最近気がついたのだが、1984年7月のシーナ&ザ・ロケットの日比谷野外音楽堂でのライブ映像がYou Tubeにアップロードされていた。
ソースはTBSで深夜に放映されたもので、この夜はバンドがその年に移籍したビクターのレーベルの所属アーティストたちが大挙出演するフェスティバル形式のライブだった。
トリを務めるバンドを待つ間、BGMに流れたサム・クックの「ワンダフル・ワールド」がきれいな夜空に溶けて行くのを僕はうっとりと眺めた。ジョージ・オーウェルの小説「1984年」のような世界は幸いにもやって来なかった。
シーナは産休が明けて間もなかったが、彼女のステージさばきは相変わらず見事だった。
たしか、あのへんにいたはずだ、と目を凝らして映像を観ると、35年前の僕がやはりいる。大男は見つけやすい。