いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

AIの人間性。 humanism of artificial intelligence

2017-02-28 19:39:23 | 日記
 (1)AIロボットが店頭で客を案内したり、プロ棋士と将棋、囲碁で対戦して株式投資の運用、小説まで書く時代だが、もちろん出来ないこともある。
 福島第一原発事故で原子炉内格納容器のメルトダウンした核燃料の実態が超高濃度放射線量に阻(はば)まれてまったくつかめない中で、東電が開発したロボットを使って撮影を試みたが破壊された構造物に行く手を遮(さえぎ)られて、また超高濃度放射線量の影響かロボットの作動が急に止まったり(報道)動かなくなったりで、この試みも再検討に迫られている。

 (2)さすがのAIロボットも破壊原発の前では今のところはなすすべもない。廃炉まで40年は要するといわれる原発だが、手をこまねいている訳にはいかない。
 完全防護装備の人間でも作業5分ともたない破壊原発施設核心部分であるが、やはりAIロボットに活躍してもらわなければならない。

 (3)ケイタイ、スマートフォンは使い方によっては便利で効果の大きいものだが、家庭内でもそれぞれが各自のケイタイ、スマホを持って1日中使っているとなると、通信料、利用料負担も相当なものになる。

 1世帯当たりのケイタイ、スマホ通信料が16年統計で平均9万6306円(報道)となって前年比5%超増加して、最高を更新した。 当然のように家計負担に占める割合は3.31%と大幅に伸びている。
 便利は便利でおもしろいように使っているが、負担経費のことを少しは考えているのかと心配にもなる。

 (4)政府は実態を踏まえて関連各社にケイタイ、スマホ料金等の軽減、低廉化を要請しているが、一方で政府はケイタイ、スマホ料金の過度な値引き販売を規制して価格競争の公正化を打ち出しており、市場での政策効果はみられない。

 AIに費用対効果の理念、方策も教えてもらわなければならない。AIロボットは人間の労働形態の60%ぐらいは肩代わりできるといわれて、人件費抑制の企業論理からはAI導入が進められている。

 (5)AIには冒頭のように万能性はあるが、一方で急激な変化、セオリー、データでははかりしれない事態への対応にはついていけない問題も残されており、米国ではトランプ現象の異変影響による株価相場に苦戦も強いられているようだ。

 そういえば昨年の大統領選でも大方の予想のクリントン候補優勢の中でメディア分析がトランプ候補勝利を予想できずに失態を演じたのは、大きな意味で急激な国民意識の変化に対応できないAIを使った、信頼した失敗例でもある。

 (6)冒頭の福島第一原発事故でのAIロボットは、人間の愚かな行為に対して警告を発しているようでもあり、極めて人間性(humanism of artficial intelligence)を覚える。

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アカデミー賞と政権批判。 academy award and criticism of political power

2017-02-27 19:32:11 | 日記
 (1)米アカデミー賞(academy award)の季節がやってきた。アニメ主流の映画界にあって、昨年は白人俳優中心のバイアス(bias)な授賞が際立って人種問題が話題となり、近年は映画作品の注目度の低下は避けられずに何かと映画文化人としての政治的な色彩、発言の強いアカデミー賞授賞式の傾向が伺える。

 純粋な映画ファンからすればちょっと鼻につく映画文化人の本流ではない脇道にそれた感のあるアカデミー賞授賞式だ。

 (2)今年も授賞式に先だってのビバリーヒルズでの集会で、ジョディ・フォスターさんらがトランプ批判を展開しているとの報道だ。

 ビバリーヒルズで有名俳優が政権批判(criticism of political power)とくれば、社会派セレブの代表のような集会光景で、まさしく昨年の大統領選でトランプ大統領を誕生させた白人マイノリティ層が格差社会を支配する一部の特権階級、セレブ層として非難して否定し、時代と社会の変革を求めた構図、光景でもある。

 (3)それでも米国伝統の自由主義、理想主義からトランプ政権の暴走に歯止めをかけるべく有名俳優が批判するのは、トランプ政権の逆手をとってオルタナティブ・ファクト(alternative fact)として一方の社会的立場、存在をあえてみせて対抗しているようにもみえる。

 しかしその一部の特権階級、セレブ層が今トランプ大統領に批判の声を上げても、昨年のトランプ大統領を選んだ米国民の中ではマイノリティということにすぎずに、1%の富裕層が99%のその他国民を経済支配する米国格差社会の中では「数」のマイノリティに甘んじるだけだ。

 (4)どうすれば現在のトランプ大統領、政権の暴走を止めることができるのかだ。米国内の支持された政治体制、背景は別にしても、対外的には難民など排除に保護主義で貿易不均衡、核装備競争強化とこれまでの協調主義体制に根本的に逆行する主張を展開しており、国際政治、経済、社会にとっては不安と不信と危惧を増幅させる米国トランプ政権で、このままでは済まないだろう。

