「PIC AVR 工作室」サイトの日記的なブログです。
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本
/
2010年02月09日
ようやく本を読む時間が少しずつ取れるように
なってきたので、しばらくは積ん読消化月間。
ここ数日で読んだのは
やさしいUML入門―
Javaオブジェクト・モデリング
。今日やっと読了。
UMLはこれまでに何度も齧りかけては吐き出して、
齧りかけては吐き出して…
なんだか解んないけどなぜかオイラの御口に
合わなかった…
この本を読んで、これまで以上にUMLが噛み砕けて
来たのは確かなんだけど、なぜ御口に合わなかったのか
その点がようやく見えてきた。
一つには、解りづらいアイコン類やその使い道、
色々な図と図の関係性、そして処理言語系との
つながりのわかりにくさ。
まぁ、その辺はこの本読んである程度掴めた。
特に付録部分がなかなか纏まってて良し。
ユースケース図ドリブンの概念もそこそこ腑に落ちた。
ただ、やっぱアイコン類とか表現方法がイマイチ過ぎ。
特に一番ユーザの目に触れるであろうユースケース図
は困ったもの。外部のアクターは何故人型のアイコン
で書かないといけないの?
外部のデータベースも人型のアイコンとして書く
っていうのはどうしても解せない。そんな幼稚園児
の落書きみたいのをどうやってユーザに説明すんのよ?
結局ユーザに説明する時には、ユーザ説明用の
ドキュメントに焼き直ししなきゃいけ無いジャン。
非効率。
もう一つはドキュメンテーションを1つの統一規格に
しようという考え方そのモノに無理があるということ。
業務分析~設計~製造のドキュメンテーションって
いうと、昔からUML以外にも数多の手法があるのは
周知のとおり。
その手法。オブジェクト指向を取り込むにあたり、
手法そのモノを全世界統一基準的なモノに纏めあげ
て行こうっていう思想自体は悪くないんだけど、
そもそもそこに無理があるんだな。
そもそもそういう”一つの思想・世界観に統一”
っていう考え方は、西洋ならではの宗教観から
生まれてくるのかもしれない…。
もともと唯一絶対神しか認めない歴史上の宗教観が
根付いた文化だから、やっぱり「統一」とか「唯一」
とか、現代でもそういうのが好きなんだろうな。
一方ニッポン。ニッポンには八百万(やおよろず)
の神がいるという文化・世界観のお国。もともと
統一とか唯一とか言うことがココロの琴線に
引っかかり難いのかもしれない。
で、統一(unified)などという事へのコダワリも…。
そもそもお客様は神様。そしてその神様は八百万柱。
いや、全世界では八百万どころじゃない…。
とすれば、統一することに意味があるわけじゃなく、
お客様指向で考えれば八百万通りの表現方法の方が
都合がいい。究極のカスタマイズ。究極のワンオフ。
開発の効率化や標準化は確かに大事かもしれない
けど、人型アイコンにデータベースの意味を見出す
苦労をユーザに課すより、ある程度の枠組みだけ
決めて置く方がよっぽど使いやすい気がする。
開発コスト削減は大事だけど、UMLはあくまで開発者
の目線であって、ユーザ目線には立ててない気がする。
そんなことでは結局、リリース後にユーザから
「そんなこと言ってない」
「そういう意味ではない」
「あれもこれも実現されてない」
みたいな話になるのが目に見える…。
多分象牙の塔に篭っていいのは学者さんだけなのだ。
(いや、むしろ最近仕事上お話させて頂いている
学者の方々は象牙の塔になど篭ってないんだけど…
技術者のほうが象牙好きなのか?)
まぁ、ゼロからUMLを触ってみるには良い本かも
しれないけど、UML自体はオイラにはあまり
必要が無い気がするな。
UMLがオイラに必要無いって事が判ったことが
唯一の収穫か?
あ、クラス図くらいは十分役に立つかも。
まぁ、八百万の神なのかガラパゴスなのか…。
前者の良いところが認められることを祈りつつ…。
次はどの本に手をつけようかな…
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