いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

'12 last THE LIVE。 tulip raise a rumpus 2012 last concert

2012-12-31 19:36:32 | 日記
 財津和夫さんが「ふっ」と手のひらの上の「魔法」をふきかけました。12月30日大阪オリックス劇場の今年最後のチューリップ40年コンサートに来ています。
 年の瀬も押し迫って3階席までいっぱいに駆けつけたオーディエンスに、財津和夫さんが「ふっ」と吹きかけた「魔法」は、ふたつ。

 ダブルアンコールの「魔法の黄色い靴」の最後に一緒に合唱をしたホール、オーディエンスに向かって、左手の親指と人差し指で「マル」をつくってOKサインを出して、その「マル」指を右手の手のひらに乗せて口で「ふっ」とホールに向かって吹き飛ばしました。
 財津さんはこういう気の利いたパフォーマンスがうまいですね。財津さんの仕掛けたキラキラ輝いた魔法がホールに拡がっていくように見えたいいシーンでした。

 もうひとつ、チューリップのリズムセクションを堅実に支えてきたベースギターの宮城さん、もうひとつ聞かせどころがなかったのですが、今日はベース・アレンジ(arrange)を変えて生ギターコーナーではベース・ソロを交えてフィンガー奏法で聞かせました。
 特に「風のメロディ」のベースラインは鮮やかにしてメリハリの効いたリズムを刻んで聞かせました。

 ステージ向かって左から、白のシャーツにグレーのセーター、赤い靴で決めた安部俊幸(G)、赤系の無地シャーツの姫野達也(V G Pf)、霜降りシャーツの上田雅利(Ds)、ダークグレーの無地シャーツに靴は多分あれで決めた財津和夫(V G Pf Harmonica)、チェック柄シャーツの宮城伸一郎(B)です。

 12月30日の年の瀬の午後4時開始のコンサートのせいもあったのか(?)、今日のチューリップは、あのチューリップにして演奏が、悪く見れば「雑」、でも音楽はそれだけじゃなくて、良く言えば「シンプルに荒々しい」ともいえる演奏スタイルです。その分、迫力はホールに迫るものがありました。楽器のアンサンブル(ensemble)がもうひとつでした。
 個人的にはシンプルで荒々しい荒削りなサウンドには興味はあります。ビートルズの初期のサウンド・ティストもそうでした。

 その中でも財津さんが「想い」のある「虹スニ」は圧巻でした。華のある流れるようにゆれてスピード感のある財津メロディ、ボイスワークが見事で、歌のうまさ、完成度、ボイス迫力で今が一番いいのではないのかと思わせるものがありました。
 「セプテンバー」では声援に応えて財津さんがステージ先端にまで出てきて、この日は他のメンバーもさかんにステージ前面に出て演奏をしていました。

 年の瀬コンサート、MCは一様に淡泊で、安部さんが自分自身のこととして最近シャワーのあとで髪を乾かすとあっという間に乾いて、髪が薄くなってきたとか、姫野さんは今日(2days)のために昨日のコンサート終了後、ホテルに帰ってそこで食事をして午後10時には寝て備えたが、その分早朝4時に目が覚めて寝る時間は結局一緒だったというものです。

 財津さんは、チューリップというバンド名、オランダの風車、チューリップ畑の壮大なイメージで付けたけれど、幼稚園のバンドか、女の子のバンドかと言われてもっと重厚なバンド名にしたかったが、長くやっていると今となってはバンド名などどうでもいいこと、気にもならないし、むしろ今もチューリップでやれることがうれしいと悟ったという達観した話です。

 ほぼオリジナルメンバー5人だけのチューリップとして今もバンド・スキルの高さを示し、時代と音楽を先駆した財津メロディ、サウンド、ボイスのすばらしさ、確かさを示した1年でした。
 宮城さんが財津さんのシャーツの裾をめくって「おへそ」を見せようとしましたが、今日はめずらしく財津さんがインナーウェアーを着ていました。
 
 来年4月からはチューリップ40年コンサートの第2クール(kur)が始まります。

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ニューヨークからの惜別。 regrettable farewell from new york

