花きの分野では,産地名を表示した販売がほとんど行われていないため,消費者が購入する時に産地を認識しづらい状況にあります。こうした中,名取市花卉生産組合では,実需者の協力を得て名取のカーネーションの産地表示販売の実証に取り組んでおり,取組の定着と発展が期待されます。
生産者と生花店の間で顔が見える関係の構築が取組発展のカギであることから,令和5年2月15日に亘理農業改良普及センター主催で,生産者と実需者の連携強化のための花き産地交流会を開催し,生花店や名取市花卉生産組合員,名取市関係機関の計26人が出席しました。
第1部は花き類4品目(カーネーション,ばら,ストレリチア,ラナンキュラス)の生産ほ場を見学しました。生産者から各品目の特徴や栽培管理の要点等の説明があり,生花店等の参加者は,日頃見ることがない切り花生産ほ場に興味深く見入っていました。
第2部は集会所に移動し,これまで取り組んだ産地表示販売の手法や内容を振り返りながら,反省点や今後の抱負等について意見交換を行いました。生花店からほ場見学への感謝や今後の継続について数多くの意見が出され,名取市から「市役所正面玄関で同時期に行った名取市産切り花の展示が非常に好評であった」と,生産者自らの手による産地PRの成果報告がありました。
第1部,第2部を通して,参加者の間で,活発な意見や情報交換が行われ,大変有意義な交流会になりました。
花き生産者,生花店,関係機関が連携して,地域内で特産品を盛り上げようとする機運が高まっています。普及センターでは,地域の花き生産振興を支援してまいります。
ほ場見学の様子
意見交換の様子
切り花展示の様子
<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143