朝から雨。
することもなくストーブ前で寝そべるお二人。
まあ、晴れててもこの方々、することは特にはないんやけど。
やおら「いち」が体丸めた。
「ま、まぶしい‥」
手ぇだけやのうて、足まで使こて二重、三重ブロック。
一方、スピカはというと、窓の方にまともに顔向けたまま無防備。
スピカ、だいじょぶか?
眩しないんか?
失礼。
そのお手々とあんよでは、
届かんか‥。
朝から雨。
することもなくストーブ前で寝そべるお二人。
まあ、晴れててもこの方々、することは特にはないんやけど。
やおら「いち」が体丸めた。
「ま、まぶしい‥」
手ぇだけやのうて、足まで使こて二重、三重ブロック。
一方、スピカはというと、窓の方にまともに顔向けたまま無防備。
スピカ、だいじょぶか?
眩しないんか?
失礼。
そのお手々とあんよでは、
届かんか‥。
昔、昔、
ニューヨーク行ったことある。
何食べても、特別美味しいとは思わんかった。
けど、どこかの売店で買うて食べたベーグル、これは衝撃やった。
なんも挟んでないプレーンベーグルやったけど、生地は堅めで、それでいてもっちもち。
なんちゅうても、でっかい。
いっぺんでは食べきれんと、二日間かかって食べた。
日本でもベーグル売ってるお店あるけど、なんか違う。
第一ちっこい。
こないだ、ホームベーカリーでパン焼いてて、途中で、
「そや、ベーグル作ってみよ」
て、思うた。
発酵過程の前やったホームベーカリー止めて、生地取り出して、
それそのまま使こうて、ベーグルに路線変更。
でかいの欲しいから、食パン1斤分の生地を二つに分けて丸めて、
かたく絞った濡れ布巾かけて、15分くらい休ませる。
ボールを手のひらで押して、ちょっと平らにし、奥側から手前に向けて巻いてくる。
空気入らんように、ぎゅっぎゅって巻く。
それから、コロコロ転がして棒状に伸ばす。
片一方の端を平らにして、それで反対側の端をくるんでドーナツ型にする。
これを低温のオーブン(うちのバヤイ40℃)で40分前後発酵させる。
もっと膨らませたらええんか知らんけど、ひっついてまうからここでストップ。
あと、いったん沸騰させたお湯で、裏表30秒ずつ茹でて、すぐ200℃に予熱しといたオーブンに入れて15~20分焼く。
この「茹で」から「焼き」への作業はあたふたしてて写真無し。
茹でた後のお湯。
レーズンなんかがこぼれ落ちてて、「兵どもが夢のあと」やな。
焼きあがった後も、さっそく「んま、んま、んま」て、かぶりついてて写真無し。
4日後くらいに気づいて、冷凍してるの引っ張り出してパチリ。
食パンよりちょっと手間やけど、たまにはベーグル作ってみよ。
お味噌は寒い時期に作ったらおいしいらしい。
そこで、この冬一番の寒気、てニュースでゆうてはった今こそがチャンス。
ここ二、三年、秘伝豆の完熟具合が良うのうて、小豆とのミックス味噌が続いてた。
枝豆までは順調やねんけど、そのあと湿気やカメムシにやられてまうんよねえ。
けど去年は、これまで処分してた紫色の混じった豆も残しといたから、これで久しぶりに秘伝100%のお味噌作ってみよ。
前日のお昼頃から、よう洗ろうたお豆を3倍量の水に浸けとく。
多少膨らんできてもまだまだ。
お味噌屋さんが言うには、18時間以上浸けなあかんねんて。
でないと、炊いてもお豆に芯が残りやすいんやて。
ということで、今回20時間ほど浸けたった。
浸けてたお水はいったん捨てて、もういっぺん今度はひたひたの水に浸す。
そんで、ぐつぐつ炊き始めるんやねえ。
アクすくいながら4時間くらい、ゆうことらしい。
けど、うちはストーブの上に載せて、他の用事済むまで結局5~6時間くらいことこと焚き続けた。
お豆はことこと、「いち」は水飲み、スピカは毛づくろい。
ストーブはほんま、冬の主役や。
その間に米麹と塩をようよう混ぜとく。
柔らこう炊きあがったお豆は皮ごとつぶしてペースト状にする。
私はすり鉢でつぶす。
で、ちょこっとだけお豆の形残したりする。
つぶしたお豆と、さっき準備しといた塩・麹を、むらの出んようにしっかり混ぜる。
この時も手ぇ抜いたらあかんねんて。
ひつこいくらいきっちり混ぜとかんと、発酵にむらが出るんやって。
はい、はい、はい。
「おいしくなーれ、おいしくなーれ」言いながら混ぜるんよね。
私のバヤイ、ほら、ちょこっとだけお豆の粒残す。
味噌汁飲んだ時、お豆の粒出てきたら、ものすごい得した気ぃになる。
茶柱みたいなもんかなあ。
よう混ざったら、団子の形にまとめる。
んで、味噌樽の底めがけて、その団子を思い切り投げつける。
これは猫のおらん部屋で密かに行う。
猫たち、なんか怒られてるんかしらんて、びくっとするからね。
はい、出来上がり。
お豆少ないのに、空いてた樽がでかいから、ちょっと貧相?
