石巻農業改良普及センター管内では,水稲の乾田直播栽培が788ha(うち主食用米681ha)で取り組まれています。直播栽培は,育苗作業や田植えを必要としない省力技術として年々面積が拡大しています。管内では,直播栽培の中でも乾田直播栽培の比率が高いことが特徴です。今の時期は3~4月に播種した水稲が出芽し,雑草の生育も進むため,除草剤散布のタイミングや使用する薬剤を選定をする大切な時期です。
5月22日に,実際に取り組んでいる農業法人等の方々が集まり,現地検討会が開催されました。午前は,JAいしのまき稲作部会矢本支部の17人が,東松島市矢本地区の乾田直播ほ場5か所を巡回し,意見交換を行いました。普及センターからは,イネの生育状況と雑草の発生状況を確認して除草剤の選定や散布をするよう指導しました。午後は,JAいしのまき稲作部会(本部)35人が,管内のほ場4か所を巡回し,各ほ場で見られる雑草の種類やそれに合わせた除草剤について,東北農業研究センターの講師から指導を受けながら検討を行いました。見た目が似ている雑草でも効果のある除草剤が異なっており,参加者は雑草の特徴と見分け方をほ場で熱心に観察していました 。
普及センターでは,今後とも乾田直播を含めて地域に適した栽培方法の定着・確立に向けた支援を行っていきます。