令和5年10月31日に仙台農業士会の令和5年度第1回研修会が開催されました。
今回の研修会は6名の仙台農業士会会員が参加し、県内二カ所の先進経営体への視察研修が行われました。
1件目は、七ヶ宿町の杜のいちご株式会社のグループ企業である名取市の株式会社ケロケロの杜を訪ね、グループのCEOで、杜のいちご株式会社の代表取締役せある山口雅之氏に、また2件目は岩沼市の有限会社やさい工房八巻を訪問し、同社代表取締役八巻文彦氏の後継者で、同社社員として農産物の生産業務に従事しながら農業経営を学んでいる八巻文紀氏に、それぞれ経営体の取り組み内容や課題、将来ビジョンに等についてご講話いただきました。
杜のいちごグループは、杜のいちご株式会社を核としたいちごの生産者(6経営体)からなる組織で、業務用実需向けイチゴの生産販売をメインに活動しており、業務用実需向けイチゴの全国シェアの10%を有しているとのことです。先進的な取り組みでグループ全体の経営発展に向けた斬新なアイディアを次々に実現しており、更なる展開も期待されます。
有限会社やさい工房八巻は平成13年にトマトを中心とした野菜の生産販売を本格的に開始し、収益性の高い複合経営への発展充実を図るために設立した法人でしたが、東日本大震災をきっかけに大規模水田を担う複合経営体へと発展しました。現在の経営規模は水田約180ha(土地利用型作物+露地野菜)、野菜施設面積1.5ha(トマト等)となっています。20代の若い従業員4人が主体となって農業生産に取り組む活気にあふれた経営体です。
参加者からは、視察を受け入れていただいた両経営体は、いずれもこれからの農業経営の在り方の考える上で非常に参考になる取組であるとの声が聞かれました。