いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

東京アイロニー。 tokyo irony

2021-08-31 19:59:56 | 日記
 (1)東京都が若者の街渋谷で若者向け予約なしでのワクチン接種を実施して、早朝から長蛇の列が出来て開始前に当日の予定者数に達する(報道)という混乱になった。翌日には抽選方式でのワクチン接種に切り替えたが、今度は抽選券を求めて早朝から若者の順番待ちは続いた。

 (2)小池都知事はこの様子に皮肉(irony)たっぷりに、若者はワクチン接種に興味がないと思っていたと会見で語ったが、予約なしで炎天下長蛇の列となった都の見通しの甘さは差し置いて政府、都のコロナ対策に一向に従わない若者層への一方的な批判とも受け取れた。

 (3)小池知事が理解していないはずはないと思うが、今のコロナ社会事情ではパート、アルバイト、派遣など非正規従業員は事業者からワクチン接種をしていることを求められて、若者層にとっては(各年令層にも共通するものだろうが)早期のワクチン接種は就業、生活のためには欠かせない必要条件、アイテムであり、冒頭のようなワクチン接種を求めて長蛇の列となったことは考えられた。

 (4)小池知事の皮肉たっぷりの若者層批判会見は、自らのコロナ対策への無策、行政能力の無力さを示す自己的無責任さだった。まだ政府分科会の尾身会長がコロナ対策への若者の行動論理が理解できないとSDGsをテーマに取り上げる若手漫才タレントと対談する姿勢とはほど遠い小池知事の若者皮肉批判だった。

 (5)直近の世論調査で政府のコロナ対策に国民の70%が評価しないと答えて、政府対策への不満、不信をあらわしているが、政府、菅首相としては外出、移動の自粛を求め、尾身会長はこれまでから50%は人流を抑えてほしいと「お願い」をしながら十分に実効性はなく、効果があらわれないのは政府の国民行動頼みの無策のせいだけなのか、国民のコロナ感染抑制の本気度がないためなのか、相互間の疑心暗鬼が高まる不信、不安社会を招いている。

 (6)そこで専門家からはいつまでも成果、効果があがらない「お願い」ではなく、法的規制、罰則のある対策が必要との声が上がるが、海外例ではロックダウン(都市封鎖)でも感染拡大した事例もあり、政府は自民党、派閥の方だけ向いて、国民は政府の「お願い」に耳を貸さない相互不信、分断を解消することが先決であり、まずは内閣支持率20%台の菅首相が国民におわびから始めることだろう。

 (7)菅首相、総裁は改革として5年も幹事長として自民党を牛耳る盟友の二階幹事長交代の意向を示しているが、自らも総裁選への立候補を見合わせるぐらいの決意があっていいだろう。

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バイデン大統領の報復。 reprisal of president Biden

2021-08-30 19:56:33 | 日記
 (1)アフガンのカブール国際空港周辺で起きた自爆テロで米兵が複数犠牲になりバイデン大統領は報復(reprisal)を指示し、無人機で自爆テロにかかわったIS支部組織の1人を殺害し2日目も爆弾を積んだとみられるテロ関係車を攻撃(報道)した。

 (2)戦争放棄の憲法を持つ日本の刑法は報復主義をとらずに、裁判による罪刑法定主義を貫き、市民を殺害した暴力団のトップも裁判で死刑判決を受けた。国家と国家、あるいは国家とテロでもいいが戦争、戦闘で多くの犠牲者を出しながら余程のことがないかぎりは司法では裁かれない。

 第2次世界大戦の日本は東京裁判で戦争責任を問われたが、裁いたのは勝利した欧米連合国だった。バイデン大統領がカブール自爆テロの犯行声明を出したIS支部組織に「代償を支払わせる」と報復を指示したのは戦争の論理であって、司法の論理ではない。

 (3)当時の米国ブッシュ政権はイラク侵攻でフセイン大統領を拘束し、裁判にかけて処刑したが、侵攻名目の大量破壊兵器は確認できずに国際社会から批判を受けた。9.11同時多発テロ首謀者のオサマ・ビンラディン容疑をパキスタンの潜伏先で米軍が急襲して殺害するなど報復の方法論は様々だ。

 (4)米国バイデン大統領の報復の言葉には、被害の大きさ、行為の不条理さから世界からは批判も反発も聞かれなかったが、米国がまいた種でもあり違和感はあった。米国はタリバンがウサマ・ビンラディン容疑者をかくまったとしてアフガンに侵攻してテロと対峙して壊滅作戦を展開して米軍兵士も犠牲になりながらビンラディン容疑者を殺害して目的を達成すると、アフガンでの長い対テロ戦闘作戦からの撤収を表明して今日のアフガンのタリバンによる国内制圧、混乱を招いている。

