CubとSRと

ただの日記

緊張する

2018年11月27日 | バイク 車 ツーリング
 久し振りの試験だ。学校を卒業した22歳の時以来だ。
 22歳の時だって〇✖を含めた選択みたいな問題形式のものはなかったから、高校生の時以来、と言った方がいいかもしれない。二十年近くやったことのない、こんな試験。それもアホみたいな。
 けどやっぱり意地の悪い問題だ。簡単だと気を抜いていると思いもしないところに落とし穴がある。
 そいつを僅か五十問。で、合否が決定される。クルマは百問らしい。アホみたいなことに変わりはない。
 けど、二倍ある。原付は半分の実力で良い、ということだな。何か腹が立つ。
 「神戸ナンバー、カッコいい!」
 そう言われる割に明石稲荷山の免許センターはボロボロな建物だった。そのくせ温かさが欠片もない。
 それより「これから免許試験受けるんだ!」という感慨とか青雲の志(?ちょっと違うな)、気概なんて覚える暇もなく、大勢の人が受付のところに三列くらいで押さんばかりにして並んでいるところの最後尾に付いた。何だかバーゲンセールの開店前みたいだ。
 流れ作業のように手続きが進んでいく。大学の入試の時とは違った妙な緊張感。
 ちらほらといる警察官の服装の係員が「暴動が起きないように見張っている」みたいな雰囲気に見えるからだろう。
 勿論、本人たちにそんな気はないんだろうけど、やはり警察官、空気が違う。
 「交通課なのかなぁ。テレビで見る通り、花形の部署ではないし、パトカーや白バイに乗れなかった警官が来てるのかな?それであの眼付・・・いやいやそんな決め付けちゃあ・・・」
 勝手なことを考えているうちに手続きがすすみ、段々列が短くなる。自分の番になる。
 試験場へ。
 あのままの雰囲気の試験問題。ビックリしたのは試験問題がクリアファイルに入って出て来ること。繰り返し使用するわけだから、毎回印刷する、なんてのは、とすぐ了解したけど、何とも目からウロコ。
 「絶対あってる」、とか「あの問題、難し過ぎる!」なんてのはなかった。
 早い話、合ってるんだか間違ってるんだか。落とし穴に気が付いてないだけかもしれないんだから。
 「まあ、満点でなくとも合格するらしいから」と思いながら少々の不安を胸に待つ。
 電光掲示板のある所に受験者が集まってくる。たばこの煙がすごい。
 30前にタバコを止め、4年目、の人間には酷だ。「吸いたいのにィ~」ではなく「何でこんなに煙いんだ!」
 もう嫌で嫌で仕方がない。
 随分と自分勝手だなと思いながら、取り敢えず少しでも空気のきれいなところを探し、移動して発表されるのを待つ。
 不思議なもので、たばこを吸っている者は空気のきれいなところで吸いたがる。自分もそうだった。
 当然、空気のきれいなところに移動して「やれやれ」と一息ついたと思ったら、すぐに喫煙者がそばにやって来る。
 十分も経たないうちにその辺りもたばこの煙に包まれる。
 「移動」。
 何回か移動を繰り返すうちに発表された。取り敢えずはセーフだったらしい。
 いい歳して何だか久し振りに緊張し、ドキドキして発表を待ち、番号を発見して大喜び。
 一人で行ってるんだから小躍りしたいのを我慢した。
 平然とした顔で手続きを済ませる。
 「もうこんな空気の悪いところ、来なくていいな」
 なんてカッコつけて思うことすら忘れて、ニコニコ顔で免許センターを出た。 
 
 
コメント
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