2012-12-29 19:30:38 | 日記
 2000年の日本一となって帽子をかざしてグラウンドを一周する巨人軍長嶋監督と松井秀喜選手の満面笑顔の重なる姿が印象的な今日の新聞の報道写真だ。
 巨人10年間でホームラン王、打点王、MVP3回、首位打者1回の強打者(ホームラン王、打点王、首位打者)で勝負強く大舞台に強い(MVP)4番打者(記録には「3」が似合う)として存在し、03年から米大リーグのヤンキースに移籍して、09年のワールドシリーズでホームラン3本、打率6割以上でワールドシリーズMVPに輝き、ヤンキースをワールドチャンピオンに導いたメジャーリーガー松井秀喜さんが日米20年間のプロ野球選手生活に終止符(full stop)を打った。

 巨人在籍中の10年間で個人、チームに「結果」を残して、同じ名門のヤンキースに移籍して「生涯(lifelong)」メジャーリーガーを目指した「決意・決心」があったのではないか。
 押しも押されもせぬプレーヤーとして日本を代表して米大リーグの名門ヤンキースに移籍して、望むと望まざるとにかかわらず「結果」を求められて、退路を絶っての不退転の決意、決心が必要であったろう。
 その決意、決心、結果を見事に果たして貫いた「優秀」の「美学」の引退表明であった。

 ファンからすれば、「どんな」松井秀喜さんでもよかったのだ。もう一度、日本でのプレーを間近で見たい気持ちではあったが、本人は日本球界復帰待望の声に対して「多くのファンが10年前の姿を見たいと期待する。正直言って、その姿に戻れる自信は持てなかった」と否定してみせた。

 晩年は膝のケガ(手術)で悩まされたが、まだ38才で健康体調管理も行き届いていた容姿と見受けられた。06年の外野守備での手首の骨折が結果として、晩年に特に最大の特徴の長距離打者の打撃技術面(手首スキル)で影響したのではないのか。
 そういう意味では、09年のワールドシリーズMVPで頂点に達して燃え尽きたということか。

 印象的な言葉がある。高校時代に松井秀喜さんを指導した当時の高校野球監督が、伝説の高校野球甲子園5連続敬遠に関連して「本当の『プロ』として、怒りたい気持ちもあるだろうが、チームのためにそれも作戦のひとつと割り切っていた」(趣旨)と松井秀喜さんの引退表明に発言(インタビュー)していた。
 当時から指導者に「プロ」と自覚させる人間資質を持っていた。

 ニューヨークでの引退会見(regrettable farewell from new york)では、さすがに目頭に少しだけ潤(うる)むものがあったが、空(くう)を「カッ」と見開いた目からは、近い将来の指導者としての「先」を見据えているようなあらたな決意、決心のようにも見えた。
 ニューヨークと東京を行き来してもいいし、どちらでもいいグローバルに活動してほしいものだ。

 本人の引退表明インタビュー最後の言葉、「もう少しいい選手になれたかもね。」が誰もが辿(たど)りつけないところ(ワールドシリーズMVP)に立ったものだけのアスリートスピリッツの真髄だった。

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まずは安倍内閣支持52%。 support percentage of cabinet

2012-12-28 19:42:53 | 日記
 (1)衆院選の自民大勝、安倍自公連立政権誕生を受けてのメディア世論調査の結果、安倍内閣支持率(support percentage of cabinet)が52%とかろうじて過半数を超え、自民党支持率が同選挙前の17%から31%に大幅回復した。連立政権の公明党は同5%で選挙前と同じだ。

 同衆院選で自公あわせて3分の2以上の議席を確保したほどに、自公連立政権への国民の支持はみられない。前民主党政権への失望と期待した第三極勢力の準備不足、政策力不足による相乗効果による自民党大勝の背景がそのまま反映されている結果だ。

 安倍内閣支持率がかろうじて過半数を超え、自民党支持率が31%とはじめて30%台に乗ったのは、前民主党政権への失望の「反動」からのただ「期待感」が大きく作用していることを示している。

 (2)安倍内閣に期待できないと回答したものは49%で、期待できる45%を上回りこちらも過半数に迫る結果だった。
 憲法9条改正、債務超過もやむを得ない景気回復のための公共事業復活に52~3%が反対して、安倍連立政権の主要政策テーマに過半数が反対の意向を示している。
 この期に及んでも代表選を党内対立で一度延期した民主党再建には、64%が期待しないと回答して、この衆院選、政権交代の一連の政治の流れの本質論を明確に示した国民世論の結果だった。

 今回の衆院選期間中、自民党からも追い風どころか微風さえもまったく吹いてこなかったという話をよく聞いていたが、明日は我が身の緊張感を持った誠心誠意の政治に取り組めるのかが自公連立政権の課題、試金石となるということだ。

