東京スカイデッキの順路は、専用エレベーターを降りて屋上機器の中を通って階段を上り、屋上ヘリポートの脇に出てきます。ヘリポートを取り囲むように配置されているウッドデッキを反時計回りのように歩いて散策していきます。その後新宿・渋谷方向に面したデッキの前に降りるための階段が配置されていて、この階段を下りると目の前に専用エレベーターの入口があります。
東京の風景を楽しむだけでなく、超高層ビルの屋上が一体どんな感じなのかを見学するのも「東京スカイデッキ」の魅力の一つです。ウッドデッキの脇には45°上空を向いたパラボナアンテナが設置されています。宇宙にある通信衛星との通信アンテナで受信専用アンテナとなっています。
新宿方向側から振り返って撮影した屋上ヘリポートの全景です。一見すると100平方メートルくらいの面積があると思われます。ヘリポートを囲むように「スカイ・ドリーム・デッキ」のディズニーキャラクター達が勢ぞろいしています。・・・それにしてもこの日のスカイデッキは私を入れても見学者は5人でした。
様々な屋上機器が配置されている森タワーの屋上からほ北北西方向(JR千駄ケ谷駅方向)を撮影してみました。「赤坂御用地」や「新宿御苑」の緑地帯の北側にはJR山手線環状内の北側部分、新宿区や豊島区などの住宅密集地が広がっています。
スカイデッキから北西方向(JR新宿駅方向)。手前に見える青山霊園や新宿御苑、明治神宮・代々木公園の広大な緑地帯がJR新宿駅を中心にして近い場所に密集しています。
新宿副都心の高層ビル群をズームで撮影してみました。やはり20メートル程高い位置にあるスカイデッキの方が、屋内展望台よりも眺めがいい気がします。海抜270メートルの東京スカイデッキは東京都内において一番高い位置にある展望台なのだそうです(東京スカイツリーを除く)。
スカイデッキから撮影した「明治神宮・代々木公園」の緑地帯です。真夏らしく鬱蒼とした濃い緑に敷地一体が覆われています。30度を簡単に超える気温の日々が続いている8月の東京ですが、あの緑地帯の中は幾分涼しいかもしれません。
南青山といった標高20~30メートルの丘陵地帯に広がる青山霊園の緑地帯や住宅密集地をズームで撮影してみました。上空から見ると解りづらいですが、この地域は微高地としての尾根地形が連なっていて、住宅などは斜面に建っている場所が多いのが特徴です。
スカイデッキより西方向(JR渋谷駅方向)。相変わらず交通量が非常に多い六本木通りと首都高速3号渋谷線の高架橋の先にJR・東急渋谷駅周辺に密集している高層ビル群が見えます。新宿周辺程ではありませんが、渋谷周辺も意外と緑地帯が多いですね。
JR・東急渋谷駅周辺をズームで撮影してみました。渋谷駅の更に先にビル群が立っているのが見えますが、東急田園都市線池尻大橋駅前で整備中の「大橋ジャンクション」です。首都高速中央環状線の山の手トンネルと3号渋谷線の交差部にあり、ジャンクション周辺はタワーマンションや、緑地空間などが整備されています。
南方向(目黒方向)は残念ながら巨大な屋上機器に阻まれて見通すことが難しかったです。
それにスカイデッキの南側の部分は立ち入り禁止となっていました。森ビルの屋上部分には避雷針やST(スーパーターンスタイルアンテナ)などが林立しています。同ビル内にはFM放送局の「J‐WAVE」の本社があり、主送信所は東京スカイツリーですが、バックアップとして非常時には森タワーからも送信できるようになっています。
下り用階段を下りた先には非常用発電用の2000リットルクラスの重油貯蔵タンクが設置されていました。森タワーは都市ガスによる発電設備(六本木エネルギーサービス)を持ち、それに加えて東京電力のバックアップと灯油による自家発電という3重の電源確保の体制が敷かれています。また建物は基準以上の耐震強度を持ち、災害時に逃げ込める街として設計されています。
去年の3月11日の本震の際にもここ六本木ヒルズはビクともせず、停電も起きなかったそうです。専用エレベーターに乗車して52階へ戻ります。
最後に六本木ヒルズ森タワーメインエントランス前の「六六プラザ」から見上げて撮影した森タワーです。考えてみればもう六本木ヒルズが完成してから10年近く経っていますね。この複合施設の完成によって六本木のイメージが大きく変わった気がします。これで真夏の東京シティビューの散策は終わりです。