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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

暖冬の恩恵? 紫の貴婦人ムラサキシメジ(妻女山里山通信)

2009-11-28 | アウトドア・ネイチャーフォト
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 寒気がやっと下りてきましたが、やはり暖冬なのでしょう。例年なら山はカラカラに乾いていて降り積もった落ち葉で滑ってとても林道は車で走れないのですが、現状は幾度かの雨でグチャグチャです。これならきのこもまだ出ているのではと、黄昏のきのこ狩りに出かけました。

 ポイントに着いた頃には、北アルプスを茜色に染めて夕日が落ちるところでした。何度見ても見飽きることのない美しい瞬間です。日没になっても空は未だ群青なのでなんとか森は見通せますが、知らないととても不気味で入ってはいけないでしょう。夕暮れ以降は夜行性の動物たちも出歩き始めます。きのこを探しつつも周りには注意を払います。

 ポイントといっても落ち葉が深く降り積もっていて肝心のきのこは全く見えません。シロの場所を知らないと一本も採れないでしょう。不用意にきのこを踏まないように枯れ枝でそっと落ち葉を取り除いていきます。予想した場所に10本以上出ていました。霜がおりた後に出たので虫も全く入っていません。大きくなりすぎたものもありましたが、多くは傘が開きすぎないいいサイズ。

 その他、二、三ケ所ありそうなポイントを探して採取。結局25本採れました。当地では、紫占地は11月の上旬まで。それ以後は山が乾燥してしまい採れないのが普通です。暖冬のお陰とはいえ、この異常気象は地球温暖化(実際は氷河期が人的影響で急速に終息に向かっている?)とも関連があるかもしれず、ちょっと複雑な気持ちになります。

 帰ろうと藪を抜けていくと、薄暗い森に黒い陰が…。その相手と私が気付いたのがほぼ同時でした。距離は10mほど。相手はピシュッ!と威嚇音を発し、いきなり反転すると猛ダッシュで消えていきました。ニホンカモシカでした。おそらくいつもの獣道を通ってねぐらに帰るところだったのでしょう。ちょっと可哀想なことをしました。

 遠く川中島の灯りが見えます。眼下には高速道路のナトリウム灯がオレンジ色に瞬いています。川中島は霧がまくので高速道路のランプもナトリウム灯なのです。麓に下りたころには、星も瞬き始めました。希少な紫占地は、信州麹味噌と油を混ぜて具にして信州名物「おやき」になりました。これはお金では買えない絶品の郷土料理です。

 夕日といえば次男が作った「~高幡不動尊~四国八十八カ所巡り」というムービーがあります。ムービー自体は夕日ではないのですが、BGMが夕日を歌った福山雅治の「東京にもあったんだ」と「ナウシカレクイエム」です。中学生のムービーにしては渋すぎですが、なかなかいい雰囲気で癒されます。歌詞もいいです。ぜひご覧ください。

★妻女山展望台から見た北アルプスのパノラマ写真は、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】の北アルプスをご覧ください。

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