 影響力はこれまでの覇権国家米国の立場から世界的なものとなるのは避けられないが、あくまでも基本は米国の国内問題ということで国内のトランプ大統領、政権への批判の高まりに期待するしかないのだ。

 (5)このままでは就任後の経過が似ている籾井前NHK会長の例を参考になんやかんやといっても任期4年はやり遂げるのではないのかと書いたが、そうなるかもしれない。
 少なくともトランプ支持の階級層から非難、否定されている特権階級、セレブ層の人たちが前出のようなトランプ批判をくり返しているうちでは、支持は広がらないだろう。

 米国社会では特権階級、セレブ層と白人マイノリティ層が融合することは考えられずに、昨年の大統領選で民主党クリントン候補の総得票数がトランプ大統領支持票を上回った(代議員獲得制度で負けた)実績の民主党がまずは新政権と友好関係の100日間が過ぎてどう出るのかが焦点だ。

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政治の貧困化。 indigencism of politics

2017-02-26 20:03:28 | 日記
 (1)安倍政権になって特定秘密保護法制定から、国は情報を「守る」ものではなく「隠す」ものへと変化、転化させた。日本では国民に必要な情報は完全に政府に一元管理されて、公表されることはないと思わなければならない。

 経産省はこれまでオープンだった仕事場への外部者の立ち入りを禁止して、終日すべての出入口を施錠することをルール化して実施した。いくらドアに施錠してみてもコンピュータに侵入して情報が漏えいすることもあり、この幼稚で自己満足、大人げない作法は笑うしかない。

 (2)本来、国家が国民に公表できない機密などあってはならずに、通常仕事関係、取材でしか訪れない一般人など立ち入る用事もない政府機関の仕事場などは、所定の手続きを済ませた情報管理のルール化を徹底しておけばオープンにしておいてもいいことだ。

 彼らはどれ程の重要国家機密を取り扱っているつもりなのか聞いてみたいところだが、心にも重い施錠をして答えてはくれないのだろう。政府機関の文書管理の秘匿性は国会答弁を聞いていても危険水域を超えて独善的だ。

 (3)もちろん仕事場に無断で立ち入り勝手な行動をされては秩序もなにもないが、これまでも入館者のチェックなど必要以上に節度ある対応はなされてきたはずだ。
 この経産省の仰々しい施錠外部者閉め出しのアピールは、国、政府が情報を国民、社会に隠す意図を具現化したものと受け止めて、民主主義、自由主義政治へのアンチテーゼ(antithesis)として警戒しなければならない。

 (4)米国ではトランプ政権が定例記者会見を非公式なものとして、参加できるメディアを選別(報道)した。都合の悪い情報隠しだ。CNNやニューヨークタイムズなど政府の対応に批判的なメディア10社を閉め出したといわれる。

 トランプ大統領が側近の安保担当大統領補佐官が辞任するきっかけとなった事前にロシア情報当局者と頻繁に連絡を取っていた報道に対して、情報源を公開するよう求めて対象メディアを記者会見から除外したものだ。

 (5)国家に国民に隠す機密などあってはならないことと、重要情報を国民に知らしめる権利は同質のものであり、その正確性、確実性のために情報源は保護されるというのが知る権利、報道の自由であって、これに報復するかのようなトランプ大統領の常識無視、普遍的原理原則に反する主張は民主主義、自由主義へのアンチテーゼだ。

 (6)21世紀は政治の貧困化(indigencism of politics)が世界的な問題となって、経済、社会、文化にも影響を及ぼしている。米国も日本も危険な領域に入っているということだ。

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アルティメット・フライディ。 ultimate friday

2017-02-25 19:59:41 | 日記
 (1)鳴り物入りで始まった午後3時退社のプレミアム・フライディの初日は実施130社(報道)に留まった。国会審議も政府先導する意味があるとかで、予算案の成立日程を翌週に先送りして午後3時には安倍首相も官邸を出て座禅に芸術鑑賞を楽しんだとある。

 国会は懸案、問題続出で安倍首相夫人が名誉校長を務める(問題発覚後辞任)小学校建設地の前例のない格安払い下げ問題も発覚して、今それどころではない。世耕経産相も業種によっては金曜日は忙しいところもあり、別の曜日に移行して実施することを提言していた。

 (2)中小企業からはそんな余裕はないとの声も聞かれて、賃上げ同様に大企業との経済格差社会が浮き立つ背景事情だ。時間的に中途半端に仕事はやっているから、下請けなど立場上午後3時退社できない仕組みの労働格差も生まれている。

