
渋谷駅東口・明治通りの直下の地下3階に位置している東急東横線・東京地下鉄副都心線の渋谷駅の改札前にやってきました。改札前コンコースの北側に位置している渋谷ヒカリエ「アーバン・コア」周辺を散策していきます。ちなみに駅ホームは更に階段やエスカレーターを下った、地下5階に位置しています。

「アーバン・コア」は地下3階から地上4階部分に設けてある広大な地下空間で、エスカレーターやエレベーターが設置されています。平日の昼間の時間帯であっても、人通りは多かったです。

地下3階の渋谷駅地下ホーム、地上1階の東口バスターミナル、地上2階のJR渋谷駅方向への連絡通路、宮益坂方向へ伸びている連絡通路など、縦方向の移動を容易にしているのです。またアーバン・コアは地下鉄駅内の自然換気の機能も担っているのです。

渋谷ヒカリエの低層階部分、地下3階~地上5階には東急百貨店が運営しているショッピングモール「ShinQs(シンクス)」が入居していて、改札階のある地下3階にも店舗入り口が設置されています。

2012年4月26日に開業した「渋谷ヒカリエ・シンクス」。約16000平方メートルの売場面積に、フード、ビューティー、ファッションなど約200の売場・ユニットで構成されています。

「ShinQs」の意味は、「渋谷 Shibuya」の街に「輝き Shine」をプラスする、東急百貨店の「新しいお店」、「Q」に東急百貨店の意味が込められています。

渋谷ヒカリエの初年度の売り上げ目標は180億円、道玄坂上にある東急百貨店本店が年間売上約1000億円であることを考えると、約5分の1程度の規模なのですね。

地下3階からアーバン・コアのエスカレーターに乗って上層階へ向かいます。地下空間には、地上からの太陽の光が差し込む構造になっているので、地下の中にいる感覚が全くありませんでした。

アーバン・コアの地下2階フロアの様子です。地下2階にはシンクスの店舗入り口しかないので、特に人通りは多くはありません。エスカレーターに乗っている人たちも、皆さん通過してしまいました。

渋谷ヒカリエの建設工事「渋谷新文化街区プロジェクト新築工事」は、東急建設と大成建設とのJVにより、2009年6月から2012年3月までの33か月の期間で進められました。それほどの期間がかかった理由は、渋谷ヒカリエが建っている敷地の環境条件にあったのです。

敷地内の高低差は12メートルにも及びます。元々この敷地は区道によって隔てられていた街区を結合させたものであり、この区道は渋谷駅と青山方面を結び、1日に5万人の通行人が行き交う主要通路でした。

このため工事中でも通路を閉鎖することはできず、期間中に10回以上の切り替えを行って歩行者の通路を確保しながら上空で高層ビルを築造するという、非常に繊細な安全管理が要求されるものでした。

地上2階部分の、宮益坂方向と渋谷駅への連絡通路が通っているフロアを素通りし、地上4階にあるアーバン・コアのテラス階へ向かいます。

アーバン・コアの地上4階フロアからは、渋谷駅東口バスターミナルや東急東横店、東京地下鉄銀座線等を見下ろすことが出来ます。

地上2階部分、アーバン・コアの中で一番人通りが多いフロアにやってきました。アーバン・コアの各フロアには、デジタルサイネージの「マルチリング」が設置されています。

デジタルサイネージ「マルチリング」では、渋谷ヒカリエ来館者向けの情報や、デジタルクロック、渋谷の1日の気温・天気の変化、世界中の都市やランドマークなどの情報のほか、東急文化会館のDNAを継承し、プラネタリウムをモチーフにしたコンテンツなどが配信されています。

JR渋谷駅へ通じている連絡通路前から、最大直径約17mの円形の大型LEDディスプレイ「マルチリングサイネージ」を撮影してみました。これで初夏の渋谷駅周辺の散策は終わりです。
