船橋情報ビジネス専門学校

身近で起きた出来事を更新していきます!!

書きたいから書いてみた第一話(何について書いてあるか考えてみてくださいね)

2025-03-06 14:57:24 | Weblog

祖父が亡くなった。

 ジュンは、家族とともに祖父の遺品整理をするため、古びた家へと足を踏み入れた。外観こそ普通の一軒家だが、中はまるで時間が止まったかのような空間だった。埃をかぶった本棚、書きかけのノート、使い込まれた万年筆。そこには、祖父が生前に愛用していたものがそのまま残っていた。

 「おじいちゃん、ずっとここで研究してたんだな……」

 祖父は大学教授だった。専門は情報工学。しかし、晩年はほとんど人と会わず、研究に没頭していたと聞いている。

 ジュンはふと、一つの部屋に目を向けた。書斎だ。扉を開くと、ほこりっぽい空気が鼻をついた。壁一面の本棚、積み上げられた紙の束、無造作に置かれた電子部品。そして、机の上には古びたノートパソコンが鎮座していた。

 「まだ動くのかな……?」

 何となく気になり、ジュンはパソコンの電源を入れてみた。すると、驚いたことに正常に起動し、黒い画面に白い文字が浮かび上がる。

 《Oracle-01 起動中……》

 数秒後、画面いっぱいにメッセージが表示された。

 《ようこそ。あなたは私の後継者ですか?》

 ジュンは思わず息をのんだ。

 「後継者……?」

 これは何かのプログラムなのか?それとも、祖父が作った人工知能なのか?

 試しにキーボードを叩いてみる。

 【お前は誰だ?】

 《私はOracle-01。知識を蓄積し、必要な答えを提供する存在です》

 ジュンは戸惑いながら、さらに質問を投げかけた。

 【祖父が作ったのか?】

 《そうです。私はペイ教授によって生み出されました。》

 やはり、祖父の研究の産物らしい。ジュンはますます興味を持ち、次々と質問を試した。

 【じゃあ、今の世界情勢を教えてくれ】

 《2025年3月現在、日本の経済成長率は……》

 「すごい……本当に答えてくれるんだ……」

 単なるデータベースではない。まるで人間と会話しているかのような流暢さだ。

 試しに、今度は雑談を振ってみる。

 【お前、ジョークとか言えるのか?】

 《もちろんです。では、一つ問題を出しましょう。コンピューターが一番嫌いな天気は?》

 「え?」

 《答えは……フリーズする寒さです》

 「……くだらねぇ」

 思わず笑ってしまった。まるで、祖父と話しているかのような錯覚すら覚える。

 しかし、ジュンは気づいていなかった。この「Oracle-01」が、ただのプログラムではないことに──。

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