おーい、鳥さ~ん、
ええ天気やなあ。
こないだの雪、とけてもたなあ。
けどこの年末からまた、ドカ雪降る言うてるでぇ。
あんた、あんよちめたないのん ? 靴下も履かんと。
そんでなあ、その足元のぽっちり、
ほら、鬼瓦の右頭あたりに、ぷちっとへばりいてるもん。
それってもしかして‥‥。
あんなあ、あんたも暮れで忙しやろけど、
それだけはちょっと掃除しといたったらどない ?
見てみいな、さすがの鬼さんもびっくりぽんやわ。
おーい、鳥さ~ん、
ええ天気やなあ。
こないだの雪、とけてもたなあ。
けどこの年末からまた、ドカ雪降る言うてるでぇ。
あんた、あんよちめたないのん ? 靴下も履かんと。
そんでなあ、その足元のぽっちり、
ほら、鬼瓦の右頭あたりに、ぷちっとへばりいてるもん。
それってもしかして‥‥。
あんなあ、あんたも暮れで忙しやろけど、
それだけはちょっと掃除しといたったらどない ?
見てみいな、さすがの鬼さんもびっくりぽんやわ。
この村に来て9年。
連絡事項とか、季節の挨拶以外に、なんでもないおしゃべりし合える人が、一人いる。
多分今年最後になるんちゃうかいう晴天の日、その人がお豆持って遊びに来た。
右の、目ん玉みたいなお豆は、「鞍掛豆」。
馬の鞍かけたみたいな模様で、もともとは長野の産やそうな。
塩ゆでにしたり、煮びたしにしたらおいしいんやって。
「いっぱいできたから食べるの手伝ってもらおう思って」て言うて持ってきてくれたんやけど、
あとで調べたらこのお豆さん、
「生産量の少ない希少な豆で、海苔のような風味と大豆本来の甘みのあるくせになるお味です」なんやって。
お正月、このお豆つまみながらテレビでも見よか思てたんやけど、
むしゃむしゃ止まらんようなったらどないしよ。
もう一種類、左の白っぽいお豆は、小粒の大豆。
夏、枝豆の時期に、うちの秘伝豆と物々交換したことある。
実ぃはちっさめやけど、莢ぎちぎちに詰まっとった。
埼玉県秩父のお豆で、別名「借金無し豆」。
「借金がすぐに返済できるほど収穫量が多いことから名付けられた」んやて。
それと、赤穂の知り合いの家でなったミカンもおまけに‥‥。
外の縁台に並んで腰かけて、雪残る村の屋根々々見下ろしながら、
昨日干し始めたばっかりの干しリンゴ齧りながらうだうだおしゃべり。
この人と話したことは、この人止まり。
村の噂にはのぼらへんねん。
びっくりするくらいポカポカ陽気の庭先でふたり、うだうだ、うだうだ。
うちからのお土産は、
カメムシや獣害潜り抜けて何とか生き残った大納言小豆と、
こないだからはまってるフカフカ玄米パンと、
それから、最後に二切だけ残ってた干し芋。
シビアな冬ごもり前の、ほっこりした半日でした。
じーっ。
じーっ‥‥。
スピカ、それ、あかんのよ。
な、なんで ?
それ、「いち」ちゃんのご飯やろ ?
ウンチ固なるようにするご飯やからね。
あたしも食べたい。
あんた、便秘やないの。
そんなもん食べた日にゃあ‥‥。
食~べ~た~い~。
そない、ふぐふぐ膨らませたって。
大雪や、大雪や、て、
何日か前から気象予報士さんたちが言うてた。
その雪が、とうとうハラハラ降り始め、
うちの庭も、下の家の屋根も、
それから夕方には、
村全体がうっすらと雪化粧したみたい。
この程度で済んだらええわな、思てたのに、
気象予報士さんはさすがプロ、
このあと夜中にガンガン降ったらしい。
朝、外見てみたら、
ジャーン !
パラーン !
