令和2年11月19日に石巻市河南にて,午前・和渕地区,午後・鹿又地区の,人・農地プランの実質化の取り組みに係る「話合い」が開催され,それぞれ約10名程の地域農業者が参加しました。
参加者は,まずはじめに,石巻市および県の担当者から,昨年度実施したアンケートの集計結果と,制度の概要について説明を受けました。その後,地域の白地図を見ながら,地域の課題や未来の営農の姿について意見を出し合いました。
しかし,ワークショップ形式での意見交換には不慣れな方が多く,戸惑う姿も多々見られる検討となりました。
その結果,
「勤めながらの担い手はいるが,将来,大きな担い手にまとまるとは限らない」
「若い人には特色のある経営をめざす人もいるため,単純な規模拡大にはなじまない」
「ほ場整備が進んだことで,頼む方も頼まれる方も,まとまっているから楽」
「震災後に都市化が進んだことで,散布薬剤の匂いや野焼きの煙などについて,周辺住民からの苦情が多い」
などに加え,用水・排水設備の能力向上の必要性や,集落営農組織の将来像など,中長期的な課題も出され,課題の多い現状が浮き彫りとなりました。
現在の人・農地プランに今回の話し合いで出た意見が反映されることで,将来の地域営農の道しるべとなり,人と農地の問題を解決するためのより実効性のあるプランになることが期待されます。
普及センターでは,今後も人・農地プランの実質化に向けた話し合いやその実行など,活力ある地域づくりについて,継続的に支援を行っていきます。
<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999