令和3年1月20日に,株式会社宮城リスタ大川の社員研修会が開催され,社員8人が出席しました。非農家出身の若手社員もいるため,水稲の水管理や収穫適期の判断方法などについて,作業時期に合わせて研修会を開催しています。
当法人では石巻市大川地区の復旧農地に水稲を作付けしていることから,今回は「令和2年産水稲の生育経過・作柄」と「復旧農地の土づくり」をテーマに開催されました。
水稲の生育経過と作柄は,栽培期間中の気象と水稲の生育経過を照らし合わせて,令和2年産水稲の収量構成要素や玄米品質の特徴について,普及センターから説明を行いました。社員からは,出穂後の夜温(日最低気温)と日中の日照時間の多少が玄米品質に与える影響について知ることができたとの感想がありました。
また,復旧農地の土づくりについては,当法人が水稲を作付けしている内陸のほ場に比べて,令和2年に水稲の作付けを開始した海側のほ場の収量が少なくなりました。このほ場の土壌を分析したところ可給態窒素が少ないことがわかりました。令和3年に水稲の作付を開始するほ場も同様に少ないことがわかりました。
そこで,普及センターから,堆肥などの有機物を施用することが,可給態窒素の向上に効果があることなどについて説明を行いました。社員からは,水稲の生育・収量の状況と可給態窒素の分析結果を見ると,堆肥を施用して,ほ場の地力を向上することが必要なことがわかったとの感想がありました。当法人では,現在,地域の畜産農家と連携しながら復旧農地への堆肥施用の取組を開始しているところです。
普及センターでは,農業法人で活躍する若手社員の技術向上,復旧農地の地力向上の取組を支援していきます。
<連絡先>
宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第1班
TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999