外に出かけにくいのはわかってる。
霜焼けで手ぇも足も耳もボロボロになるのはわかってる。
雪かきしんどいのもわかってる。
それでもなんでか、
うふふふふ‥‥。
この頃、ニュースを見たらしんどなる。
コロナもそうやけど、それより鳥インフルエンザ。
○○県で鳥インフルエンザ発生、△△県でも発生‥‥。
そのたんび、何万羽もの鶏が「殺処分」されると、ニュースは淡々と伝える。
「殺処分」て‥‥。
処分て‥‥。
そんな事うじうじ考えてたら、
XX市の職員が処分された、ゆうアナウンサーの声が聞こえてドキッとした。
えっ!
けどこっちは、
せいぜい
これで終わることが多いんちがう ?
今隔離したら陰性かもしれん鶏も、
それから不運にも保健所に持ち込まれた犬猫も、
なんぼ謝ってもあかんねん。
「ごめんなさい、もうしません、ええ子でいます」て、
なんも悪いことしてないのに拝み倒しても聞いてもらわれへんねん。
有無を言わさんと、
殺されてまうねん。
なんで殺「処分」なんて言うんやろ。
あれは、殺害とか殺戮とか言うんちゃうん ?
毎冬恒例のシイタケ菌床栽培。
年末近こうなったら、生協のカタログに菌床が載る。
それが今年、いつもより早めに菌床が販売されたんで、10月から栽培始めた。
第一ラウンド、豊作。
今第三ラウンド目やけど、始めるのが早かった分、春までは持たへんかもしれん。
そこで、別会社の菌床、追加で購入。
たちまち傘がにょきにょき出てきて、
一週間後には、
結構大きなのが採れました。
この分やったら、冬ごもり中、シイタケ入り味噌汁食べられるかなあ。
最近「いち」の体調が安定してる。
ご飯は相変わらずゆっくりゆっくりやけど、量はそこそこ食べてくれてる。
2年前の「いち」。
まだステロイド大量に投入してた頃。
腰骨浮き出て、ひょろひょろやった。
それが今、
写しかたの加減かもしれんけど、なんか腰のあたり、お肉戻ってきてない?
今年の夏、ステロイドからは遂に脱却したけど、ウンチはまた液状に戻ってしもてた。
獣医さんが処方してくれた乳酸菌、全然効果あれへん。
そいで、イチかバチか、ビオフェルミン細粒ゆうのをほんのちょびーっとずつ飲ませてみた。
で、ご飯はニュートロシニアに変えてみた。
何が効いたんかわからんけど、ウンチはかろうじて形出てきた。
けど、それにしてもニュートロって結構なお値段。
そこで一句。
「飯高く、猫肥ゆる冬」
まあ、ともあれあんたが楽になったんなら、それが一番。
なあ、「いち」。
ええ天気やってん。
そやから、お猫様グッズやら人間様のもんやら、片っ端から洗濯してん。
ふん、ふん、ふん ♪
機嫌よう干してたのに、
干してたのに‥‥
急な時雨にカラスさんも茫然。
イソヒヨドリ(?)さんも羽休め。
「ほんと、ここのお天気ったら、油断も隙もあったもんじゃないわよ」
冬ごもりに備え、干しまくってた大根。(「干す、干す、干す」)
気温高めの日ぃ続いたせいか、
大根切り口の、この黒い点々とか、
この白いモヤモヤとか、
これみな、カビよね ?
あーあ、頑張って大きなって、
冬場のお役に立つべく、ひたすら干し大根目指してくれてた子ぉ達が‥‥。
ごめんなぁ、私がもっと何とかしたらなあかんかったんよねぇ。
もうここの自然に任せとったらあかん。
湿気の多い山里での天日干しは諦めて、
いっぺんにぎょうさんはでけへんけど、
ストーブ焚いてる部屋でのネット干しで行く !
りんごさんや、イモツルさん達と一緒に、あんた達もここで頑張ってみてな。
すり寄って行っては、いっつもスピカに逃げられてる「いち」。
この日も猫ベッドにひとり取り残されてもた。(「片想い」)
「うっ、うっ、うっ‥‥スピカちゃんのバカ」
しばしいじける「いち」姫。
それから、
しばらくして見たら、
略奪したはずのベッドは空っぽ。
「うっ、うっ、うっ‥‥」
これまたひとりでは広すぎるキャリーに移動して、
ひたすらふて寝の「いち」でした。