 (3)日本維新の会の支持率が14%と微増して民主党同7%を抜いて第2党になり、第三極政治勢力への期待感は根強いことも示している。
 自公連立政権の公約、政策のうち、最優先課題としている景気、国内経済回復へは強い期待を示しているものの、その実行政策(公共事業復活・債務超過・憲法改正)には賛成できないという矛盾(contradiction)の中で、漠然とした「期待感」だけの明日は我が身の危うい政権への国民意思だ。

 麻生副総理がTV出演で景気、人気、元気と「気」の付くものは「気持ち(frame of mind)」の問題が大きく左右するものだと言っていたが(多分に世論調査などの世評動向を比喩したものだろうが)、現在の国民が見ている自公連立政権、自民党に対する見方もそんなところなのだろう。

 (4)が、政治はそんな軽さ感覚では困るわけだ。1年ごとに首相が交代する、公約をほとんど実行しない近年の政治の軽さだ。
 国民の生命、安全、財産、生活、権利を守るために展望と理念と政策、理論を持って、現在、未来に向けての政治責任、国家責任を負うものだ。
 ムードに流され、またつくるのでない用意周到な説明責任(accountability)が求められている。

 (5)国家、国民を含めて「責任」をいつ、どこで、誰が負うのか、負担するのかは重要な「決断」政治テーマだ。
 国民総生産(GDP)の2倍という1000兆円を超える財政赤字国家の中で、このまま債務超過が続けば国際信用力を失って日本といえども財政破たん国家となる先行きが見えている。

 過去の長い自民党政権の課題先送り政策の責任を含めて、その結果としての債務超過1000兆円に達した「現世代社会がすべて」背負うのか、次世代にわたって債務超過を共有するのかは、国際信用力も含めて国力の中で慎重判断していくことが必要だ。
 そのためのち密な政策の開示、展望、計画、効果の国民共有だ。

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米国銃規制。 gun control in u.s.a

2012-12-27 19:45:42 | 日記
 (1)米国は今や唯一の覇権主義国家として自由主義陣営を護る世界の警察として自認して、実は石油資源確保のため埋蔵量豊富な中東、イスラム国家、国際テロとの対立の種をまきながら、世界各地の自らまいた紛争の種の地に軍隊を派遣して自国民(軍人)、当事国民の犠牲のもとに国益圏域内の制圧、権力支配誇示を進めている。

 米国内文化では、フロンティア(開拓 frontier)精神性から自分の身は自分で護る社会精神性が基本理念で個人の銃所持規制は緩(ゆる)やかで、先日もコネティカット州の銃収集マニアの母親家庭の息子が母親を殺害して自宅から銃を持ち出して、近くの小学校に乱入して小学生ら20数人を殺傷するという事件が起きた。
 その後も単発の民間人の銃使用の殺傷事件は米国各地で起きており、米国銃社会の抱える重大な社会問題となっている。マヤ暦の終末論では、これに影響を受ける狂信者の銃犯罪を警戒して米国内でも小中学校を臨時休校にするということ(報道)が実際に起きた。

 さすがに選挙支持団体の関係もあり銃規制(gun control)に消極的な関係(族)議員の間からも、それでも「殺傷能力の高い銃」の規制に前向きな発言が聞かれるというが、全米的規模での規制運動は聞かれない。
 これに対して銃所持の権利保護を主張する活動団体の全米ライフル協会は、既得権益保護の立場から「一切の新たな銃規制導入に反対」(報道)する考えだ。

 (2)米国は憲法(修正事項)で銃の個人所持の権利を認めている国だから、悲惨な事件の間にも公然と銃規制に反対する団体、発言が聞かれる銃社会だ。
 国の政策(覇権主義による世界戦略)として世界各地に自国民の軍隊を派遣して、「自国民(軍人)、当事国民に多大の犠牲者」を出していて、「国内の銃犯罪だけ」に特化して「悲劇」として捉えられない国家理念、社会状況もあるのだろう。

 米国民からは、自分を護るためには、安全社会には銃規制ではなく「全国民が銃を所持すべき」だとの意見(インタビュー)も聞かれる銃文化社会だ。
 核のない世界をオバマ大統領が唱えながらも、世界最大の核保有国であり、あらたな核保有国は認めないという米国の覇権都合主義理念と同じ論理構造だ。

 (3)理解できないのは、国際テロ攻撃に対しては最大限の技術的、防御的、組織的安全対策を講じている米国が、国内の治安安全対策に見合った効果的に対応していない、できない社会構造だ。世界の警察を自認する米国の国内の治安警備に当たる連邦ほか警察力の対策力、対応能力不足だ。

