精神の激変期というのは、魂がすごく疲れているんですよ。私にも経験がありますから、気持ちはわかります。今までずっと着ていた着物を脱いで、素裸で外に放り出される感じがして、すごく、心が寒くなる。そんなときは、誰か、甘えられる人に甘えていいと思います。
私は、近くの神社の神様や、山の木々や草花に甘えましたけど、そういう穏やかな自然と交流していると、彼らが、どんなに深い情愛で、私たちとつながりあいたがっているかが、わかるようになります。人間だけなんですよ。自然の、そんな美しい情愛に心を閉ざしているのは。
(2005年3月ちこり33号、通信欄)