(1)21年末時点での国連関係機関(42機関)で働く日本人職員が956人(報道)で過去最多となった。こちらは女性の進出も多く61.5%の588人だ。日本国内では職域への女性進出がなかなか進まずに、推進する政治の世界でも女性議員の目標ははるかに及ばない現状での国連職員の日本人女性の多さだ。
(2)国連機関の日本人職員の増加は多様な能力の高さとあわせて「戦争をしない国」、平和憲法維持の国是と無関係でもあるまい。やはり戦争当事国の職員となればいくら公平、公正な立場での平等な職務といわれても心にわだかまりはあり、国連機関で日本のように戦争をしない国、紛争国でない職員の割合が増えるのは理解できる。
(3)日本が国際社会で存在感、役割を示せれるのは、平和憲法維持、戦争をしない国であることのモチビティ(motivity)があることを政府、企業も理解すべき日本人国連職員の過去最多、多さだ。
(4)誰が生きていて、誰が亡くなったのかがよくわからない高令化社会だ。長引くコロナ社会の断絶の影響もあるが、昨年から今年にかけても著名な音楽家、ミュージシャン、デザイナー、作家、芸能人のふ報が続く。
元気だと思っていた人のふ報を聞くと時代の移り変わりを見る思いで、確実にひとつの時代(one era)の終わりを感じる。
(5)三宅一生さん、森英恵さんが今夏相次いで亡くなって、デザイナーとして着やすさ(プリーツ)の革新的開発、海外進出の先駆けで独自の高い境地をひらいて世界的な服飾職能で活躍されて、高令ではあったが常に名前に華やかさがあって元気だとばかり思っていた中での突然のふ報だった。
(6)稲盛和夫さん(90)の24日の死去も「ひとつの時代」の終わりを感じさせるものとなった。若くして起業した京セラの稲盛和夫さんとして高名であり、常に新しい分野に挑み続けて、政治にも影響力を与えてきた。
困った時の稲盛さん頼りでJAL再建にも尽力主導したが、時代はカリスマからかっての稲盛さんがそうであったように若い才能、ベンチャー起業の発掘時代だ。
(7)稲盛さんは禅宗の寺院で得度して、「得か損か」ではなく「善か悪か」、「人間としていいことか、悪いことか」の価値基準の経営哲学(報道)で日本経済を主導してきた強い輝きの個性の経済人だった。
現在の企業のコンプライアンス不足、不正、不法時代をどうみているのか、聞きたかった。