こないだ、あちこちのサイレンが鳴って、私が住む地区で火事が発生したとの緊急放送が流れた。
「○○峠北東200m、△△で山林火災発生。受け持ち分団は‥‥」て言うてる。
けど、なんちゃら峠やら△△やら、どこのことか私にはわからん。
外出てみたり二階から見渡してみたりしても、煙上がってるようには見えへんし、臭いもせん。
どっか離れたとこなんやろ、思てたのに、20~30分したら消防車が次々やって来て、すぐ下の道で止まる。
で、うちの前の急坂を、消防団の服着た男の人らがゼイゼイ言いながら駆け登っていく。
この坂の奥の空き家で、掃除に来てた人が燃やしてた火ぃが急に大きなってしもたんやって。
村の男衆が即駆けつけて、消防団が到着した時にはほとんど消えとったって。
毎年秋に町のあちこちで行われる消火栓訓練。
皆歳とってしもて、参加する人は各地区ほんの数名ずつ。
それでも、自分らで消すしか術のないここら辺では、訓練やめるわけにはいかん。
火事にしても、急病にしても、プロの救援車が到着するまでに40~50分はかかるこの山間地。
ほれぼれする自然と引き換えに、覚悟も必要なんよね。