[責任の全てを他人のことにするグリーンピース]
環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」のメンバー2人はクジラ肉の窃盗の容疑で逮捕された。
これに対して、
グリーンピースは記者会見で「不要で不当な逮捕。即時釈放を求めたい」と訴えた。
「調査捕鯨の深い闇を暴くには、肉の持ち出しは正当」と強調したが、メンバー2人の持ち出し行為については「事前に組織決定はせず、知らなかった」と明かした。(読売新聞より)
グリーンピースは調査捕鯨船の乗組員を業務上横領の疑いで告発のための証拠資料の押収と同じだというのだ。
国家権力による押収、差し押さえでさえ、裁判所の許可がいるのに、大義のためには超法規も認められるべきだと言うのだ。(米国のイラク侵攻と同じ考え)
しかもその告発でさえ、地検は乗組員らが所属する「共同船舶」は、調査捕鯨を実施する財団法人から、捕獲したクジラ肉の一部を乗組員の土産用などとして購入。乗組員らは会社から許可を得たうえで肉を自宅に発送したものだとして不起訴にした。
結局はグリーンピースはその告発も誤解に基づくことが明らかになり、窃盗の事実だけが残った。
私はグリーンピースの捕鯨反対の活動には反対だが、民主主義国家の日本だからどの様な主義・主張を持っても、そしてその活動も非合法でない限り、何をやっても良いと思う。
然し、もしその活動が非合法なことが判れば法の裁きは重く受けとめるべきだ。
「グリーンピース・ジャパン」のメンバーは世界的組織のグリーンピースに属する以上に日本国民だ。
法を犯しての逮捕は不当など言っていたら、その活動に国民の支持などなくなることを知るべきだと思う。
何でも自分のしたことは他人の責任だなど言うのは、秋葉原通り魔事件の犯人の言い分と同じだ。
グリーンピスはこのことを利用して、ことを大きくし世界に捕鯨反対のキャンペーンをやるかも知れないが、日本の当局は日本の法律に従って粛々と手続きを進めるべきだし、多分少なくともこの件に関してはそうすると思う。
[日本人拉致問題]
日本人はグリーンピースの人達のような例外を除いて、一般的に言って非常に真面目だから、仮に法律を冒した人でも、それが発覚した後の処罰に対しては一も二もなくそれを受け入れる。
それが憲法やそれに基づく法律を遵守する法治国家のあり方だ。
国際紛争の処理
然し、こと国際紛争や国際的な事件になればことは全く違って来る。
今、日本は、北方領土、竹島、尖閣諸島の問題、そして今問題になっている北朝鮮の日本人拉致問題を抱えている。
この処理には国際法と、国際司法裁判所があり、日本国憲法がある。
平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して(前文)、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。(9条)
と規定している。
領土問題で有名なのは一昔のフォークランド紛争で、英国のサッチャー首相は紛争相手のアルゼンチンと国交断絶し航空母艦二隻を派遣するなど武力で自国の主張する領土を護った。
最近では、米国は9/11のテロ攻撃に直面して自国民を護るために国際法を無視して、宣戦布告もせずにアフガニスタンとイラクに侵攻した。
日本はその憲法の規定によりこのような武力攻撃は出来ない。
それかと言って唯一の頼りの国際法や国際裁判所、それに国際連盟も、いざとなれば当事国にとっていかに無力であるかは、英国、米国の例を見ても判る。
日本人拉致問題
日本は今、明らかな北朝鮮の国際犯罪である拉致問題を抱えている。
北朝鮮はいくら日本が躍起になったも、日本国憲法のお蔭で絶対に攻めてくることはないことを見透かしている。
彼等がしたたかなのは、核開発問題では超大国の米国や、自国の庇護をして貰っている中国でさえ手玉に取っていることでも明らかだ。
平和を愛する諸国民(北朝鮮国民)の公正と信義に信頼して紛争を処理しなければならない日本は大変だ。
そして前に書いたように日本は正直だから、米国のように国際法違反など出来ない国柄だ。
それで日本に出来ることは経済制裁と、米国、中国、韓国などに仲介を依頼して苦しい交渉を続ける事だけだった。
その中国と韓国は反日政策を取っており、まともに対応してくれるとは思えない。(最近の中国の日本に対する態度の変化が見えるが)
一番頼りの米国はマスコミの言によれば、失点続きのブッシュさんの唯一の成果を上げるために、北朝鮮の国交正常化を計るために、制裁解除をしようとしているそうだ。
そうなれは日本が取れるただ一つの経済制裁の効果が殆どゼロになってしまう。
然し独立国としての日本は他国が協力してくれないからと言って文句を言う訳には行かない。
[日本の外交力の強化]
その日本で出来るでやらねばならぬことは、外交力の強化だ。
そのために安倍さんが言ってきた情報機関の設置による情報収集と分析力の強化も必要だろう。
それと外国との交渉に当たっては、国内での異論は色々あっても、こと外国に当たるときは、一致して当たる事だ。
独裁政治の北朝鮮は対外政策に関しても一枚岩だ。
そのような国を相手に国内がばらばらでは勝てる訳はない。
今、山崎拓さんを中心にして日朝国交正常化を目指す超党派の議員連盟結成の動きがあり、北朝鮮の訪問も考えているそうだ。
それに対して安倍さんが批判を加え、山崎さんがそれに反論している。
対外問題については一致してことに当たろう
私は安倍さんは山崎さんがその目的達成の為に社民党や共産党まで集めようとすることへの批判していると思うが、山崎さんの本心の少なくとも一つには、何とか日本が有利になることを考えているのだと思う。
唯一つ、同グループに願いたいのは、その言動、特に北朝鮮訪問などは、交渉の直接の責任者である福田さんや高村さんなどと充分に連携を保って欲しいことだ。
私の言う外交力の強化やその為の情報機関の設置は、当面の交渉には間にあわないし、私もそれ以上の名案もない。
日本で今すぐ出来ることは、日本の政治家達が心を一つにして、互いに連携しながらことに当たる事だけだ。
それにしても、日本のカードは国交正常化で賠償金を払う事、北朝鮮のカードは拉致家族を返すことだ。
そして最後には日本が賠償と言う金を払って、拉致家族を取り戻すという、日本としては惨めな形での決着になりそうなのは残念なことだ。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