みどりの野原

野原の便り

10月31日 津風呂湖周辺 三茶屋 道標と久須斯神社 入野の子安地蔵尊 津風呂春日神社 みかえり橋 吉野山口神社 ツルマンリョウ

2022年10月31日 | Weblog

津風呂湖近くの子安地蔵尊を目指してドライブ(乗客です)

「この辺は 三茶屋(みっちゃや) 伊勢街道と上市街道の分岐点で面白い」というので、下車。


手前から向こうの家並を左に続く伊勢街道 
右手石垣の上に道標が見える。


伊勢街道そばの道標。 立派な道標だ。 (以下は現代表記)
北面には(北)右 よしの こうや道
他面には(東)右 うだ はせ道 左 大峰山
(南)右 いせ道 (西)慶応三丁卯十一月建立 村内安全

この道標は当初の位置から動かされたらしく、方向はずれている。 
だからか? 道標の東 西 南 北 のところは埋めてあるように見える。

その横には自然石の道標 右 いせ道・・もある。

この集落には3軒の茶屋があり、紀州徳川候が、参勤交代のおりここで休まれたのが、地名「三茶屋」の由来とか。

東に見える「久須斯神社(くすしじんじゃ)へ。


久斯之大神を祀る。三茶屋集落の氏神様
他に2神も合わせ祀り、三社大明神とも。


社殿はこじんまりしているが、スギの大木に囲まれ古色蒼然


階段下、太神宮灯籠(文政六 未歳)下の段に「おかげ」の文字がある。


津風呂湖方面へ出発。

吉野町入野 「子安地蔵尊」に到着。

イチョウの大木の下に小さいお堂。「子安地蔵尊」
「黄葉には早かったなあ」と黄葉に期待していた妹。 
確かに、イチョウが黄金色に色づけば雰囲気も一変しそう。


元正天皇のころ、霊亀に乗った黄金の尊像が光を放しつつ「亀之尾」という所に降り立たれたのをお祀りしたとのこと。
その後、等身の塑像を安置した。


お堂の中を覗く。
写真では見えないが、お地蔵さまは亀の上の蓮華に座しておられる。

機会があれば、黄金に輝くイチョウの下の地蔵尊に会いに来たい。


地蔵尊の近くはもう津風呂湖の端。
津風呂湖畔をドライブ 道は狭い。


「入野吊橋」歩いて渡ってみる。対岸は山


振り返ると・・草地の斜面。 これは何だ? 違和感。
眺めていると、シカが数頭横切っていくのが見えた。


吊橋を渡った所から少し歩いてみる。


黄葉 ゆっくり歩いてみたい湖畔の道だ。
途中でお弁当をたべて、橋を戻る。

通りかかった小さい神社に立ち寄る。

津風呂 春日神社

津風呂 春日神社 矢治峠の急斜面の山腹に建つ。
小さい神社だが、日本書記に見える「津振」の地 とのこと。
『大海皇子と鵜野讃良皇女が吉野宮滝から峠を越えて、この地に至り、隊伍を整えて、宇陀から伊賀 伊勢方面へと出陣された「壬申の乱」の出発地点に当たる』(説明板)


狛犬 尾の部分がくり抜かれていて、向こうが見える。
こんな狛犬は見たことがない。

県天然記念物「サカキカズラ」が自生しているらしいが、そばにはなかった。
サカキカズラは南紀や淡路島や牧野植物園などで見たことがある。
そんな暖地に分布する植物が吉野にも自然分布があるのは不思議だ。

そして、
説明板の境内側に「津風呂ダム設置を懐古して」の掲示
津風呂ダム建設で移転を余儀なくされた住民の、氏名と共に記された郷土愛に満ちた一文
住み慣れた祖先墳墓の地、故郷の地を何と言われようとも離れたくない・・
8年の苦闘の末に、苦渋の決断、承諾することになったいきさつ。
移転後も変わらぬ故郷への思い。
これを読むと、やるせなく涙がでそうだった。
『村民の移転と共に氏神の春日神社も移転先(山陵町)へ遷座されたが、後年、旧地を思慕し、分霊を旧境内に遷した』ネット

たくさんの犠牲の上に便利な生活があることがわかる。
他のダム建設などで住み慣れた土地を離れる人達も同じ気持ちだったことだろう。


津風呂湖 ボート乗り場 遊覧船 レンタルボートなどがある。


遊覧船から降りてきたのは遠足の子どもたちか?


津風呂ダム堰堤を通る。


赤い鉄骨の橋


みかえり橋(平尾の吊橋)
「一度に10人以上の通行禁止」「サイクリング車以外の2輪車通行禁止」
板はしっかりしていて怖くはないが、揺れる。


吊橋から津風呂湖


吊橋を戻って、ダム湖の近くへ降りる。あたりは紅葉。


ダム湖の水際 水は澄んでいる。

帰り道、吉野山口神社 へ立ち寄る。


鳥居 吉野山口神社と高鉾神社の2社が並祀されている。
灯籠も左は「吉野山口神社」 右は「高鉾神社」の銘


拝殿


拝殿の奥に「吉野山口神社」本殿 梅鉢の紋があった。


「高鉾神社」本殿


狛犬と徳川吉宗公寄進の灯籠(天満宮御霊前) 拝殿前
吉野山口神社は天満宮と呼ばれていたこともあった。


吉野地方でも最古級の灯籠 高鉾神社本殿前 
角柱型の灯籠で 文亀三年(1503年)癸亥5月16日  次郎四郎 の文字

境内に自生するツルマンリョウを見に行く。

山口神社のツルマンリョウ群落 S28.3.23 天然記念物に指定
ツルマンリョウ(サクラソウ科)の常緑小低木 雌雄異株
暖地性で、奈良県では他、数カ所に自生するのみ。


果実が赤く色づいていた。


ツル と付くが、グネグネとツルにはなっていず、立ち上がっているものもある。

以前に、ここや他所で見たのは、花や青い果実。
今日、赤い果実が見られてよかった。

おまけの多いうれしいドライブだった。

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