竹内ゆう子・・
よく見りゃ変な顔だぜ・・
相手も、とても人間の顔と思えないけどね・・
さて本題
いままで、骨折等あまり大きな怪我をしたことは
ありません。
しかし、体のあちこちに傷が残ってるんだな~
まず、下唇の下。
これは、全く記憶が無い。
親に聞いたら、下の前歯が生えたときに
こけて、貫通したそうです。
びっくりしただろうな、俺・・
つぎの怪我は
小学校のころ、近所にやたら粗暴なやつがいたんです。
名前も忘れたけど。
あんまり粗暴すぎて、親もいたたまれなくなってどこかへ
引っ越していきました。
こいつが、理由は忘れましたが・・
っていうか理由なんか無かったと思う。
いきなり、俺の後頭部に石をぶち投げやがったんです。
頭って血がたくさん出るのよね。
後頭部だから自分では良くわかんなかった。
泣いてたし。
家に帰ると親が絶句してた。
だって、来ていたジャンパーが朱に染まってたから。
今でも思い出すぜ、朱染めのジャンパー・・
びっくりしただろうな・・親
次の記憶は
正月だったと思う。
貧乏な猫家も正月くらい、果物食うか
ということで、ネーブルオレンジを買ってきたのね。
貧乏だから、オレンジの食い方も知らなかった。
りんごみたく、ぐるぐる皮をむいてたのね、
そのころ家庭科かなんかで、調理実習やってた
時期だったかも・・
たぶん挑戦魂が、知性を上回ったのね
子供心に、むいてみたくなったの
きれいにむいて見せるぞ!
俺を子供だなんて馬鹿にさせないぞ!
なんなんだ、その根拠の無い自信は・・
馬鹿だね。
果物ナイフってけっこう細くて
よく切れるのね。
家庭科の調理実習なんか、切れない包丁で
ジャガイモ切ったりするだけだから
そんなに技術を要しないよね。
あんた、ネーブルオレンジの皮
りんごみたいにぐるぐる剥いてみそ。
結構硬いぞあの皮。分厚いし。
試しにやってみて、怪我して、俺のせいにしないでくれよ。
蛮勇が知性を上回る猫は、その無謀な皮むきに挑戦したんだな。
・ ・・・・・・
さあむくぞ~
次の瞬間
案の定、果物ナイフは俺の左手に突き刺さってました。
血は出るわ、痛いわ、正月からパニックです。
病院も開いてないし。
たぶん、赤チン塗って、粉の消毒剤ぶっかけて、包帯でぐるぐるぱっぱ
で終わりだったと思う。
泣いたな・・
俺らの小学生のころの、学校の机って
まだ木の机で、表面なんか
先輩悪童たちのつけた傷跡でいっぱいでした。
カッターで落書きを刻んだり、穴を開けたり
してたな。
おれもカッターで机に穴を開けて
消しゴムの削りカスを丸めて詰め込んだり
して、土木工事の気分を味わったりしてたな
なんで学校にカッターを持ってくるのか・・
そのころ
シャーペンなんか一部のブルジョアしか
持ってなかったから、みんな鉛筆でした。
鉛筆をカッターで切るのがかっこいいとおもってたのね
上手には切れないんだけどとりあえず必需品。
その日はなぜか、「超短い鉛筆つくり」に挑戦したくなったのね。
訳のわからないチャレンジ精神が知性を上回ったのね。
授業中にもかかわらず、おれは一生懸命、
鉛筆をけずりはじめたのね。
目標は1cmくらいの鉛筆を作りたかったの。
馬鹿です。
真性の馬鹿です。
1cmなんて持つこともままなりません。
いくら小学生の小さい手でも、無理。
・ ・・・・・・・・
次の瞬間
カッターはみごと、左の親指に食い込んでました。
血がぽたぽた出てきます。
隣に座ってた女の子が、びっくりして目を見開いて
口をぱくぱくさせています。
しかし、先生に見つかると怒られるので
俺は、「大丈夫だから言うなよ」って無言の圧力で
その女の子の口をふさぎました。
しかし先生は、はなっからお見通しです。
授業中遊んでいて、出血するなんて、自業自得です。
先生は、あえてなにも言わず、
この馬鹿が!というような視線で見てました。
ほんと、馬鹿です。
ちょっと泣いたな。
面白かったらクリックお願い