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大手門前交差点にある皇居の「大手門」です。大手門とは一般的に日本の城郭における内部二の丸または、三の丸などの曲輪へ通じる虎口に設けられた門であり、城郭の正門に相当します。皇居の大手門も旧二の丸や旧三の丸跡地に整備された皇居東御苑に直接アクセスできる位置に設置されています。その大手門の門前に発展した町が「大手町」です。
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大手門の形式は皇居の他の門と同じように枡形門と呼ばれていて、大手高麗門(一の門)と大手門渡櫓(二の門)と、桝形と呼ばれる四角形の場所からできています。「枡形」とは敵軍が城郭の門内に進攻された際、一の門と二の門の間に直角カーブを作ることによって敵軍の進攻の速度を一時的に抑えるための戦術です。
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二の門である大手門渡櫓は高さ3メートル以上はある石垣の上に造られています。大手門の中の皇居東御苑の敷地は無料で入ることができます。
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大手門前を過ぎた後は「大手濠」に沿って散策していきます。大手濠が北西方向へ大きくカーブしている先が地下鉄東西線竹橋駅があります。また大手濠に沿って走っている内堀通りの歩道には柳の木々が植えられています。
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江戸城は本丸と西ノ丸が独立している一城別郭の形式です。武蔵野台地の東端にある地形を活用しており、特に山の手側は谷戸を基に濠を穿ったので曲面の多い構造をしています。逆に下町は埋立地なので直線的に区画された水路や街並みを見ることができます。石垣を多く見ることができるが、これらは天下普請の時にはるばる伊豆半島から切り出され船で送られたものです。
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内堀通りは大手濠の形に合わせて緩やかな左カーブを描いています。近いうちに大手門から皇居東御苑内を散策して日本武道館方面へ歩いてみたいと思います。
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新緑の柳の木々が歩道に等間隔に植えられています。
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この日の散策でも内堀通りなど皇居を取り巻いている道路をマラソンしたり散策をしている人というのは皆無に近かったです。やはり30度を超える気温だと外へ出かけるのも億劫になってしまうのかもしれません。
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正面に見える建物は「東京消防庁本部」です。現在の「東京消防庁」に相当する組織は1948年(昭和23年)3月7日にそれまで母体であった警視庁消防部から分離独立したが、その段階では「東京消防本部等の設置に関する条例」に基づき、「東京消防本部」と称していました。その後警視庁から完全に独立するかたちで1948年(昭和23年)5月1日に「東京消防庁」が設立しました。
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合同庁舎1号館・2合館跡地の再開発プロジェクトとして2009年4月に建設された「日本経済新聞社東京本社ビル」です。「日本経済新聞」はほかの新聞と比較すると経済や産業関係記事の比重が高いのが特徴で、日経新聞社が作成する株価指数(日経平均株価)「NIKKEI225」が有名です。
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東京消防庁と隣接して立っている丸の内消防署の建物の脇を通り抜けていきます。
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内堀通りから神田橋方向を撮影してみました。
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もうしばらく歩くと千代田区の一橋地区「竹橋」が見えてきました。竹箸は清水濠の上に架り、一ツ橋一丁目と北の丸公園とを結んでいます。竹橋の名は、竹を編んで渡した橋だったからとも、また後北条家の家臣・在竹四郎が近在に居住しており「在竹橋」と呼んだのが変じたものとも言われています。
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ズームで撮影してみると毎日新聞の本社が入居している「パレスサイドビル」が見えました。東京地下鉄東西線に乗車していると竹橋駅への到着放送の中で「次は竹橋、毎日新聞社前です。」とこれまで何百回も聞いているので、「竹橋」と聞くと「毎日新聞」のことを連想してしまいます。
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東京地下鉄東西線竹橋駅の2番出口前に到着して今回の散策は終わりです。2番出口前に立っている建物は「気象庁」です。
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東京地下鉄東西線竹橋駅・毎日新聞社前で散策は終わりです。