 憲法(修正事項)で銃の所持の権利を認め、各家庭で銃が簡単に手に入る銃社会では治安警備対策にも限界があるということだ。
 社会安全問題解決策は、はっきりしている。米国が世界で展開する国際テロ組織、イスラム国家との対立構図でも戦闘、戦争行為では問題解決しないことを思い知らされている。

 (4)国、社会のパラダイム(paradigm)はそれぞれの起源、歴史、文化、伝統、風土、慣習で構成されて価値観が異なる。
 銃のない社会をテーゼ(these)とする日本、かってインドのガンジー首相の無抵抗主義もあれば、米国のように憲法(修正事項)で銃の個人所持の権利を認める国もあり、多様な世界観だ。

 人を殺傷する銃器が、「ゼロ」か「100」かの安全社会論だけでない、片付かないところに国と社会と個人の身を護る理念の不一致がある。

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草木もなびく安倍連立政権。 coalition government born

2012-12-26 20:11:16 | 日記
 (1)大勝の草木もなびく自民党第2次安倍連立政権の誕生(coalition government born)だ。民主党政権時代に大幅の金融緩和、建設国債の買い取りを迫る政府に対して、せいぜい物価指数上昇率1%に固執してデフレ脱却には政府の対策責任の必要を主張して日銀の独立性、独自性を強調していた白川総裁が、安倍首相が同2%程度を物価指数目標に設定して従わない場合には日銀法改正(総裁罷免権)をちらつかせて迫られると、衆院選自民党大勝を受けて当時安倍総裁への挨拶とかいって白川総裁の方から出かけて行き、すんなりと2%物価指数上昇目標を受け入れてみせた。

 (2)この安倍首相の日銀への大幅金融緩和を迫る姿勢を当初「無鉄砲」(報道)と強く批判していた米倉経団連会長は、これに安倍首相が(当時総裁)が強く不満(報道では激怒したと)を示したことから、一転自ら電話を入れて(報道)謝罪して、その後は安倍政策を全面支持する立場に豹変している。

 自民党と経団連の関係はかっての長期政権時代から蜜月協力、協調関係が続き、大企業からの巨額の政治資金供与に対して自民党も経団連、大企業寄りの政策、税制優遇政策で応えてきた既得権益政治であった。今回の自民党衆院選大勝の政権交代により、経済界(団体企業)の草木もなびく自民党回帰が鮮明になっている。

 (3)安倍連立政権は「危機突破内閣」として、デフレ円高不況に領有権問題による外交対応の閉そくした前民主党政権時代の政策放置(マニフェスト放置)に対して、次々と独自論の保守色の強い政策を打ち出して民主党政権とは違ったリーダーシップ力を誇示して、こういう時代だからの警戒感のない、頼もしさばかり印象を与えている。

 このとおりの保守色の強い政策を強引に押し進めれば、国際社会からとりわけアジア圏からまず強い警戒感と緊張を持って捉えられ、外交不安が増すことが懸念される。

 (4)今回の衆院選は、1票の格差がさらに増した選挙として全国で一斉に提訴されており、裁定場面によっては「選挙管理内閣」の役割を果たす結果になることもある。
 勇ましい独自色政策の影で、大勝の影響でどこからも1票の格差是正に取り組む姿勢、発言、懸念が見られないのは問題だ。

 今回の衆院選の投票率も「戦後最低」での大勝という「結果」をどう分析、理解するかによって、草木もなびく危機管理突破に意見集約して自画自賛突っ走っても来年度には節目、分岐点(衆院選大勝による憲法改正など保守色の強い政策遂行の政治環境)となる参院選を控えており、国民の意思、判断、審判の動向に影響を与えてくるだろう。

 (5)09年に政権交代で民主党政権、国民選択が政治基本理念を見直そうとしたもの、また現在の政治、財政、経済のインバランス(imbalance)環境をつくりだしたのも、もとは長期自民党政権の既得権益、密室政治の産物だった。

 安倍首相は5年前の自らの政権投げだしには謝罪してみせたものの、現在の保守色の強い独自政策打出しからは長期自民党政権時代の先送りの「負の遺産」について反省はみられない。
 自らの主張、理念に「草木もなびく」ことに一気呵成(かせい)ばかりでは、国家財政赤字1000兆円超の日本の現状、未来に政治責任は負えない。まずはお手並み拝見だ。

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