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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ホタルカズラで吸蜜するウスバシロチョウ。BGMはハルゼミとエゾハルゼミ。ヒレアザミも開花(妻女山里山通信)

2019-05-17 | アウトドア・ネイチャーフォト
 2日ほど山に行けなかったので陣場平へ帰化植物の除去に行きました。ハルジオン、オオブタクサ、ヨウシュヤマゴボウを除去しました。最高気温は26度。山上は23度でしたが、直射日光はきつい。ハルゼミとエゾハルゼミが盛んに鳴いています。

 ホタルカズラで吸蜜するウスバシロチョウ(薄羽白蝶)。氷河期の生き残りといわれますが、そのためか毛深いです。シロチョウといいますが、アゲハチョウ科ウスバアゲハ亜科で、シロチョウ科ではないのです。ウスバアゲハといった方が分かりやすいかも。交尾後にオスがメスにつけるスフラギス(交尾板・受胎嚢)のカットは、下記の記事にあります。
ウスバシロチョウとアオバセセリが舞う陣場平で里山保全作業と撮影(妻女山里山通信)

 ハルジオンは除去しているので、他に吸蜜できる花はシナノタンポポぐらい。なかなか厳しい状況です。もうすぐヒレアザミも咲きだすと思います。

 幼虫の食草は、シロバナケマンですが、吸蜜はしません。

(左)ホタルカズラ。(右)ツクバネウツギ(衝羽根空木)。

 ヒレアザミ(鰭薊)。ヨーロッパから東アジア原産の史前帰化植物。キク科ヒレアザミ属。

 葉は刺だらけで,茎には幅の広いひれがつき,その縁にも刺が生えています。ウスバシロチョウも吸蜜に来ます。

(左)クサノオウ(瘡王)。ケシ科クサノオウ属。クサは草ではなく、湿疹(くさ)のことです。別名は、皮癬草(ひぜんくさ)。かなり強い毒草です。酩酊状態、嘔吐、昏睡、呼吸麻痺を引き起こします。白屈菜(はっくつさい)といわれる生薬です。(右)ニチニチソウ(日々草)。キョウチクトウ科ニチニチソウ属の帰化植物。園芸種があちこちに広まっているようです。髻山の林道脇にもありました。

 川中島の戦いの際に上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたという陣場平。たくさんのウスバシロチョウが舞っています。ハルゼミとエゾハルゼミが盛んに鳴いています。手前のコンクリートは、菱形基線測点。地理史の重要な遺物です。

(左)貝母の実は着実に大きくなっています。羽根の様な6枚の根本に縦に小さな種が詰まっていて、枯れるとさく果なので弾けて風に乗って飛び散ります。(右)仲間とやっている原木椎茸も雨でやっと成長を始めました。

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本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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