が点在しています。古代から続くお寺や江戸時代の大名庭園の跡地に造られた施設などがこのあたりに集まっています。
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シティビューより南南東方向(JR品川駅方向)。港区南部の高輪・白金といった都内屈指の高級住宅地と、その先にはJR品川駅周辺のビル群が見えます。世田谷区や杉並区のような純粋な住宅密集地ではなく、住宅地の中に緑地帯が混在していたりと、街そのものがゆったりとした雰囲気に覆われているところが魅力的です。
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外苑東通りの「鳥居坂下交差点」をズームで撮影してみました。この辺は2000年(平成12年)に東京都営地下鉄南北線や都営地下鉄大江戸線が開通する以前は全く鉄道が通っておらず「陸の孤島」と呼ばれていたそうです。この外苑東通りの南側は港区の「麻布十番地域」となっています。古川の低地から麻布台地へと続く斜面に形成された街であり、非常に急な斜面の坂が多い地域です。
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おしゃれなイメージの強い「麻布十番」ですが、実際に歩いてみると山の手というよりも下町の雰囲気の方が強かったと思います。実際に六本木地区や元麻布地区と比較すると標高が低いのです。退廃的なイメージのあるここ六本木の方がよほど山の手だなと感じるほどです。上の写真の中央を縦断している通りが「麻布十番商店街」です。
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再開発エリアである六本木ヒルズの敷地内に立っている2棟のタワーマンションである「六本木ヒルズレジデンス」。「ヒルズ族」など高収入な人たちが住んでいる人たちが多いイメージが強いですが、実際には再開発工事がなされる以前のこの地域の地権者の人たちが大半なのだそうです。
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「港区」は東京都のほぼ全域と埼玉県の一部を形成している「武蔵野台地」の東端部に当たります。標高が20~30メートル前後の緩やかな丘陵地が広がり、その中を「古川(渋谷川)」といった中小の河川が侵食した地形となっています。そのため傾斜地に住宅が建設されているケースが非常に多く、また旧な坂も多いのが特徴です。
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JR品川駅方向をズームで撮影してみました。2003年(平成15年)に東海道新幹線新駅が開通を理由に、駅周辺の高層化が進んでます。またJR品川駅は品川区の区域にはなく、港区内にあります。品川駅の後方には羽田空港の広大な埋立地が広がっています。
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東京シティビュー内には高さ11メートルの天井の高さと前面ガラス張りの「スカイギャラリー」が3箇所存在します。この日は閑散としてたので、広々とした空間を独占することができました。
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南側のスカイギャラリーを抜けて渋谷・新宿方面が見える展望エリアへ向かいます!!!
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