幌尻岳へ登る -記録:2010.7.22-
随分、年月が経ってしまったが、印象に残る山だった。登山は2010年7月21日、22日で
あったが、印象に残るのは余り経験したことがない渡渉が多くあったこと、また花畑が素晴
らしかったからである。稜線に近い登山道脇にはいろいろな高山植物が咲き、花の宝庫の
ような感じだった。ここでは、北海道に来て始めて、リンネソウを見ることができた。リンネソウ
はこの後登った羊蹄山でも見ることができた。
豊糠小学校跡の校舎が「とよぬか山荘」となり、登山者を泊めるようになっていたが、レンタ
カーで出かけてきた私達は学校跡の校庭に駐車して車中泊して翌朝に幌尻山荘に向けて
出発した。林道仮ゲートに車を駐め(一般車はここでストップ)、林道を額平川に沿って2時間
ほど歩くと取水口に到着した。ここで昼食を取り、英気を養った。ついで、地下足袋に
わらじを履いて、渡渉スタイルとなり登山靴をリュックに結んだ。
(「とよぬか山荘」宿泊者はシャトルバスで林道ゲートまで運んでくれるので、約1時間分を
節約できることを後で知って悔しい思いをした)
取水口から30分ほど進むと渡渉が始まった。数えてみると本流(額平川)渡渉を19回、
支流を数回渡渉した。水深は膝くらいだったが、石から滑ったら腰まで水に浸かった。この
水が冷たくて(10度位か?)、タマタマが震え上がった。一番水量の多いところには長さ
3m位の丸太(竿)が置いてあり、これで水流に対抗し、下流側にこの竿をついて膝上まで
水に浸かって、石の上を渡るのだが、滑って地面に落ちると腰まで浸かることになる。雨が
降って水量が増えると、即、通行禁止となるようだった。
途中の休憩が長くなり、幌尻山荘到着は計画より少し遅れて、16時頃にやっと山荘に着く
ことができた。この山荘は無人の小屋ということになっているが、ハイシーズンのこの時期
には管理人が常駐していた。宿泊登録をして、急いで自炊の食事を準備して、登山初日の
予定を完了することができた。時計を見るとこの山荘の標高は960mを指していた。
翌22日は日帰りで車まで戻る必要があるため、早朝に起き、4:45に山荘を出発したが、
天気は曇り空で、帰りには雨が心配された。標高1550m辺りに「命の水」の標識があり、
稜線にでた。1750m辺りからは道路脇には高山植物が沢山現れた。ガスっていて遠くまで
見通せないのが残念だ。1900m位のカールの斜面は一面の花畑だが、見渡せないのが
残念である。それでも近場の花を沢山撮ることができた。9:40には山頂に到達できたが、
付近は強風のため、立っているのも難しく、写真だけ撮って、岩陰に退散した。山頂からの
写真はガスばかりで、何も撮れないのが残念であった。
山頂近くの岩陰で、急いで昼食を取り10時過ぎに下山を開始した。小雨混じりのため、
川の水位が上がるのではないかと心配しながら、下山を急いだ。1900~2000mの花畑
では登りで撮り漏らした草花の写真を再度沢山撮った。その後、順調に下山し13:20には
幌尻山荘に下山した。
14時に山荘を出て帰りを急いだが、取水口へは16時30分、林道ゲートへ18時、車を
駐めた仮ゲートには18:50にやっと到着した。19:00にはここを出発し、今晩の宿泊地に
向けて出発した。長い一日であった。
(曇天&霧&小雨のため、登山中の写真は殆ど撮れなかった。悪しからず)
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<参考1> 額平川では我々の登山の1年後に、名古屋の女性グループが水に流され遭難
する事故や早稲田の学生が増水した水に流され遭難するなど事故が続いた。また、ガイド
付き登山グループが川の増水で渡渉ができず、ヘリコプターに救助を依頼するなどの事故も
発生した。
<参考2> 草花を撮る・北から南へ4 -幌尻岳-
ブログアドレス: (クリックすると、草花編へ飛びます) https://blog.goo.ne.jp/ms_blog_trecking120/e/dc2e36a40e024a08709550a1b01df9eb
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