 月1回の午後3時退社がどれ程の効果があるのか疑問だ。かって土曜日も含めて週6日労働制であったが、土曜日の就労時間を残り5日間に割り当てて週5日労働の週休2日制にしたようなインパクトは期待できない。

 (3)この論理でいけば、むしろ月1回は週休3日制のアルティメット・フライディ(ultimate friday)にして気持ちも時間にもメリハリの効く、使い勝手のいい対応の方がありがたみ、活性化が出るというものだ。

 まだ時代、社会は過重労働負担の様々な問題化に接して労働時間の短縮、働き方改革を掲げても、結局は自宅に仕事の残りを持ち帰るだけという醒めた声も聞こえるが「働き方」については当事者が真剣に考えるべきだ。

 (4)1日の労働時間を有効に充実して使っているのか、通常1日の3分の1(8時間)を労働に費やして効果が上がらないというのは、どこかに問題があるということだ。

 人間が集中して能力を発揮できる時間は限られており、専門的研究でも実証されている。映画にしても音楽(コンサート)にしても長ければいいというものではなく、集中して理解して楽しめる時間はアーティストからは90分から2時間程度ともいわれて、やはり限られてくる。

 (5)働き方についても法定1日8時間労働の基準の中で、能力を発揮する方法論(methodology)を考えなければならない。もうそれ以上の時間をかけるということになれば、それは惰性であり、自己満足であり、パラドックス(paradox-逆説的)な思考というべきバイアス(bias-偏り)のかかったインバランス(imbalance-平均平衡感覚を失った)状態で不健康そのもので注意が必要だ。

 (6)だからそこで止める決断も出来ない惰性で自己満足に陥るだけに循環していく。今年は祝祭日が土曜日(法律上は休日ではない)に多くかかる暦で、その分振り替え休日も減って例年に比べて休日が少ない1年だ。

 戦後復興のための昼夜労働をいとわない高度経済成長時代から、情報化グローバル社会の到来で産業構造改革にともない労働効果、効率主義による労働時間の制限社会思想が見直されて、労働休日が大幅に増やされた。

 (7)今回のプレミアム・フライディ実施は社会思想的にもインバランスなもので、効果は限定的で中途半端なものになる懸念はある。
 むしろ月1回は週休3日制にしてメリハリをつける方法論が、体内細胞の活性化にはいいだろう。それが労働効果、効率持続性につながるというものだ。

 

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地位協定の司法判断。 judicial decision of status agreement

2017-02-24 20:05:27 | 日記
 (1)トランプ大統領の難民など入国禁止大統領令は連邦裁判所によって一時効力停止の判決が出されて、大統領の権限、政治判断に対しても司法として公正、公平な立場から判断を示すパラダイム(paradigm)社会であることを示した。

 沖縄嘉手納基地の周辺住民が国に夜間、早朝の米軍機の飛行差し止めなどを求めた騒音訴訟問題で、昨日那覇地裁は騒音被害の損害賠償は認めたが、米軍機の飛行差し止め請求については「日米安保条約や日米地位協定によれば、国は米軍機の運航などを制限できる立場にない」(判決要旨)とこれまでのステレオタイプの判断で住民の訴えを退けた。

 (2)米軍機の飛行差し止めは国の安全保障政策と大きな関わりのある政治判断の問題なだけに、これまでも司法、裁判所は直接判断を下すことをしてこなかった。

 しかし、日米安保条約のもとに沖縄に駐留米軍基地の70%以上が集中して、住民の安全安心生活が極度に脅かされるというパラドックス社会(paradoxical society)が問題となっており、さらに「日米地位協定」(status agreement)は沖縄県民の基本的人権、生活権が米軍、軍人関係者の権利優先のために一方的に制限、差別化された不平等条約協定であるだけに、司法、裁判所としても米軍機飛行差し止め訴訟ではわざわざ「日米地位協定」をあげて国が関与できる問題ではないと司法判断を回避するのは、公正、公平性の本質論を取り違えているといわざるを得ない。

 (3)国の安全保障にかかわる重要基本政策であっても判決回避する理由の「日米地位協定」が沖縄住民の人権抑圧、差別的不平等協定であれば、日本国民の基本的人権を保障する国の責任について重要な司法判断を示す法的責任がある。

 米国大統領の重大な法律(大統領令)判断に司法として人権擁護の立場から待ったをかけた、連邦裁判所の勇気ある司法判断こそが求められる司法の役割、責任として見習うべき姿勢だ。

 (4)三権分立の立場から司法が国の重要基本政策に対して深入りせずに判断を避けるのは一定の理解はできるが、それがわざわざ不平等人権抑圧、差別的「日米地位協定」を前提(判決理由)としての司法判断回避ということであれば、その前に「日米地位協定」の問題性について司法、裁判所として見識のある判断を示す必要がある。

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