(1)イタリアは子どもの頃は学力が優れていても、大人になるに従って学力(能力?)は低下するという特集記事があった。どうも閉鎖社会で教育の国際化が進まないことが要因にあげられていた。
ヨーロッパの他国と比較して狭い小国ながら地中海の半島に位置して貿易アクセスにも恵まれて、芸術と歴史、ファッション、車、観光のパラダイスとして発展した国だが、政治が安定せずにギリシャとともに国家経済衰退を先行させてきた。
政治の不安定、崩壊が経済力衰退を招き国民の教育水準に影響するのは因果関係がある。
(2)ヨーロッパと東アジアの国の立地条件に違いはあるが、日本も狭い国土の島国で閉鎖社会の文化、歴史を持ち教育の国際化が進まないが、海運アクセスに恵まれて貿易、物づくり、高い技術開発力、国民性で経済発展をとげてきた。
自民党長期政権は既得権益保護、大企業中心、密室政治、党利党略と問題を多く抱えながらも、政治的安定に支えられて経済成長の付加価値効果はあった。
日本はここ10年単位ではノーベル賞授賞者も米国に次いで多く輩出している科学技術立国であるが、国の投資効果も含めてOECDの大学世界ランクでは東大が日本のトップとしてようやく20位台に顔を出す程度で評価が低く、初等、中等教育でも国際学力比較では北欧、米国に劣るランク付けだ。
しかし、最近の「大人の学力」比較では読解力、数的思考力で世界トップとの評価を得ている。高度なパソコン操作能力は欧米に劣るが、国民平均力は高いというのも大人の学力の高さを示すものだ。
(3)これだけで一概に言えないかもしれないが、せめてそういう比較データがある以上、日本は大人になるに従って学力(能力)が向上する社会と言えそうだ。
国内にいると政治の安定などどこ吹く風かと思える国民を置き去りにした政府、与党、国会の暴走、迷走ぶりだけが目に付くことばかりだが、自民党長期独占政権の風土、風化、へい害の中で民主党政権の誕生を選択したり、この国民が選んだ民主党政権が期待外れとわかると再び数年で見切りをつけて自民党政権に戻す政治安定志向の国民意思が働くところは、国外から見れば良識のある国民の判断、行動で非常に安定した国に映るのだろう。
(4)教育水準はノーベル賞授賞者の輩出の多さ、大人の学力の高さが示すように高いレベルを維持していると思うが、政治が比較安定しているのに対しての教育環境は優れているとはいえない。
国による教育投資の低さは教育の国際評価を低くして、頭脳の海外流出も止まらない。政治の教育政策に一貫性がなく、その場その場の状況に場当たり的な対応をしてきた。「詰め込み式」のへい害が出ると「ゆとり」教育に走り、今度は国際比較の子ども学力低下データが出れば授業時間の増加に走るというふらつき度だ。
(5)高学歴偏重社会の反省から比較競争を加速させる全国学力テストを一旦廃止しながら、子どもの学力低下と判断されれば近年に復活させた。
全国学力テスト結果を公表しないとしながら、来年からは自治体の判断で公表できることを決めた。教育の迷走(perplexity of education)だ。
これではただでさえ質、能力の低下した学校現場ではついていけないだろう。成長途上の子どもの学力(体力も含めて)など、その時点を切り取って比較評価しても意味などない。明日はまた成長しているのだ。
ヨーロッパの他国と比較して狭い小国ながら地中海の半島に位置して貿易アクセスにも恵まれて、芸術と歴史、ファッション、車、観光のパラダイスとして発展した国だが、政治が安定せずにギリシャとともに国家経済衰退を先行させてきた。
政治の不安定、崩壊が経済力衰退を招き国民の教育水準に影響するのは因果関係がある。
(2)ヨーロッパと東アジアの国の立地条件に違いはあるが、日本も狭い国土の島国で閉鎖社会の文化、歴史を持ち教育の国際化が進まないが、海運アクセスに恵まれて貿易、物づくり、高い技術開発力、国民性で経済発展をとげてきた。
自民党長期政権は既得権益保護、大企業中心、密室政治、党利党略と問題を多く抱えながらも、政治的安定に支えられて経済成長の付加価値効果はあった。
日本はここ10年単位ではノーベル賞授賞者も米国に次いで多く輩出している科学技術立国であるが、国の投資効果も含めてOECDの大学世界ランクでは東大が日本のトップとしてようやく20位台に顔を出す程度で評価が低く、初等、中等教育でも国際学力比較では北欧、米国に劣るランク付けだ。
しかし、最近の「大人の学力」比較では読解力、数的思考力で世界トップとの評価を得ている。高度なパソコン操作能力は欧米に劣るが、国民平均力は高いというのも大人の学力の高さを示すものだ。
(3)これだけで一概に言えないかもしれないが、せめてそういう比較データがある以上、日本は大人になるに従って学力(能力)が向上する社会と言えそうだ。
国内にいると政治の安定などどこ吹く風かと思える国民を置き去りにした政府、与党、国会の暴走、迷走ぶりだけが目に付くことばかりだが、自民党長期独占政権の風土、風化、へい害の中で民主党政権の誕生を選択したり、この国民が選んだ民主党政権が期待外れとわかると再び数年で見切りをつけて自民党政権に戻す政治安定志向の国民意思が働くところは、国外から見れば良識のある国民の判断、行動で非常に安定した国に映るのだろう。
(4)教育水準はノーベル賞授賞者の輩出の多さ、大人の学力の高さが示すように高いレベルを維持していると思うが、政治が比較安定しているのに対しての教育環境は優れているとはいえない。
国による教育投資の低さは教育の国際評価を低くして、頭脳の海外流出も止まらない。政治の教育政策に一貫性がなく、その場その場の状況に場当たり的な対応をしてきた。「詰め込み式」のへい害が出ると「ゆとり」教育に走り、今度は国際比較の子ども学力低下データが出れば授業時間の増加に走るというふらつき度だ。
(5)高学歴偏重社会の反省から比較競争を加速させる全国学力テストを一旦廃止しながら、子どもの学力低下と判断されれば近年に復活させた。
全国学力テスト結果を公表しないとしながら、来年からは自治体の判断で公表できることを決めた。教育の迷走(perplexity of education)だ。
これではただでさえ質、能力の低下した学校現場ではついていけないだろう。成長途上の子どもの学力(体力も含めて)など、その時点を切り取って比較評価しても意味などない。明日はまた成長しているのだ。