モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

ヒメオドリコソウで吸蜜するキアゲハ。成長する貝母の実。ガマズミ、シナノタンポポ、スミレ、コマユミ、イボタノキ、ハナニガナ、山藤(妻女山里山通信)

2023-05-04 | アウトドア・ネイチャーフォト
  最高気温が26度の長野市ですが、妻女山陣場平は昼近くで22度。日向は熱くても日陰は湿度も低く快適です。鞍骨に登る途中で二組ほど貝母を見に訪れました。次回の妻女山里山デザイン・プロジェクトの作業は球根の移植ですが、それまでは他の里山へ撮影に行こうと思っています。

 ヒメオドリコソウで吸蜜するキアゲハ。ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)は、ヨーロッパ原産の越年草。遠目ではそう見えませんが、アップにすると踊り子草だと分かります。

 春型のキアゲハは小型。遠目にはヒメギフチョウと見間違えることも。ウスバシロチョウも6頭ぐらい舞っているのですが、吸蜜する花がないために止まりません。ハルジオンやヒレアザミが咲くまでもつか心配です。

 貝母(編笠百合)は、下部から黄色く枯れていきますが、実がついているものは茎が枯れても倒れません。シジュウカラやヒヨドリ、オオルリらしき鳴き声も。賑やかになってきました。山蕗を採りました。今回はソフト鰊と煮物にします。

 貝母の実も順調に大きくなってきました。茶色いのはクヌギの花穂が枯れたもの。風が吹くと上から大量に降ってきます。

 登ってくる林道脇にたくさんガマズミの花が咲いています。今年も秋に真っ赤な実を摘んでガマズミ酒を作ろうと思います。

 ハリギリの若葉。若芽は美味しい山菜ですが、タラの芽と違い開いたら苦くて食べられません。春が早すぎて今年は食べ損ないました。

 シナノタンポポ(信濃蒲公英:在来種カントウタンポポの亜種)の種。強い風が吹くとフワフワと舞い上がります。

 コハコベ(小繁縷)だと思うのですが。ナデシコ科ハコベ属。ハコベは色々似た種類があって迷います。

 コマユミ(小真弓)の花。葉の縁に細かな鋸歯があります。落葉低木で秋にはマユミの様なでも小さな赤い実をつけます。

 イボタノキ(水蝋樹・疣取木)モクセイ科。これは蕾です。6月に咲く白い花は合弁花で、4裂します。秋に暗紫色の実をつけます。イボタノキには、蝋を分泌するイボタロウムシがつき、家具のつや出しに使われます。そのため水蝋の樹と呼ばれます。満開のイボタノキは、昆虫たちに大人気で、シジミチョウ、ヒョモンチョウ、コアオハナムグリ、コマルハナバチなどが訪れます。

 イカリソウ(碇草・錨草)の残花。メギ科イカリソウ属。別名は、三枝九葉草(さんしくようそう)、生薬名は、淫羊霍(いんようかく)で強壮剤などに。仲間には、トキワイカリソウ、ウラジロイカリソウ、キバナイカリソウ、距がないバイカイカリソウ、ホザキノイカリソウなど。

 タチツボとかエイザンとか上に何もつかないスミレ(菫)。妻女山山系では最後に咲くスミレです。

 ハナニガナ(花苦菜)キク科ニガナ属の多年草。茎の上部で枝分かれし、多数の頭花をつけます。

 ソメイヨシノの幹にウメノキゴケ。地衣類は、大部分は子のう菌に属する菌類なんですが、光合成ができないため菌糸で作られた構造の内部に藻類が共生して、藻類が光合成で作り出す合成産物によって生活しています。両者の間には高度な共生関係が成立しています。
 地衣類には、写真のような葉状地衣類。樹皮や岩の模様に見える痂状(かじょう)地衣類(固着地衣類)。枝状になって基質から立ち上がるコナアカミゴケなどのような樹状地衣類があります。おやきや天ぷらで食べられる珍味イワタケ(岩茸)も地衣類です。

 ヤマフジ(山藤)。マメ科の蔓性(つるせい)の落葉低木。蔓はフジとは逆の左巻き。花穂がフジの様に長くなりません。秋になる豆は煎って食べられます。はんなり甘く爽やかな味。

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