わたしを かなしいと
いわないでください
むしろこれが
いちばんのしあわせと
おもっていたい
ちいさな すみれのといきに
みみをすます
かやつりぐさの はかない
たばのような
わたしをだいて
かれくさのおくの こおろぎのように
せなかから おとのおくから
あふれてくる
むおんの しおさい
わたしが かなしいと
すみれさえも めをふせるなら
どうしたら わらってくれるだろうと
ずっと かんがえてしまう
しあわせだと わらっているのは
わたしだけなのかい
ずっとめをふせているのかい
なにもしないで
きえていくためいきばかりを
そうやって いつまでも
きいているのかい
(年度不明、スケッチブックの表紙裏の落書きより)