CubとSRと

ただの日記

緊急時の通勤バイク

2018年11月21日 | バイク 車 ツーリング
 5、6年間だったと思うが、SRとセローの二台体制だった。そのセローも買い替えて二台目。それぞれに面白いバイクだから、それぞれに結構色々なところに行った。
 セローでは四国一周をしたり、富士山まで行ったこともある。
 車の合宿免許で、ストレスから変になりそうだった時、休日を利用して神戸まで戻った。二台目のセローで引き返して空いた時間を使って石鎚山までツーリングをしたりして何とか緊急事態を切り抜けることができた。
 ただ、SRもセローも、買い物は苦手だ。で、仕事の帰り、しょっちゅうスーパーの袋をハンドルにかけて帰っていた。
 そんなことから、遂にカブを「買い物専用」、ということで購入した。
 アパート住まいで、さすがに三台は置けないから、セローは手放した。
 「でも、緊急時には通勤バイクにもなる」、という設定だから、カブは50ではなく90ccのを買った。
 ほんとうなら110ccが良かったんだけど、国産では、ない。それにヘッドライトが角目。車体も角々している。
 中途半端に「カッコいい」から、カッコいいとは思えない。

 「緊急時には通勤バイクにも~」という設定は、思いもしなかった形で現実のことになった。
 前日の夕方、SRが巻き込み事故で乗れなくなったからだ。
 直進中、左の車線前方を走っていた車が、速度を落としながら右折を開始。こちらの目の前に壁になってしまう。
 中央分離帯の切れ目を遣ってUターンをしようと思ったらしい。車の右後部に突っ込んだ形になって横転。
 「カブを持っていて良かった~~」
 怪我らしい怪我をしてない、打ち身程度だったからそんな暢気なことを思っていたけど、これ書いていて気が付いた。最近の左ひざの痛み。あの時の後遺症だ!
 「明日はカブで通勤、か。天気が悪いから、却っていいかも」
 翌日は強い低気圧が襲来、朝から生暖かく、雨。加えて南からの強風が吹いていた。
 仕事の帰り、峠を越えて南向きに走っていた。
 正面からの強風は強くなるばかりで、遂に余りの圧力にカブが前進できなくなった。こんなことは初めてだ。
 仕方がない、降りて、取り敢えず風が弱まるのを待とう。
 ほんの一、二分後。
 後ろでクルマのブレーキ音と、車体が路面をこする「ガーッ」という音が聞こえたと思ったら、次の瞬間、腿の辺りを掬い上げられた。と思ったら、仰向けに身体が宙に浮いていた。
 「え?え?」と思ってるうちに側溝に落ちる。
 「ガコッ」という、ヘルメットがコンクリートにぶつかる音。
 笑ってしまうくらい見事に、身体が側溝にハマっている。
 
 
  (続く)
コメント
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