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ただの日記

講釈師のうそは可愛い

2024年03月05日 | 心の持ち様
 「トランプは真実を語っている」  (前半)

 日清戦争の時も旅順要塞攻略戦はあった。
 その10年後の日露戦争ではロシア人が精魂込めて邪悪な改装を施し、ために日本側は落とすまでに4か月余もかかった。

 しかし日清戦争では支那人が相手だった。だからたった一日で陥落し、日本軍は203高地の向こう側、旅順市街の戡定(かんてい・乱を平定する)に向かった。
 住民は戦いの前に市街に避難し、軍服を脱ぎ捨てた便衣隊、つまりゲリラ化した支那将兵が民家に隠れ潜んでいた。日本軍は一戸ずつあらためていって抵抗する残敵を掃討し、降伏した支那兵355人を捕虜とした。
 
 以上は駐日ベルギー公使アルベール・ダネタンが本国へ送った報告書の内容だ。公使は最前線にいたフランス人観戦武官ラブリ子爵から直(じか)に聞き取っている。
 その子爵のいた最前線のはるか後ろで遊んでいたのがニューヨーク・ワールド紙のジェームズ・クリルマンだった。

 彼はこう報じた。「日本軍は旅順市街に入ると冷酷にほとんどの市民を虐殺した。無防備で非武装の住民たちは自分の家で殺され、死体は言い表す言葉もないくらいに切り刻まれていた」「2000人は殺されたはずだ」
 従軍記者も出していないノースアメリカン・レヴュー誌はそれをもとに「6万人の住民のうち36人だけが生き残った」と書いた。
 見てきたような嘘を尤もらしく流しまくった。

 米国では第一次大戦までインディアンの虐殺を続けた。騎兵隊は抵抗の少ない女子供を狙った。頭髪を剥ぎ、女の性器を抉り取って鞍頭に貼った。
 黄色い日本人は白人より絶対に野蛮だから我々以上に残忍なはずだ。これくらいはきっとやっているとクリルマンは想像して書いたのだろう。
 
 支那はその半世紀後、米国とドイツの支援を受けて上海の日本租界に侵攻した。
 ドイツの最新兵器で身を固めて日本軍守備隊に十倍する兵力で侵攻してきたが、所詮、支那兵は支那兵だった。大敗して南京城まで潰走した。
 日本軍は追って南京城を落としたが、城内はもぬけの殻だった。僅かな残敵を掃討して1週間後には逃げた蒋介石軍を追って長江を遡行(そこう)していった。

 (続く)

    新潮文庫 
 「変見自在 トランプ、ウソつかない」
        高山正之著 より

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「~ほとんどの市民を虐殺した。~死体は言い表す言葉もないくらいに切り刻まれていた」
「2000人は殺されたはずだ」→旅順市民は2000人?
「6万人の住民のうち36人だけが生き残った」→旅順市民は6万人?6万人殺された?
「米国とドイツの支援を受けて上海の日本租界に侵攻した。(が、)大敗して南京城まで潰走した」

「講釈師 見てきたような 嘘を言い」という有名な川柳、最近聞かれなくなりましたが、こうやって見ると日本の「見てきたような嘘」というのは可愛いもんです。世界とは桁が違う。何しろ二十万人も殺された街の数か月後の人口が三十万人に増えている。
 日本最大の野党が南京虐殺記念館を作るべきだと言ったら「今、我が国には金がない」という。「支援する」とお金を渡したら、例によって大半は党幹部の懐に入り、残り3分の1ほどの金で記念館を建てられた、とか。
 (十年ほど前にはウィキペディアにその辺のところが詳しく載ってたけど、今は見事に消されている)
 
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