空気に触れんようにお味噌の上、ぴったりラップして、中蓋落として、最後は容器にも蓋して完了。
ちなみに今回の材料は、秘伝豆の分量に合わせたんで半端やけど、
秘伝豆 870g
米麹 1400g
塩 560g
今年は、私にしたらいつもより塩分多め。
けど、世間ではこれで普通のようであります。
どんな味に仕上がるかな~。
ひと晩中、大雨と強風が続いた翌朝、
庭に出てみたら、
な、なんや?
下(しも)の方からえらい煙上がってる。
火事か?
回り込んでみてみたら、
あれはひょっとして、靄?
反対側の集落の上にも、
雨上がり、山にかかる靄はよう見かけるけど、
こんな低いとこに、しかもピンポイントでかかるんは初めて見た。
そんだけ昨晩の雨は凄かったゆうことやろか。
なあ「いち」?
「存じません‥‥ZZZ」
細い首の上に頭ついてる生き物は、
人間も猫も、
横になった時の頭の置き場に苦労する。
まっ平らなとこに寝たら、
妙にねじれたり、
お芋転がし状態になったり、
なんとなく居心地悪そう。
中でも、首はないけど頭はでかいスピカさんのバヤイ、
藁にも縋る、やのうて、紙にも縋る思いであらせられる。
洗濯してた枕付きマットがやっと乾いたんでお出ししたら、
「これよ、これよ、これなのよ」
ええ夢、見とおくれやす。
朝、うちのすぐ下の畑見たら、
畝の上に点々と‥‥。
あれ、
誰か歩いた跡やよなあ。
鹿さんかしらん。
こんなそばまで来てたんやったら、
ひと声かけてくれたらよかったのに。
ああ、これこれ。
この村の冬は、やっぱりこうでなくっちゃ。
どれくらい積もったか、物差し代わりにしてるペールの蓋。
まだ、10㎝ちょっとくらいかなあ。
けど家の前の坂、適度に凍ってきてるし、
まあ、こんな日ぃは誰もやってけえへんやろ。
けえへんはず。
うふふ‥‥。
さあ、そろそろ寝んねしよか。
言うて布団敷いたら、さっそく陣取るスピカさん。
あの、お腹のとこに湯たんぽ入ってる。
もしもし、
せめて縦むきに寝ていただけんでしょうか。
「スピー‥‥」
‥‥‥。
しゃあない、今晩もやっぱり、
思い切り脚広げた「人」の形、
あるいは横向きに膝抱えた「マルムシ」スタイル。
暖冬とはいえ、この村の冬はやっぱり寒い。
お陽ぃさん照れへん日ぃは、とりわけちびたい。
例えば、こんな日。
好っきやわあ、こういうの。
なんか、墨絵みたい。
今、何時代やったかしらん、ゆう気分になる。
けど、喜んでるんは私だけかもしれんねえ。
寒いおんもでの長時間勤務のおかた。
きょうはそろそろ切り上げといたらどう?
風邪ひくでぇ。