
八重洲南口前・JR高速バスターミナル前から歩行者用デッキ「グランルーフ」の既に完成している個所の大屋根を見上げて撮影してみました。この巨大な大屋根が今後の東京駅八重洲口の新たな顔となっていくのですね。

国鉄民営化後の1987年から丸の内駅舎の復原事業が動き出してきましたが、こちら八重洲口でも駅前広場が増大する交通需要に対応しきれていないといった問題があったことから、駅前広場の再整備と東京駅の新たな顔としての再開発事業を行うことになりました。

JR東日本の他に周辺地権者である三井不動産、鹿島八重洲開発、国際観光会館、新日本石油とともに共同開発することになり、それぞれの所有する敷地を一体化し、駅前広場を挟んで南北に2棟の超高層ビルを建て、中央部に新しい駅舎とデッキを建設することになりました。

近いうちに撤去されるであろう、工事用足場の南端部にやってきました。この足場の左側に高さ7.5メートルの位置にある歩行者用デッキが造られています。

雲一つない快晴の青空と、グランルーフの幌製の大屋根はすごく絵になると思います。

既に供用されている「JR高速バス乗り場」です。建て替え前の高速バスのチケット売り場や待合室は交通会館の中にあったのですが、新しく生まれ変わりました。

テフロン膜で構成された大屋根なので、太陽光が大屋根の下に降り注ぐ造りになっています。そのため大屋根の下にいても薄暗さなどは全く感じられませんでした。

大屋根を支えるための「スランティング・ピラー」は十数メートル間隔で配置されていて、実際に見てみるとその巨大さに圧倒されます。

上を見上げると、歩行者用デッキの個所はまだ工事用シートに覆われていました。

既存の鉄道会館ビル(八重洲駅舎)を撤去することにより八重洲駅前広場の奥行きを広げることになります。建物のコンセプトは「水晶の塔」と「光の帆」で、重厚で歴史を感じさせる丸の内側に対して、八重洲側の先進性・先端性を象徴することを期待したものとなっています。

中央部はテフロン膜で構成した大屋根で駅全体を覆い、雨風を防ぎつつ駅全体に柔らかい光を落とす、高さ30メートル、長さ240メートルの空間を創出する構造で、大屋根下の広場空間が駅前広場に直結することになります。

2004年9月から2007年11月にかけてツインタワーが建設され、鉄道会館の建物に入居していた大丸東京店はグラントウキョウノースタワーの低層棟へ移転しました。

鉄道会館撤去後は中央の大屋根部の建設に着手しました。グランルーフは地上4階地下3階で、2009年4月に安全祈願祭を実施し、7月に工事に着手しましたた。2011年3月からジェイアールバス関東の営業施設などが移転して南部先行開業となりました。

東京駅八重洲南口バス乗り場の全景を南側から撮影してみました。中長距離バス乗り場が駅側、都営バス乗り場が外堀通り側に整備されています。

グラントウキョウサウスタワーのメインエントランス前からグランルーフの全景を撮影してみました。完成は今年2013年の秋ごろが予定されています。これで2013年5月の八重洲口の散策は終わりです。
