皆さん、こんにちは。社会人事業部の稲垣です。冬休みになりましたので、宿題にチャレンジしてみてください。
社会人事業部では、社会人を対象とした研修事業だけでなく、県内中小企業の経営相談やデジタル化支援の業務もあります。
ところで、皆さんは「マンダラチャート」をご存知ですか?
今、MLBで活躍されている大谷翔平選手も、高校一年生の時に「8球団からのドラフト1位指名」という目標を立て、この目標を達成するために「マンダラチャート」を使用し、
これから何をすべきかを分析しています。
(参考:タレントマネジメントのカオナビ https://www.kaonavi.jp/dictionary/otanishohei_mokuhyosetteisheet/)
このマンダラチャートですが、企業の業務分析にも利用することができ、今、経営支援している企業の業務分析にも使用しています。
この企業は、県内の製造会社で、見込製造と受注製造の2つの製造工程があり、余分な部材在庫を必要最小限にし、最適な製造工程を維持することを目的に業務改善を図りたいという相談です。
まずは、見込製造と受注製造の2つの製造工程を別に表記した全社レベルの「マンダラチャート」を記載すると次のようになりました。
製造における「切断」、「加工」、「溶接」、「組立」、「塗装」というそれぞれの業務は異なる内容なので、製造工程の管理も大変そうですね。
そこで「5.見込生産」のそれぞれの構成要素を中心として詳細化した「マンダラチャート」を作成してみたら、面白いこと分かったのです。
それは・・・
ここでの例示は「5-3.(機械)加工」ですが、このレベルの内容を比較してみると「切断」、「加工」、「溶接」、「組立」、「塗装」の詳細業務は全て同じ内容だったのです。
詳細業務が同じ内容であるならば、「加工」の「業務管理システム」を構築すれば、データコードさえ変えることで、他の業務管理にもこのシステムが利用できるはずです。
すなわち、業務分析をすることにより、システムの設計や開発の時間が短縮でき、その結果として安価にシステム導入ができることになります。
そして、システムを利活用することで、それぞれの工程でどれだけ製品の部材を製造できているかが全社レベルでタイムリーに把握でき、製造担当の方々も前後の工程の状況を理解でき、さらに最適な製造指示により、最適な在庫量の管理ができるようになるのです。
ところが、システム導入は簡単ではありません。実は、コンピュータの操作に慣れていない製造担当者は、コンピュータの操作を嫌う傾向があります。
しかし、コンピュータに業務の記録を入力してもらわなくては業務改善はできません。
そこで、業務来録を入力してもらうためには、全ての業務担当者が、同じタイミングで、同じデータを入力し、誰もが公平であることを理解頂く必要があります。
その説明資料としても、この「マンダラチャート」は大いに役に立ちます。
少し自由な時間を確保できる冬休み。皆さんも「マンダラチャート」を使って、大谷選手のように「目標達成」のために何が必要か、さらに、それぞれの要素はどのようなもので構成されているか、チャレンジしてみませんか? また、システム設計・開発の前の業務分析をする手法として「マンダラチャート」を使ってみてください。