目的のためには手段を選ばない。そして陰謀とか、陽動作戦なんてことも考えない。
けれど、ちゃんと情報戦から始めている。その情報戦までもが得意な人海戦術なんだから。
彼の国の理解に関しては「裏」とか「推察」とかいう言葉は使わない方がいいのかもしれない。「ありのままで」。
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中国がまたまた大胆にワシントンを徴発
キューバにスパイ基地建設で北京とハバナが合意
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スパイ気球撃墜でブリンケン国務長官は訪中を延期した。ようやくほとぼりも冷めたかとブリンケンは「訪中を予定している」としたら、また延期する事態が出来である。
先週のシャングリラ対話でも李尚福国防相は、オースチン国防長官との面談を拒否した。会いたくない理由があったはずだ。
やっぱりそうだった。6月8日、ウォールストリートジャーナルが報じた。
中国とキューバ両政府が通信傍受施設をキューバに設置することで合意した。中国の狙いはスパイ基地の建設で、対岸はフロリダ州。キーウェストからキューバは目視できる。ペンタゴン筋は米本土の情報収集が狙いと見立てた。
中国は通信傍受施設を設置する交換条件として「数十億ドル」(数字の明示はない)をキューバに支払う。実現すれば、米本土で交わされる電子メールや電話での会話、衛星通信の内容などの収集が可能になる。
カストロ兄弟の独裁的統治がおわって、キューバの新大統領はミグエル・デアズ・カネル。昨秋の11月25日に北京を訪問し、習近平と会談しており、爾来、このプロジェクト案件の詳細が煮詰められてきたようである。
キューバは陽気な國、タクシーは1970年代のクラシックカー。街角には即席の楽団が無数にあり、洒落たバアはヘミングウェイが毎日通った。葉巻で有名なコヒマはヘミングウェイが「老人と海」を書いた別荘地。日本とも関連が深く欧米派遣使節としてスペインは向った支倉常長は、ハバナに立ち寄っているため、市内に大きな銅像がある。
◎☆□☆み□☆☆□や☆◎☆□ざ☆□☆◎き☆□☆◎
「宮崎正弘の国際情勢解題」
令和五年(2023)6月9日(金曜日)弐
通巻第7788号より