 (5)アフガンに侵攻したのも米国、米軍なら、目的を達成したと都合よく撤収するのも米国、米軍であり、そのことによるアフガンの今起きている混乱、不安、治安悪化に対して向き合おうとしないのは大国のエゴだ。

 その大国のエゴとしての米軍兵士が犠牲となったカブール自爆テロを主導(声明)したIS支部組織へのバイデン大統領の指示による国家的報復の実行であり、テロ関与者の殺害だ。

 (6)本来なら司法国家としてテロ実行者を見つけ出し、裁判にかけて判決処分するのが自由民主主義国家米国の責任、責務であるが、それもテロ組織相手では容易でもなく、ましてテロ戦争と位置付けている米国としてはひとつの戦争行為という認識としてのバイデン大統領の報復指示なのだろう。

 (7)イラクで起きたことはアフガンでも起きる、繰り返す歴史と書いたが、そもそもはアフガンで米国がまいた種であり、バイデン大統領の報復指示にもとづく米軍無人機によるテロ関与組織への早い攻撃は米国民からの弱い米国、大統領との烙印を押される懸念に対しての強がりであり、戦争制裁主義でバイデン大統領の報復発言同様に違和感がある。

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アフガンから愛をこめて、退去。 departure from Afghan with Love

2021-08-28 20:45:21 | 日記
 (1)主権、独立国家としてまずやるべきことは国民の生命、安全、財産、権利を守ることだ。タリバンがほぼ制圧したアフガンでは、国内混乱、危険を避けて各国は輸送機を派遣して自国民、アフガン協力者の国外退避、退去が進んでいる。
 報道によると10万4千人以上が退避、退去して、米国人は残り千人程度、韓国は390人救出のニュースだ。

 (2)日本は自衛隊機3機に政府専用機1機をパキスタンなど周辺国で待機(報道)させているが、500人前後とされる日本人家族らはカブール国際空港にまだたどり着けていない(同)。わずかに1人が自衛隊機でパキスタンに輸送された(同)だけだ。

 日本政府は国外退避、退去希望者が空港まで安全にたどり着けるようにタリバン側と交渉しているとしたが「難航した」(同)とみられる。

 (3)米国、ドイツ、韓国など諸外国はなんとか希望する自国民を自国の輸送機でカブール国際空港から国外退避、退去している中で、日本のこの遅れはどうしたことなのか。タリバン側との交渉が「難航した」内容は伝えられていないが、前アフガン政権への日本側の支援、協力が問題になっているのか、個人的にも中村哲医師の現地でのアフガン市民生活への献身的な人道的な指導、協力は広く知られて、国民的に尊敬されていることであり、前政権否定のタリバン側との交渉が難航しているのは気がかかりだ。

 (4)またこういう交渉では必ずといっていいほど資金(カネ)の提供がかかわってくることが考えられるが、日本だけが遅れていることにはどうだろうか。テロ組織となれば世界各地での自国民の身の安全に恐怖となる可能性があり、簡単には身代金の提供には応じられないが、タリバンとはいえアフガン政権を奪取して国家統治を進めることが確実な政府を相手に他に有効な外交的手段による救出方法がないなら、日本人の生命、安全を保障するために国外退避、退去のために財政的裏付けを考えることはひとつの方法論だろう。

 (5)世界各国がアフガンからの自国民の国外退去を進めている中で、日本が自衛隊機を待機させながらまだ1人の国外退去だけというのも落差が大きすぎる。自国民の生命、安全にかかわる基本的問題だ。

 国連もこれにどう関与しているのか。まさか安保理で米国と中国、ロシアがこの問題で対立しているわけでもないだろう。国連が一致協力して安全対応をしなければならない。何のための国連か。
 
 (6)米軍のアフガン撤収を今月末にひかえて、カブール国際空港周辺ではIS関係テロ組織(表明)による自爆テロも発生して空港警備の米軍兵士も含めて110人が死亡(報道)したという事件も起きており、アフガン混乱、治安悪化が懸念される中でアフガンから国外退去を希望する日本人など関係者500人前後の人々の生命、安全を日本政府は責任を持って保障し、早く国外退去、輸送を進める安全責任、責務がある。

 (7)米国など友好国との連携、協力を進めて、タリバン側との接触(タリバン側と中国外相が会談)もある中国とも情報共有して日本人らの生命、安全を守らなければならない。
 

 

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海底トンネルの海洋放出。 the ocean discharge of submarine tunnel

2021-08-27 20:01:49 | 日記
 (1)東電が福島第一原発事故の汚染処理水を海に放出する方針にあたって、海底トンネル(submarine tunnel)を使って沿岸から沖合1Km先に放出する計画を発表した。少しでも風評被害をやわらげようとの配慮らしいが、沿岸から放出しようが沖合1Km先の海底トンネルから放出しようが「海」に基準値以下に薄めた汚染処理水を放出することには変わりはない。

