本記事は自身のノウハウ保存用ですので興味の無い方はスルーしてください。
先日ブログしました北極星が見えない場所でのオーソドックスな極軸合わせ方法について数十年ぶりにやろうとして手こずってしまったので、まとめてUPしておこうと思います。
まず、望遠鏡で見た場合の見え方について・・・
一般的に屈折望遠鏡は凸レンズの対物レンズと接眼レンズの組み合わせのため左右上下とも逆になります。
ただ、姿勢的には直角プリズムを使う場合が多いのでその見え方も重要で、この場合だと左右逆ですが上下は正立です。
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この状況を踏まえて、極軸合わせを行います。
面倒な説明は必要無いので結論だけまとめます。
手順1:南の空の星の動きから極軸(架台)の東西のズレを無くします。
手順2:北東または北西の星の動きから極軸の高さのズレを無くします。
これだけの事ですが、その調整方法は以下のとおり。
手順①:赤経方向に左右に振ってガイド星の動く向きをガイドアイピースの東西の線上に動く様にアイピースを回転させて向きを調整する。
因みにガイドアイピースはこんなのを使っています。
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手順②:ガイド星を中心に入れる
手順③:モータードライブを駆動した状態で星がズレていく方向を確認
手順④:ズレた方向により下図の黄色または赤色の文字の対処方法を実施する
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姿勢的に直角プリズムを使った方が作業が楽なので、それを使った場合の見え方も載せました。
多分、これで合ってると思いますが、もし違ってたら気が付かれた方コメント下さい。
知恵の輪的な・・・
考えていると頭がおかしくなりそうです。
相当エネルギーを消耗しました。
また、自分の家のベランダでの作業の場合には、周囲の景色を自分で決めたルールで導入すれば大方合わせる事が出来ます。
手順1:予め三脚の長さを自分で決めた長さに固定する。
(三脚の下の脚が締め付け部の金具の一番上にした状態で締め付けて固定)
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手順2:予め足の位置に印を付けておいて、同じ位置に三脚の石突きを合わせる。
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手順3:リングレベルで東西の水平を出す。
その上で赤経リングを0度に合わせる。(後で、動いてしまった時に戻せるように)
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手順4:赤経位置を50度に合わせる(単なる自分の決めごとです)
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手順5:望遠鏡にレデューサーを付けた状態でカメラを装着して景色を確認する
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手順6:予め撮っておいた下の写真の景色と合致するよう架台の左右の向きと極軸の高度を微調整をする。
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これによって、昼間でもかなり正確な極軸合わせが可能で、太陽の観測や日中の月による惑星の食などには威力を発揮します。
ブログに載せておけば自分のブログを検索するだけで情報を引き出せますからイザと云う時にもとても重宝する訳です。