三陸海岸大津波 吉村昭
東北地方太平洋側にある三陸海岸沿いの町をたびたび襲った地震・大津波について、
吉村先生の取材によって明らかになった事実を記したルポルタージュ。
内容は、明治29年の大津波、昭和8年の大津波、チリ大地震大津波の3部構成。
三陸海岸各地の大津波を受けての被害状況、人々の行動を克明に記録している。
津波ですね
怖いです
2011年3月11日、大阪の事務所4階でぼーっとしてたら
ゆらゆら揺れ始めました
長い時間揺れてました。酔うかと思うくらい
すぐネットで東北で大きな地震が発生したという
テレビをつけると、しばらくして海が大きく盛り上がり
静かに港の岸壁を超えてくるシーンがうつされてました。
みなとに止めてある自動車が流されていきます。
仙台空港でしょうか?航空コンテナが流されていくシーンも
ありました。
音が聞こえない分、現実感がないですが
押して引く波とは違い、静かに押すだけの水の勢いは
想像を絶するパワーを持つのでしょうね。
この本の中で書いてある話
地震が起こった年は、不思議と豊漁が続いたそうです
定置網が、大きなマグロであふれたこともあったとか
アワビが、海岸にたくさん打ち上ったりしたこともあったそうです
過去の大地震のまえにも同じようなことがあったとか
言い伝えられています。
そして、海岸近くの村の井戸が、濁ったり干上がったりしたそうです
そして大きな地震が起きる
海は大きく、引いていきます。今まで見たことがないくらい引いていくそうです
見たことの無い岩が潮の引いた海岸に現れる
そして次の瞬間に、大きな津波がやってくる
本の中では、その津波を実際に経験した人の手記ものってました
目の前で家族が死んでいくのは、どういう気持ちか
手と手をつなぎ逃げる兄弟、津波に押し流されて離れ離れになっていく
恐ろしい。
この本は1970年発行 2011年よりも前に出されていて、
被害に遭われた方も当然読んだ人も多かったと思いますが
たくさんの被災者をだしてしまった
吉村先生が生きておられたらどれほど悲しんだことか
お年よりの中には、昭和8年の津波を経験された方もあったかもしれません
その経験を活かし、政府も全くの無策ではなく、
防潮堤を整備したり、避難路を整備したりはしてたのでしょうが
それでもいざ、大地震が起こると多大な被害を及ぼしてしまう
自然の力は恐ろしい
抗えないとわかっていても、この本を読むことで
少しでも心構えができていると
いざというときに何かのやくに立つかもしれないです