 (2)海洋生物にとっては沖合1Km先に放出のほうが影響度は高いともいえて、論理のすり替え、レトリック(rhetoric)にすぎない。どちらにしても海でつながる近隣国からの批判あり、風評被害は高まり、避けられないだろう。

 国際基準値以下まで汚染処理水を薄めて海に放出するしか方法がない、見当たらないのであれば、見えない海底トンネルの海洋放出よりは海外でも事例のある「見える」海洋放出で安全性、被害性の少ないことを知ってもらうことも「見える」分だけごまかしがきかずに説明力があるともいえる。

 (3)専門家からも沿岸からでも沖合1Km先の海底トンネルからでも変わらないとの指摘もある。政府、東電は2年後を目途に基準値以下に薄めた汚染処理水の海洋放出を決めておりそれに沿った対策だが、そうではあっても他に科学的考察、研究、方法による安全な汚染処理水の処理方法(国際基準値以下に薄めた)はないのか、基準値以下に薄められているとすれば原発施設内での再利用、活用方法は考えられないのか、同時進行で考え抜くことも必要だ。

 (4)コージェネのように冷暖房設備、発電設備の循環型エネルギーに活用できないのか、福島第一原発施設内での再利用、活用ができればそれにこしたことはないし、それが責任だ。福島第一原発は今後40年と途方もない時間の廃炉が決定しており、施設内で再利用、活用、管理できればそのうちにより安全な科学的処理方法の研究開発も考えられる時間はある。

 (5)他でもない、根拠のない原発安全神話のもとに狭い日本に54基もの原発建設を進めて、安全対策が必要だとの専門家の意見にも耳を貸さずに発生した東日本大震災の大津波に甚大被害の福島第一原発事故の被害リスクは地元自治体、住民、漁業関係者の危険影響被害負担では筋が通らない。

 (6)一時的な基準値以下に薄めた汚染処理水の海洋放出であっても、これをいつまでもということではなく、同時進行、並行して地元利害関係者に迷惑を及ぼさない汚染処理水の安全処理方法、開発、研究に全力をあげなければならない。

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ウクレレとG.ハリスンとR.ストーンズ。 ukulele & G.Harrison & R.Stones

2021-08-26 20:21:00 | 日記
 (1)吉田栄作さんの財津作品カバー曲「人生はひとつ でも1度じゃない」はウクレレ演奏で始まる。財津和夫さんが今年自分を励ますためにと発表した新曲で、早速、吉田栄作さんがカバーしてこれからコロナ社会で人々を励まし、鼓舞するみんなの輪唱につながればいい。

 (2)ウクレレ演奏というとポール・マッカートニーさんの18年日本公演でG.ハリスンさんの「Something」をウクレレ演奏で歌いだして、途中からE.ギターバージョンに移行して哲学的音階を引き立てる感動深い演奏となった。

 ポールはG.ハリスンはウクレレが得意だったと紹介している。G.ハリスンのギターは聞けばすぐにそれとわかる独特の音色、リズム感があって、ちょっとズラして音の裏を取る弾き方がとくによろしくて情感がよく伝わってきてすばらしい。

 (3)ジミヘン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、E.クラプトンのような派手さはないが、いわゆる好きなものには良さがよくわかる玄人受けする音色、技巧といえる。「Here comes the sun」はヒマラヤから昇る神々しい朝日を歌ったといわれて、インド、バングラディシュのアジア地域の仏教、ヒュンドゥー文化に根差した宗教的な思惑、思想が込められている。

 (4)G.ハリスンはビートルズ以後のソロになってからの代表作「My sweet road」もインド思想、哲学への志向、思惑が強く打ち出された作品で、ヒュンドゥー教の神を讃える「ハレ クリシュナ」のコーラスがくり返される印象深いメロディとともに感動を伝えてくる。

 ビートルズ初期作品の「And I love her」でのG.ハリスンのアコースティックギターも独特の音間の取り方が音色とともに心地よいグルーヴ感を際立たせている。

 (5)R.スト-ンズは世界で活躍する最長寿のロックバンドといっていいだろうが、ドラマーのチャーリー・ワッツさん(80)が亡くなった。R.ストーンズはビートルズとも親交が深く、ビートルズはR.ストーンズに楽曲も提供している。ビートルズの「All need is love」の世界同時衛生生放送でもミック・ジャガーさんが多くのコーラスの中に参加している。

 (6)同じオリジナルメンバーの自由奔放な音楽スタイルのミック、ギターのキース・リチャーズさんを淡々とした強いリズムのドラムで支え、静かな男が亡くなった。

 R.ストーンズはこれまでもメンバーの死亡、交代の中で半世紀以上も音楽活動を続けて世界に話題曲を発信続けており、このままでは終わらない。

 

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