確か気象庁は長期予報で、東日本の今年の夏は冷夏と予想していませんでしたか。しかし、実際は北海道で37度になるほどの猛暑。信州も例外ではなく、連日暑い日が続いています。最高気温は東京より高いほど。ただ朝夕はやはり涼しくなるのと、空気が東京のように汚くなく湿度も少ないので、まとわりつくような空気の重さがありません。逆に日中の直射日光は標高が高い分紫外線も強烈で、アウトドアでの作業は地獄です。
というわけで、ぎっくり背中も癒えてきたので飯前仕事へ。黒雲に覆われた尼巌山の上から朝日が顔をのぞかせました。昨年まで借りていた畑は腰まであるカヤツリグサなどで薮状態。隣の落花生のある我が家の畑まで侵略されそうな勢いなのでしばし草刈りしましたが、これが大変。その後、アーティチョーク、ズッキーニ、ミニカボチャなどを作っている畑へ転戦。最近の雑草は、名前もよく分からない帰化植物がほとんどで本当に手を焼きます。おかげで背筋通がまた出てしまいました。
そんな時は、ソニー・クラークの「朝日の様に爽やかに」なんぞが合います。厚い雲も日が昇るにつれて取れ、また猛暑の空が訪れましたが・・・。
Sonny Clark: "Softly as in a Morning Sunrise"
コンパニオンプランツとして植えているマリーゴールドが満開です。借景は、第四時川中島合戦の時に上杉謙信が山頂の円墳の上に陣幕を張り、鼓を鳴らし舞を舞わせたという伝説の残る斎場山(旧妻女山)。一番下のカットは、その謙信が陣城(七棟の陣小屋)を築いたとされる陣場平です。夏草が生い茂って、まさに「兵どもが夢の跡」。今はクロメマトイとヤブ蚊しかいません。今年は多雨でオオスズメバチが少ないのが安心ですが・・・。
猛暑で夏真っ盛りかというと、実はもう秋の気配がただよう松代の里山なのです。あまりの暑さに夏の花は全て咲き終わりました。去年は旧盆のころに満開だったクサギの花は、既に散り始めていました。秋には羽根つきの羽根のようなかわいい実をつけるのですが、花は白粉臭い強烈な匂いです。ヒヨドリバナ、マルバフジバカマ、オカトラノオも全て咲き終わってしまいました。もうアキノキリンソウが咲いていました。
そして、山道を下っていると緑の中に鮮やかな黄色い花が。キツリフネ(黄釣船)です。渓流沿いなど湿ったところに生えるツリフネソウは、熟女を想わせる艶かしいマゼンダピンクですが、このキツリフネは愛らしい少女のような黄色。いずれにせよ全草が毒で、誤って食べると嘔吐するそうですが・・・。花言葉は「私に触らないで!」。学名のインパチェンスは、「我慢できない!」。触れると種が弾けとんでしまうから。やはりこの花も、夏の終わりと秋の始まりを連想させます。そう思って森を抜けて見上げた空は、ここ数日でずいぶんと高くなったような気がします。
「草波に 誰も乗せぬか 黄釣船」 林風
しかし、里に下りると相変わらずの暑さです。眠れない夜もあります。そんな時はボサノバがいいですね。ブラジルではBossa Novaと書くので、ボサノーヴァと書いた方が発音には近くなります。50年代にリオの裕福な学生やミュージシャンの間で生まれたスタイルですが、感性が合うのか日本人には特にファンが多い様です。暑い夜にヘッドフォンでボサノバを聴くと一気に心はリオデジャネイロに飛びます。カリオカ風にいうとヒウジジャネイロかな。
ご存知アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲。リオのコパカバーナにある高層アパートのドルミトリーに滞在していた時には毎日プライア(海岸)へ日光浴に行きました。イパネマはその隣の海岸。イパネマの通りを抜けてレブロン海岸にあるクラブへも行きました。イパネマの娘のモデルは、エロイーザ。「ゲッツ/ジルベルト」が有名ですが、ここは私の好きな小野リサで。
イパネマの娘 (Garota de Ipanema)
彼女のベルベットヴォイスは、いつ聴いても輝いています。
Desafinado - Gal Costa
<iframe width="640" height="480" src="//www.youtube.com/embed/JMbCeM0Ro1A" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>
コルコバードは、リオの海岸に突き出した上に両手を広げたキリスト像の立つ岩山。リオの象徴的なパワースポット。一説にはNew Yorkの自由の女神をはらませてしまって、どうしてくれるのよといっている彼女に、俺じゃないよ知らないよと両手を広げている、という小話(ピアーダ)を聞いたことがあります。
Corcovado - Lisa Ono
直訳すると飲み水なんですが、美味しい水と訳されています。これではミネラルウォーターのCMみたいです。愛する事を恐れる事はない、水を飲む様に愛を受け入れなさいという隠喩でしょうか。ポルトガル語の歌詞は秀逸です。しかし彼女は本当に美味い、ではなく上手い。カバーとは思えないほど。
Agua de Beber (cover)
