志情(しなさき)の海へ

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坂手洋二の【普天間】が青年劇場で公演される!:9月10~9月19日、紀伊国屋ホールで!

2011-08-19 00:43:51 | グローカルな文化現象
紀伊国屋ホールは確か、沖縄芝居実験劇場の「世替りや世替りや」が公演されて、紀伊国屋演劇特別賞を受賞した劇場である。
1988年、第22回紀伊国屋演劇賞特別賞を「沖縄芝居実験劇場」が受賞している!

あの作品は一人で受賞したものではなくあくまで舞台総体に対する特別賞だった。決して個人賞ではない。大城立裕作、幸喜良秀演出、何より沖縄芝居の名優たち、真喜志康忠、北島角子、間 好子、八木政男さんらが演じたので受賞したのである!



9/10(土)から開始!!青年劇場「普天間」舞台公演



「普天間」


【青年劇場からの企画意図】

 普天間基地の返還問題は、移転についての日米合意によって暗礁に乗り上げたままです。
「世界でもっとも危険な基地」と言われる普天間。しかし、首都圏での報道は、
あいも変わらず「沖縄の問題」という扱いで、県民大集会も十分に伝えられず、
基地が存在することでの沖縄経済への貢献が言われるばかりです。
 65年の間、米軍基地との共存を余儀なくされた人々、事件、事故は絶えず、
その危険にさらされながら送る生活。また政府による「アメとムチ」によって
切り裂かれる地域の人々。私たちは、この沖縄の現実を、より広く深く、伝えら
れないかと考えました。
 「国を守る」とは、一体何を守ることなのか。「守る」と言いながら「壊している」
あるいは「危険に陥れている」ことを、どのように受け止め、どのように生きてゆくか、
新たな視点で劇化したいと考えています。
 劇化に当たって、「沖縄ミルクプラントの最后」「海の沸点」「ピカドン・キジムナー」
などで、沖縄の戦後を一貫して追い続けている坂手洋二氏に書き下ろしを依頼しました。
日本社会の現実を直視した作品作りを追求してきた青年劇場として、この沖縄の現実に
真正面から向き合う所存です。また、演出には、青年劇場公演「修学旅行」と昨年九月
「島」の演出で話題を呼んだ、若手気鋭の藤井ごう氏を迎えます。

トップレベルの舞台芸術創造事業として「文化芸術振興費補助金」を受けております。

作:坂手洋二〔さかてようじ〕
劇作家・演出家。燐光群主宰。1983年、燐光群を旗揚げ。ジャーナリスティックな
視点と卓越したアイデアに溢れた作品が、国内外で高く評価されている。『屋根裏』
『だるまさんがころんだ』等により、岸田國士戯曲賞、鶴屋南北戯曲賞、読売文学賞、
紀伊國屋演劇賞、朝日舞台芸術賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞。
戯曲は海外で10以上の言語に翻訳され、出版・上演などされている。戦後の沖縄を
描いた『海の沸点』『沖縄ミルクプラントの最后』『ピカドン・キジムナー』の
沖縄三部作は『坂手洋二戯曲集Ⅱ』(ハヤカワ演劇文庫)として出版されている。
日本劇作家協会会長。日本演出者協会理事。社団法人国際演劇協会(ITI/ユネスコ日本センター)理事。

演出:藤井ごう〔ふじいごう〕
R-vive主宰。劇作家・演出家。R-viveのほか、小劇場から新劇、ミュージカル、
地方演劇公演と演出活動は多岐に亘り、いま活躍が期待される若手演出家の一人。
「人の心」に焦点をあてる繊細で緻密な手触りを持ちながらも、独特のテンポと奔放さを
兼ね備えた演出には定評がある。主な作品に、劇団コーロ『ハナシがちがう!』、
世田谷パブリックシアター『CALL ME HERO!もう声なんかいらないと思った』等多数。
青年劇場では『修学旅行』『島』を演出し高い評価を受けている。

■□出演■□
上甲 まち子 、青木 力弥、葛西 和雄、藤木 久美子、高安 美子
吉村 直 、佐藤 尚子、北 直樹、崎山 直子、清原 達之、
真喜志 康壮、大月 ひろ美、蒔田 祐子、矢野 貴大

□■スタッフ□■
作=坂手洋二
演出=藤井ごう

美術=石井強司
照明=和田東史子
音響効果=近藤達史
衣裳=宮岡増枝
沖縄ことば指導=今科子
文芸助手=福山啓子
演出助手=岡本有紀
舞台監督=青木幹友
製作=福島明夫

東京公演日程
2011年9月10日(土)~19日(月・祝)新宿・紀伊國屋ホール
2011年9月21日(水)府中の森芸術劇場ふるさとホール
2011年9月23日(金・祝)神奈川県立青少年センター
2011年9月26日(月)かめありリリオホール
2011年9月27日(火)埼玉会館大ホール

全国公演は2012年6月~を予定しております。

<お問合せ、チケット予約・購入は>
青年劇場チケットサービス
TEL:03-3352-7200
mail: ticket@seinengekijo.co.jp
HP: http://www.seinengekijo.co.jp/

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坂手洋二さんは前々から気になる劇作家・演出家でいつか彼の沖縄間連作品についてしっかりまとめたいと思いつつここまで来てしまった。実は沖縄三部作以外ににも彼の作品には沖縄の色が濃厚に刷り込まれているのである。それは政治社会=文化だと見据える坂手さんは決してぶれることなく、戦後66年の日本の戦後にあって沖縄の位置の大きさを念頭においている稀な劇作家であるゆえであり、ある面で他のどの劇作家より戦後日本を意識している方だということが分かる。野田秀樹や平田オリザとも違う鋭さが彼の作品の中に日本を照らすようにちりばめられている!

やはりその辺については書きたいなー!
ところで先日大城立裕先生にお会いした時、小説【普天間よ】と構成が親子三世代でどことなく似ているんだよ、と話されていて、ここはどうしても小説【普天間よ】と舞台【普天間】の比較検証をせざるをえないと考えている。

大城立裕作「普天間よ」と坂手洋二作「普天間」の比較は面白そうである!



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