2014ワールドカップと2016オリンピック。風はブラジルに向いて吹いていますね。財政と映画「シティ・オブ・メン」にも描かれた治安をどうするかが問題ですが、なんとかなるでしょう。よく神様が作った箱庭の様といわれるリオは本当に美しい街で、昼と夜景と空から見ましたが、言葉をなくします。
というわけで、ぎっくり背中も癒えてきたので飯前仕事へ。黒雲に覆われた尼巌山の上から朝日が顔をのぞかせました。昨年まで借りていた畑は腰まであるカヤツリグサなどで薮状態。隣の落花生のある我が家の畑まで侵略されそうな勢いなのでしばし草刈りしましたが、これが大変。その後、アーティチョーク、ズッキーニ、ミニカボチャなどを作っている畑へ転戦。最近の雑草は、名前もよく分からない帰化植物がほとんどで本当に手を焼きます。おかげで背筋通がまた出てしまいました。
そんな時は、ソニー・クラークの「朝日の様に爽やかに」なんぞが合います。厚い雲も日が昇るにつれて取れ、また猛暑の空が訪れましたが・・・。
Sonny Clark: "Softly as in a Morning Sunrise"
コンパニオンプランツとして植えているマリーゴールドが満開です。借景は、第四時川中島合戦の時に上杉謙信が山頂の円墳の上に陣幕を張り、鼓を鳴らし舞を舞わせたという伝説の残る斎場山(旧妻女山)。一番下のカットは、その謙信が陣城(七棟の陣小屋)を築いたとされる陣場平です。夏草が生い茂って、まさに「兵どもが夢の跡」。今はクロメマトイとヤブ蚊しかいません。今年は多雨でオオスズメバチが少ないのが安心ですが・・・。
猛暑で夏真っ盛りかというと、実はもう秋の気配がただよう松代の里山なのです。あまりの暑さに夏の花は全て咲き終わりました。去年は旧盆のころに満開だったクサギの花は、既に散り始めていました。秋には羽根つきの羽根のようなかわいい実をつけるのですが、花は白粉臭い強烈な匂いです。ヒヨドリバナ、マルバフジバカマ、オカトラノオも全て咲き終わってしまいました。もうアキノキリンソウが咲いていました。
そして、山道を下っていると緑の中に鮮やかな黄色い花が。キツリフネ(黄釣船)です。渓流沿いなど湿ったところに生えるツリフネソウは、熟女を想わせる艶かしいマゼンダピンクですが、このキツリフネは愛らしい少女のような黄色。いずれにせよ全草が毒で、誤って食べると嘔吐するそうですが・・・。花言葉は「私に触らないで!」。学名のインパチェンスは、「我慢できない!」。触れると種が弾けとんでしまうから。やはりこの花も、夏の終わりと秋の始まりを連想させます。そう思って森を抜けて見上げた空は、ここ数日でずいぶんと高くなったような気がします。
「草波に 誰も乗せぬか 黄釣船」 林風
しかし、里に下りると相変わらずの暑さです。眠れない夜もあります。そんな時はボサノバがいいですね。ブラジルではBossa Novaと書くので、ボサノーヴァと書いた方が発音には近くなります。50年代にリオの裕福な学生やミュージシャンの間で生まれたスタイルですが、感性が合うのか日本人には特にファンが多い様です。暑い夜にヘッドフォンでボサノバを聴くと一気に心はリオデジャネイロに飛びます。カリオカ風にいうとヒウジジャネイロかな。
ご存知アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲。リオのコパカバーナにある高層アパートのドルミトリーに滞在していた時には毎日プライア(海岸)へ日光浴に行きました。イパネマはその隣の海岸。イパネマの通りを抜けてレブロン海岸にあるクラブへも行きました。イパネマの娘のモデルは、エロイーザ。「ゲッツ/ジルベルト」が有名ですが、ここは私の好きな小野リサで。
イパネマの娘 (Garota de Ipanema)
彼女のベルベットヴォイスは、いつ聴いても輝いています。
Desafinado - Gal Costa
<iframe width="640" height="480" src="//www.youtube.com/embed/JMbCeM0Ro1A" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>
コルコバードは、リオの海岸に突き出した上に両手を広げたキリスト像の立つ岩山。リオの象徴的なパワースポット。一説にはNew Yorkの自由の女神をはらませてしまって、どうしてくれるのよといっている彼女に、俺じゃないよ知らないよと両手を広げている、という小話(ピアーダ)を聞いたことがあります。
Corcovado - Lisa Ono
直訳すると飲み水なんですが、美味しい水と訳されています。これではミネラルウォーターのCMみたいです。愛する事を恐れる事はない、水を飲む様に愛を受け入れなさいという隠喩でしょうか。ポルトガル語の歌詞は秀逸です。しかし彼女は本当に美味い、ではなく上手い。カバーとは思えないほど。
Agua de Beber (cover)
2014ワールドカップと2016オリンピック。風はブラジルに向いて吹いていますね。財政と映画「シティ・オブ・メン」にも描かれた治安をどうするかが問題ですが、なんとかなるでしょう。よく神様が作った箱庭の様といわれるリオは本当に美しい街で、昼と夜景と空から見ましたが、言葉をなくします。